Weekend Strummer

ウィークエンド・ストラマー。
世間知らずのオジサンが脈絡無く語る、ギター・アフリカ・自閉症。

大勢での食事はなぜおいしいのか?

2009-10-24 13:02:52 | その他
漫才コンビには役割があって、ボケとツッコミと称されます。
ボケが一般常識とは外れる変なことを言い、ツッコミが観客の代弁者としてボケの言動を正す。
ツッコミがあるがゆえに我々観客も「笑いどころ」を確認できて、安心して笑うことが出来る。ギャグをギャグとして認識できるため、わかりやすい。
アメリカのコメディ・ドラマなどでも、笑いどころには別録りの拍手や笑い声をかぶせたりして、笑いを誘います。
他の人が笑っていると安心して笑うことが出来る。どうも、我々はそれがおかしいか否かを自分の感覚だけでなく、同じ対象を他人が笑うことでも確認しているようです。

さて、大勢で摂る食事はおいしい、とよく言われます。
考えてみれば不思議です。同じものを食べているのに、孤独に食べている時と大勢で食べている時では味が違うなんて。もちろん、これは食べ物の味が異なるのではなく、友人たちに囲まれている時は雰囲気が良くて、それが味覚の感じ方にも反映するのだろうと想像できます。
それともうひとつ。
大勢での食事はそれがおいしいことを確認しやすいのではないか。
同じ食卓に着き、同じものを一緒に食べている誰かが「これ、おいしいねー」、といえば、お、これをおいしいと感じるのは自分だけじゃないんだ、と安心しておいしいと感じることが出来る。言わば、ツッコミによる「おいしさ」の裏付け。

「おいしい」と口に出して言うことで、個人のおいしさがみんなのおいしさとなり、それを確認し合うことで仲間としての連帯感も更に増す。食卓の雰囲気が盛り上がり、食べ物の味の良さのせいだけでなく、「場」の楽しさが高まってゆく。

現代における「同じ釜の飯を食う」関係というのは、こういうことかもしれません。
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