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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

4月11日

2013年04月10日 | 学年だよりなど

 学年だより「夢のあきらめ方2」

 「 a最初から夢を追わない、bちょっとやってみてから諦める、c期限を決めてやってみる
   dとにかくやるだけやってみる e何があっても諦めずに追い求め続ける 」
の5パターンを前号で書いてみたが、これを大きく二つに分類してみよう。
 すぐに気付くと思うけど「a」と「b・c・d・e」だ。 
 なんらかの夢を描いたとき、やりたいことを思いついたときに、それを実際に「やる」のか「やらない」のか。
 映画の原作である『芸人交換日記』には、こんな言葉があった。


 ~ やろうと思っていることと、実際にやることの間には、大きな川が流れている。(鈴木おさむ『芸人交換日記』太田出版) ~


 「人には無限の可能性がある」という言葉がある(特に学校の先生が言いがちだ)。
 その言葉は、極めて限定された局面において一定の真実を見いだすこともできるが、一般的には「ウソ」である(わかってるよね)。
 そんな、めったやたらに可能性があるわけがない。
 仮にものすごい努力をしたからといって、誰もが香川真司選手になれるわけはないし、100mを9秒台で走れるようにはならない。
 ただし、何事もやってみなければわからないというのも本当だ。
 高校でたまたま先輩に連れていかれてやり始めた競技で、後にプロプレーヤーになる人もいる。
 好きで始めたことでも、まったく自分にあってないことに気付く場合もある。
 人は可能性を信じてチャレンジできる生き物だが、特定の一つか、せいぜい二つ以外のことは、夢を諦めなければならない。
 自分は何でもやれそうだと思っている人がいたなら、おそらくその人はこれまで何もやってこなかった人だろう。
 諦めることは決して後ろ向きの行為ではなく、自分にあった別種の人生を見つけるために一歩前進する作業だ。
 だとしたら、どんな風に自分の夢と向き合い、どんな風に夢を諦めるかが問題になってくる。
 「夢を諦めること」は、人の成長の一つの形なのだ。


 ~ この本の中で、「夢を諦めるのも才能だ」という言葉に出会った時、僕はそのことに気付きました。若い頃は、夢を諦めることイコール敗退だと思っていました。でも、「諦めよう」と思うところまで突き詰められるのは、敗退ではなく、前進だと信じたいのです。「自分はこの世界でやっていくような人間じゃない」と気付くまでやり切った人なら、次の場所でも必ず、夢を追えるはずですし、辞めていった仲間は実際にそうです。 (若林正恭「『芸人交換日記』解説」より) ~

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百人一首

2013年04月10日 | 日々のあれこれ

 今年度から週に一回もうけられた2年古典演習をどうするか。この学年の11クラスのうち8クラスに入る科目で、ほぼ自分に開発が求められている。基本は市販の問題集を進めていく。これでわが学年のみんなは、古文は塾に行かなくても百%だいじょうぶさ。
 漢文の時間は、今年も「重要例文集」の音読練習を毎時間やっていく。
 古文も何か読みたい。「祇園精舎~」や「奥の細道」の暗唱もいいかと思ったが、そうだ百人一首にしようと、実力テストの監督中に思いついた。
 毎時間百首はきついので半分にしぼり、さらにその半分25首をさっと読める形のプリントを作ってみた。
 何か新しい朗読CDが出てないかとamazonを調べると、若い声優さんの出しているCD(「田中理恵の百人一首」)があるので、注文する。
 「ツンデレ百人一首(by釘宮理恵)」というのもあったのでクリック。きっとツンデレキャラで有名な声優さんが朗読しているのだろうと予想し、届いたものを明けてみたら、じぇじぇ! 小倉百人一首ではなかった。
 カルタ内容自体もツンデレだった。
「か、勘違いしないでよ。暇そうなのがあんたしかいなかったから、しょうがなく誘っただけなんだからね! 折角だから私の水着姿をあんたに見せてあげるって言ってるのよ! ラッキーと思いなさい!」
 という札が百枚。どうしよう。折角だからどこかのクラスで一度やってみようかな。
 『ちはやと覚える百人一首』も買ってみた。最近読んでないけど、あの傑作マンガ「ちはやふる」の末次由紀さん、あんの秀子先生が出された解説本。いろいろあるなあ。
 1000年ものの文芸作品を、こうしてたえることなく現役の文化として楽しむ国って、なかなか素敵だ。
 学問の言葉は自国語でなく英語という国も多いが、そこでは起こりにくい現象なのではないかと(よその国は知らないけど)予想する。
 日本語を国語として使い続けられる幸せに感謝しないといけない。

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