水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

成人

2009年07月30日 | 日々のあれこれ
 法制審議会が、成人年齢を18歳に引き下げるという報告をまとめた。
 18歳では未熟すぎるという意見が当然でる。
 じゃあ20歳は未熟でないのかと言われたらそんなことはないのであって、未熟か未熟でないかは、年齢ではなく人それぞれであるとしか言いようがないし、何をもって成熟とするかという問題点も生まれる。
 あくまでも法の上でどうすれば整合的なのかと議論をすべき問題だ。
 心情的に18歳はまだ子どもだなどと意見を述べる人は、問題の本質がわかっていない … 、なんてことを考えられるぐらいに、自分は大人になったなあと思う。
 現実問題として、人としての成熟具合いで決めるなら、成人年齢をひきあげるのが、いまの日本社会には見合っているだろう。
 昔は、中学を出たら、そうとう勉強のできる子か、金持ちのぼんぼん以外は、働いた。
 今は30歳になっても親の収入で生きている若者はたくさんいる。
 宇佐美寛先生は、一人前の条件として「他人に迷惑をかけず、自分で食っていける人間」とおっしゃった。
 じゃあ「犯罪歴のない、年収200万円以上」が成人でいいのではないかと思うが、これだと大人でもクリアしてない人が多数生まれてしまう。
 やはり、高校卒業がひとつの基準かな。
 18歳にすると、高校3年生になったとたんに成人してしまう子と、3月の終わりにやっと成人する子との差が大きすぎる。
 文化祭の打ち上げにいき、クラスの半分以上がビールで乾杯しているのを、ジュース飲みながらみてるのはかわいそうだ。
 休み時間にどうどうと成人雑誌をみてられるのも困るし、恋愛関係の生徒指導も難しい問題がうまれそうだ。
 成人クラスとそうでないクラスがあって、成人クラスは思い切り大人っぽい授業をしていいというのには少し心惹かれる。
 高校までは義務教育にし、ちゃんと高校の単位を修得して卒業したら、成人と認める。これがベストだ。
 もちろん、センター試験的な卒業テストを課し、基礎知識や社会的マナーに関する知識をもっているかぐらいは調べるべきだろう。
コメント
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