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小話  キラキラ美女、サリーちゃんに遭遇    後編

2024-05-10 06:11:04 | 小説

あくる朝、寝ぼけまなこで思いに浸っていた。すでに夢で逢っていたのだ。
その事から語ろう、待ち合わせのコンビ二に待つこと5分、やって来た。
 
サリーちゃんはトレードマークのネコ耳でなく、トラ耳で現れたじゃんか。
それも関西ギャルでいそうな、上下ヒョウ柄のトレーナーで、ポケットに手。
ヤンキー風だった。腰のくびれは遊び人の証拠、グラインドが半端ないのか。
となると、今晩のホテルには「二人に変更になりました」との電話をしよう。
 
私     「おや、サリーちゃん、今日はコスプレみたいじゃないですか」
サリーちゃん「ねえ、きのう言ってたさ、あの白糸ノ滝なんか、やめない」
      「そんなんじゃなくて、あそこ、あのピカピカしてるとこがいい」
      「あたい、最近さ、と言ってもいつもだけど、あの事で頭いっぱい」
      「もう朝シャンじゃなくてさ、朝ズボって言うんかな、ねえ、どう」
私     「そんなにも手っ取り早くていいんですか。それは素晴らしいです」
      「では、あそこにある『ホテル マリファナ』ってとこがいいね」
サリーちゃん「うん、いいよ。あなた、相当に女に飢えてるでしょ、まかせて」
      「ウテウテ女のテク味わわせてあげる。あたいさー、ゴリゴリ好きー」
私     「飢えている、と言うのは大当たりです。あそこ、入りましょう」
 
この盛り場には、意味深な名前のホテルが多い。あれこれと考えたもんだ。
「ホテル ワンモア」「ホテル ソーグット」「ぬか六旅荘」などなどと。
私は、あのヤバい名前のホテルの玄関でつまずき転んでしまい、夢から覚めた。
 
あー、なんて詳しい夢を見てしまったのだろうか、本物のサリーちゃんに会いたい。
あの本当のコンビニに行ってみると、すでにいた。ヒョウ柄どころか、シックだ。
素敵な女性は、たとえ何も着ていなくても良い。いや、着ていない方が綺麗では。
 
私     「おはようございます。来てくれましたね、良かったです」
サリーちゃん「あのー、白糸ノ滝にやっぱり行くんですか、違う所にしない」
私     「はっ、ホテル マリファナの事ですか。いやいや、何でもないよ」
サリーちゃん「何それ? 私は身持ち硬いんです。口説こうなんて思わないでね」
私     「もちろんです。行くと決めてある、有名な滝のみに行きましょう」
 
富士宮の名所、この白糸ノ滝は名高い。富士山の湧水が落差のある崖から落ちる。
水量豊富、近付き下から見上げると、水しぶきが凄い。何かに似ていやしないか。
 
私     「さあ、着きましたね、私、ここ来るの2回目です。やっぱりいい」
サリーちゃん「初めてよ、ここ。滝は一つでなくて、ぐるっと一面が滝になってる」
私     「サリーちゃん、写真を撮らせて。家に帰ったら夜な夜な見るので」
サリーちゃん「何やるかわかった。ああ、ねえ、滝って見ようによっては色っぽい」
私     「さすがですね。その通り、女性を表しています。水しぶきしかり」
      「男によっては、とんだ思い違いをするヤツもいます。遊び人にね」
サリーちゃん「ねー、これからホテル マリファナに行きたい、あなた、玄関で」
私     「何で、何で知っているんですか、夢で玄関で転んだのが、えっ」
サリーちゃん「夢の中の続きさせてあげる。だって、私、二人いるもん。お見通し」
      「あなたを救いたくて現われたの。夢の中でもね、ヤンキーに化けて」
      「私はあなたになる、あなたは私になって、男と女の世界を知ってね」
      「あなたはこうでしょ、思いっ切り泣いた事がある人。見ててわかる」
      「だったら今度は思いっ切り気持ち良くなって、みんな受けとめるわ」
      「あの夢の中で、あなたが転ばなかった事にして、続きを・・・・」
 
 
何なんだろうか、本物のサリーちゃんと、夢のなかのサリーちゃんは同じなのか。
どうしても、夢の続きを見たいと言うか、味わいたい。また、寝て待とう。
サリーちゃんに会いたい。思いっ切り抱きしめたい・・・・

 


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