立川流には、志の輔、談春、志らくといった才能がゆるぎない地位を確立していて、この人たちの落語会はチケットがなかなか手に入らない。
この3人に談笑を加えて四天王とよぶ人がいると聞き、談笑の新しいCDを聴いてみたが、なるほどそう言われてもおかしくないと感じた。
とくに「ジーンズ屋ようこたん」という作品は、「紺屋高尾」という古典を現代におきかえたものだが、聴き出したらやめられなくてヤオコーの駐車場で聴きながら泣いた。
「紺屋高尾」という作品は、紺屋(染め物屋)の職人である久蔵と、絶世の人気を誇った高尾太夫という花魁(おいらん)との純愛を描いたものだ。
たいへん人気があるネタで、吹奏楽で言えば、う~ん「たなばた」かな。
「文七元結」は「アルメニアンダンス」、「初天神」は「セドナ」という感覚で(わかんないですよね)。
遊郭の花魁は、現代ではどういう存在にあたるのだろう。
単純にその職業の性質だけ考えれば、風俗のおねえさんと言ってしまえるかもしれない。
が、遊郭という文化や、江戸を生きた男達の心を占めた花魁の位置を考えると、たんにお金をはらえば遊んでもらえる女性というものではないようなのだ。
だって、いくら大名が大金を積んでも、花魁に気に入られなければ相手にしてもらえないというくらいの存在だったらしいから。
なので、談笑はこれを、よこたん星からやってきた「ようこたん」というアイドルに置き換えた。
岡山のジーンズ工場で働く青年が、ようこたんに恋いこがれ、3年間働いて貯めた700万円のギャラで会うことがかなう。
ジーンズ職人では相手にしてもらえないからと、IT企業の社長という肩書きで面会する。
しかし、久蔵(なぜか青年のなまえは古典のまま)は、ようこたんに会えた喜びで涙を流し、「なぜ泣くんですか」と尋ねるようこたんに本当のことを話してしまう。
すると今度はようこたんが、「あたしは、あなたが泣いて喜ぶような女じゃない。いろんなことをしてきた。子どもを堕ろしたこともある」と語り出す。
「誰も近藤ようこという人間としては扱ってくれない、アイドルという虚像を生きているだけだ」と。
「どんなようこたんも、ぼくが全部ひきうける」と久蔵は言う。
「事務所の契約が切れたら、引退してあなたのところにお嫁にいきたい」というようこたんと久蔵とが、めでたく結ばれるお話である。
「君の過去も未来も、きらいなところも好きなところも、全部ぼくがひきうけるよ」なんてセリフを、来年の二部のお芝居にいれたいな。
もう少し前に思いついてたら、王子に言わせられた。
ちなみに、岡山県にジーンズのメッカがあるって知ってましたか?
このCDのまくらではじめて知ったのだが、大手メーカーの製造工場はほとんどが岡山県にあるという。
倉敷の児島という街には、世界のジーンズブランドが集結しているということを知ることができ、落語のCDはいろんな意味で役に立つと感じる今日この頃でした。
この3人に談笑を加えて四天王とよぶ人がいると聞き、談笑の新しいCDを聴いてみたが、なるほどそう言われてもおかしくないと感じた。
とくに「ジーンズ屋ようこたん」という作品は、「紺屋高尾」という古典を現代におきかえたものだが、聴き出したらやめられなくてヤオコーの駐車場で聴きながら泣いた。
「紺屋高尾」という作品は、紺屋(染め物屋)の職人である久蔵と、絶世の人気を誇った高尾太夫という花魁(おいらん)との純愛を描いたものだ。
たいへん人気があるネタで、吹奏楽で言えば、う~ん「たなばた」かな。
「文七元結」は「アルメニアンダンス」、「初天神」は「セドナ」という感覚で(わかんないですよね)。
遊郭の花魁は、現代ではどういう存在にあたるのだろう。
単純にその職業の性質だけ考えれば、風俗のおねえさんと言ってしまえるかもしれない。
が、遊郭という文化や、江戸を生きた男達の心を占めた花魁の位置を考えると、たんにお金をはらえば遊んでもらえる女性というものではないようなのだ。
だって、いくら大名が大金を積んでも、花魁に気に入られなければ相手にしてもらえないというくらいの存在だったらしいから。
なので、談笑はこれを、よこたん星からやってきた「ようこたん」というアイドルに置き換えた。
岡山のジーンズ工場で働く青年が、ようこたんに恋いこがれ、3年間働いて貯めた700万円のギャラで会うことがかなう。
ジーンズ職人では相手にしてもらえないからと、IT企業の社長という肩書きで面会する。
しかし、久蔵(なぜか青年のなまえは古典のまま)は、ようこたんに会えた喜びで涙を流し、「なぜ泣くんですか」と尋ねるようこたんに本当のことを話してしまう。
すると今度はようこたんが、「あたしは、あなたが泣いて喜ぶような女じゃない。いろんなことをしてきた。子どもを堕ろしたこともある」と語り出す。
「誰も近藤ようこという人間としては扱ってくれない、アイドルという虚像を生きているだけだ」と。
「どんなようこたんも、ぼくが全部ひきうける」と久蔵は言う。
「事務所の契約が切れたら、引退してあなたのところにお嫁にいきたい」というようこたんと久蔵とが、めでたく結ばれるお話である。
「君の過去も未来も、きらいなところも好きなところも、全部ぼくがひきうけるよ」なんてセリフを、来年の二部のお芝居にいれたいな。
もう少し前に思いついてたら、王子に言わせられた。
ちなみに、岡山県にジーンズのメッカがあるって知ってましたか?
このCDのまくらではじめて知ったのだが、大手メーカーの製造工場はほとんどが岡山県にあるという。
倉敷の児島という街には、世界のジーンズブランドが集結しているということを知ることができ、落語のCDはいろんな意味で役に立つと感じる今日この頃でした。