「開高の朝粥」の項でカオピャックを紹介しましたが、実はカオピャックには2種類あるんです。紹介した粥タイプのカオピャック・カオと、うどんタイプのカオピャック・セン。同じような名前で、ちょっとややこしい。
カオピャック・カオもおいしいですが、最近の私のお気に入りはカオピャック・セン。すごくおいしいお店を見つけたんです。ビエンチャンで唯一、行列ができるカオピャック屋。
店内は朝食を食べに来た客で混雑しています。
空いた席に就いて注文すると、どんぶりに入って出てくるカオピャック・セン。
アッツアツの釜揚げうどんに、かすかにとろみがある白湯スープがかけられ、その上に骨ごと切られて煮込まれた鶏肉、刻みネギと香草、そして粒状の揚げニンニクが載せられます。
ライムを搾り、ラー油をたらし、ちょっとかき混ぜて、いただきまーす。
カオピャック・センはもち米の粉でできた生うどんです。
原料がもち米ですから歯応えはもっちりしており、腰が強い。
腰が強いので咀嚼する時間が比較的長くなります。
長くなるとは言ってもほんの数回、噛む回数が増えるだけですが、それでもそのぶん唾液が多く分泌され、口中にあるスープの味が薄れてしまいます。俗に「スープが負ける」という状態になってしまう。
ですから、腰の強いうどんには、しっかりした味のスープでバランスを取ることが肝心。
この店の特徴は、鶏がらでとった強い出汁が嫌味なく生きたスープ。それが腰の強いカオピャックにちょうど良く絡み、とてもおいしいんです。
ところで、麺を食べる時、日本人の多くはズズーッと音を立ててすすりこみます。
すすりこむと、麺が効率良く口に入ってきますし、また、麺と一緒に胃に入った空気が排出される時に鼻腔を通るので、食べ物の香りを楽しむことができるんだそうです。
ところがこれは日本人特有の習慣みたいで、店内を見渡しても周りのラオス人にすすりこむヒトはいない。少しづつたぐるようにカオピャックを口に送り込んでいます。もしくはレンゲにヒトクチ分の麺を乗せて、口に運ぶ。
当初は無音で上品なこの食べ方がなんだかまどろっこしく感じましたが、今ではすっかり慣れました。
ゆっくり、少しづつ、確実に味わいながら食べる。カオピャック・センにはそんな食べ方が似合う。
この店のもう一つの名物は絞りたてのオレンジ・ジュース。新鮮な甘酸っぱさがなぜかカオピャックに合うんです。
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