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チャーリー・ウィルソンズ・ウォー

2008-11-03 07:34:18 | 映画
 旧ソ連のアフガニスタン侵攻に対する、アメリカの関与の事実を描いた映画。原作は、ジョージ・クライルが2003年に書いたノンフィクション小説「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」

 戦争を仕掛けた国、仕掛けられた国そして仕掛けられた国を支援する国、そして支援する国を影でさらに支援するアメリカ合衆国というなんとも壮大な国際的なパワーバランスを背景に描かれている。

 こういう映画を観ると、アメリカ合衆国はとても狡猾で日本が対等に組みできないことがよく分る。日本が国連の常任理事国になれない理由も分る映画。


 ソ連に一方的に侵略されつづけるアフガニスタンに少しずつお金を使い続けるアメリカ。最初は500万ドルの予算を1000万ドルに、さらに5000万ドルと投入する資金は鰻登りに上がって行く。

 それに比例してアフガニスタンはソ連の侵攻を食い止める成果を出し始め、最終的にはソ連にアフガニスタン撤退を決めさせるまでになる。

 最終的にはアメリカは50億ドルにものぼる資金を出していた。


実に500万が50億!やることがすごいというだけではない。この映画の最後で、アメリカは戦争支援には50億ドルでもお金を出すが、ソ連がアフガニスタンを撤退した後の、学校建設のためには100万ドルさえ出さないというシーンが出てくる。




 つまり、この映画では、アメリカは自国の為になることなら50億ドル出すのは平気だが、自国にメリットがないものにはたったの100万ドルさえ出さないというとても皮肉と批判に満ちたことを伝えているのだ。


 
 映画をみての感想としては、日本の国際感覚の欠如とはこういうことを言うのだということと、アメリカに対するある種の憤り。あまりにもアメリカは傲慢である。この映画を観る限りにおいては。






 日本は、PKOの一環として自衛隊が給油を支援活動として行っている(た)が、本当に必要なのは、給油支援ではなく、いわゆる紛争後の支援なのでは無いだろうか。



 日本は外交がてんでダメといわれる理由は、アメリカや中東、中国などのような国際パワーバランスを見る視点とその中に入る行動力とタフさが欠けている点なのだが、一方で日本が日本らしさを保つことが出来るのは、国際的に観れば理解できないかもしれないが、真の平和活動であり復興支援活動なのではないかと思う。

 どちらを選択するのか議論がわかれるだろうが、個人的には人道支援・復興支援を積極的に出来る立場を選べる国であって欲しい。

 

 監督:マイク・ニコルズ
 主演:トム・ハンクス

 
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