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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

仕組み

2009年11月12日 | 日々のあれこれ
 本番が近づいて合奏の時間が増えているが、その内容は、音符の確認だったり、基本的な約束事の確認だったりする。
 しかし、間違えている音符を指摘するとか、ここからここまでがフレーズだから途中できってはいけないとか、クレッシェンドはもっと後でかけるのが普通だとかのレベルを直していくと、その分だけは間違いなく上手になる。
 もちろん音楽的な高みにのぼろうとするところには至ってない。
 自分でも「おれってねばり強いなあ」と思うこともある一方で、もう少し各パートでつめてほしいと思うこともある。
 仕組みがまだできてないのだ。
 たとえば打楽器のクレッシェンドは、管楽器がし終わった後でだめ押しにやると効果的なのだ、みたいな定石は、いちいち教えなくても先輩から後輩に自然に受け継いでいってほしい。
 このあたりが、なかなか拡大再生産になっていかない要因だろうなあ。
 
 たとえば授業の定石って、受け継がれてないなと、ふと思う。
 というか基本的な定石を知らないままの先生もいる。
 知っていて実践できない人もいる。
 根本的に教える機関がない。
 大学の教員養成学科では、具体的な授業方法は習えなかったし、教えられる大学の先生がたぶん全国の大学を見渡しても二桁にはならないのではないか。

 で、部活も同じだ。
 顧問とは何をやるのが仕事か。
 もちろん大学では習わない。
 考えてみると、学校の先生というのは、徒手空拳、丸腰のまま、何の武器も持たず曠野に放たれた存在である。
 おそろしいことだ。
 幸いにして、いろいろ教えてもらえる人にであえた自分はよかったが、そうでなかったらどんなに辛かっただろう。
 
 

 
コメント
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