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NEXT (ネクスト)

2008-11-03 08:50:48 | 映画
 2分先に自分に起ることを予知できる男を中心に起る、サスペンス(サイキック)アクション。

 主人公のクリス・ジョンソンを演じるのは、ニコラス・ケイジ。ラスベガスでマジシャンとして生活しているクリスは、その特殊能力を表立って使うことをせず、わずかなギャラを、ラスベガスでちょっと稼ぐ程度。

 しかしFBIがあるテロリストによる核兵器の持ち込みという国家的危機を解決するためにクリスを追う。一方その国家的危機を仕組んでいるテロ組織もクリスの存在に気づき、排除しようとクリスを狙う。

 一方、クリスは自分に関して2分先に起ることに限って予知できるハズなのに、ある女性の事についてはもっと先が見えることに気づき、その女性を捜し、ついにその女性に出逢う。

 
 


 このずっと先まで見えるまるで“触媒”の役割を果たす女性との出会いによって、クリスはこの女性が事件の被害者として、爆死させられることを予知してします。


 それまでFBIに非協力的だったクリスは、FBIと共に解決することを決意します。




 
 サイキック能力が“限定的“に使えることが効果的にストーリー展開に使われていて、楽しめる前半。後半からの展開はクリスの能力をふんだんに使い、スピードアップして観ている人を引きこんでいくストーリー。

 

 映画ならではの手法と迫力、アクションがふんだんに使われている上に、この映画の設定である“予知能力”を生かした展開にアッと言わされ。さすがハリウッド映画と思わされてしまう作品。



 映画はサスペンス、サイキック、アクションを扱った、エンタテイメントムービーだからメッセージは前面に押し出されていない。しかし、クリスの台詞に次のようなものがある。

「未来は見えても、その見えた時点での未来でしかない」 


これは「自分の未来は自分で作るんだ」というメッセージに他ならない。


 とても楽しめる映画の1つ

 監督:リー・タマホリ(007/ダイ・アナザー・デイ)
 出演:ニコラス・ケイジ
    ジェシカ・ビール
    ジュリアン・ムーア

 公式サイト:http://next-movie.cplus-cmp.com/blog/?page_id=3


    

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

2008-11-03 07:34:18 | 映画
 旧ソ連のアフガニスタン侵攻に対する、アメリカの関与の事実を描いた映画。原作は、ジョージ・クライルが2003年に書いたノンフィクション小説「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」

 戦争を仕掛けた国、仕掛けられた国そして仕掛けられた国を支援する国、そして支援する国を影でさらに支援するアメリカ合衆国というなんとも壮大な国際的なパワーバランスを背景に描かれている。

 こういう映画を観ると、アメリカ合衆国はとても狡猾で日本が対等に組みできないことがよく分る。日本が国連の常任理事国になれない理由も分る映画。


 ソ連に一方的に侵略されつづけるアフガニスタンに少しずつお金を使い続けるアメリカ。最初は500万ドルの予算を1000万ドルに、さらに5000万ドルと投入する資金は鰻登りに上がって行く。

 それに比例してアフガニスタンはソ連の侵攻を食い止める成果を出し始め、最終的にはソ連にアフガニスタン撤退を決めさせるまでになる。

 最終的にはアメリカは50億ドルにものぼる資金を出していた。


実に500万が50億!やることがすごいというだけではない。この映画の最後で、アメリカは戦争支援には50億ドルでもお金を出すが、ソ連がアフガニスタンを撤退した後の、学校建設のためには100万ドルさえ出さないというシーンが出てくる。




 つまり、この映画では、アメリカは自国の為になることなら50億ドル出すのは平気だが、自国にメリットがないものにはたったの100万ドルさえ出さないというとても皮肉と批判に満ちたことを伝えているのだ。


 
 映画をみての感想としては、日本の国際感覚の欠如とはこういうことを言うのだということと、アメリカに対するある種の憤り。あまりにもアメリカは傲慢である。この映画を観る限りにおいては。






 日本は、PKOの一環として自衛隊が給油を支援活動として行っている(た)が、本当に必要なのは、給油支援ではなく、いわゆる紛争後の支援なのでは無いだろうか。



 日本は外交がてんでダメといわれる理由は、アメリカや中東、中国などのような国際パワーバランスを見る視点とその中に入る行動力とタフさが欠けている点なのだが、一方で日本が日本らしさを保つことが出来るのは、国際的に観れば理解できないかもしれないが、真の平和活動であり復興支援活動なのではないかと思う。

 どちらを選択するのか議論がわかれるだろうが、個人的には人道支援・復興支援を積極的に出来る立場を選べる国であって欲しい。

 

 監督:マイク・ニコルズ
 主演:トム・ハンクス