18年にもなりますか

感じた事、出来事、いろんなこと書き綴ってます。

ハンティングパーティー

2008-11-02 23:08:02 | 映画
 リチャードギア、テレンス・ハワード主演の元売れっ子の戦場ジャーナリストが主役の映画。ボスニア・ヘルツェゴビナの戦争の主犯とされている通称“フォックス”を追うジャーナリストとその周辺の裏事情を作り出しているCIAが絡んだストーリー。

 フォックスはボスニア・ヘルツェゴビナの戦犯として国際的に追跡されているはずなのだが、NATOもCIAも、戦争終結後5年以上かかっても居場所さえ特定できないでいる。

 しかしリチャードギア演ずる落ちぶれた戦場ジャーナリストがたった数日で接触に成功する。


 何故か?

 





 この物語は、原作者のスコット・アンダーソンの書いた事実を元に作られていて、国際社会の暗部が語られている。



 国際紛争の元凶といわれる国際犯罪人と呼ばれている人達がなぜ捕まらないのかという事に対するある事実を突きつけている映画であり、もう一方でジャーナリズムに対する問いかけもしている。


 出来すぎのフィクション映画ではない分、とても考えさせられるし、ジャーナリストの社会的役割もよく分る映画。


 チャーリー・ウィルソンズ・ウォーにしてもこのハンティング・パーティーにしても、戦争や紛争というのはどう考えても意図的に作られているとしか思えない。日本はその中に巻き込まれてはならない。何があっても。

 政治や思想の話をするわけではないが、憲法9条がタガになっているのは事実だと思う。


 監督:リチャード・シェパード
 主演:リチャード・ギア、テレンス・ハワード

 




バンテージポイント

2008-11-02 20:50:46 | 映画
 スペインを舞台にしたアメリカ大統領暗殺を描いたサスペンスアクション映画。

 冒頭から大統領の暗殺とその舞台となる広場の爆破と立て続けに事件が起こり、映画の中に引きこまれる。

 暗殺に至るまでの流れを8人の登場人物それぞれの立場から何度も描くというスタイルを用いることで、誰が企てたのか、そしてこれがどういう結末になるのかを観ている人にヒントを与えて全貌を明らかにして行く組み立てになっている。

 ストーリーは比較的単純だが、映画としての見せ方がうまいのでテンポ良く進む割にはどんどんと物語りに引きこまれて行く。こういう映画は変に説明っぽくなってしまうと台無しになる。敢えて説明を省くことで観ている人の頭の中に「謎」を作っておくことで、単純な想像をさせないようにしてストーリーに引きこむものだが、この映画ではそれがうまく構成されている。

 アクションとサスペンスをそのまんま楽しむ娯楽映画としてお勧め。

 しかし、こんなに簡単に大統領が暗殺されていいのだろうか?と心配になる。もっと言えば日本の政府の要人の警護も心配。

 監督:ビート・トラビス
 主演:デニス・クエイド

 娯楽映画としての点数:80点(こういうのも1つの構成の仕方かもしれないけども、もっと奥深さがあれば。そうなると長くなり過ぎるかも・・・むずかしいところ。)
 
 
 

MIST (ミスト)

2008-11-02 10:44:17 | 映画
 日本で2008年5月に公開されたミステリー。最近の映画はミステリーというカテゴリーだけでは分類できない内容が多いがこのミストもその内の1つ。

 アメリカの小さな街が、ある嵐の翌日に真っ白く濃い霧(ミスト)に覆われる。最初は何の変哲もない霧でそのうち晴れるだろうと考えていた街の住人達。しかし次第に様子がおかしいことに気づく。

 軍隊の車が何台も急いで街の方向にある研究施設に向かっていき、そのうち街中に危険を知らせるサイレンが鳴り出す。

 ミストに覆われて小さなスーパーマーケットに孤立してしまった街の人達が、その得体の知れない恐怖の中で少しずつ追いやられてゆき、ついに争いへと発展する。

 その様子を描く中で、人間の弱さや、生きることに対する姿勢、正解の無い選択肢を迫られたときの心理の揺れと変化を克明に描いている。

 "暗闇"を映画の舞台として描くのは人の動物的反応として恐怖感を与えやすいのだけども、"白い暗闇"もそれと同等、同等以上の心理的恐怖を与えてくれることが分る。

 この映画は、ずっと“人間としての選択肢”を観ている人に投げかけ続けられる。先に書いたように集団心理の恐ろしさ、選択の危うさなどもこの映画を単なるミステリーというカテゴリーでくくって良いのかどうか・・・。久しぶりに、観た後にとてもとても考えさせられる映画でした。

 監督・脚本:フランク・ダラボン(ショーシャンクの空に、グリーンマイル)
 主演:トーマス・ジェーン
 他に、アンドレ・ブラウワー、マーシャ・ゲイ・ハーデン、トビー・ジョーンズなどが好演。

自分の採点100点満点中、考えさせられる度:100点
映画として:80点 (脚本は面白いと思うけど、構成の仕方は試行錯誤してるような印象を受ける分-20点)
 
 こういう考えさせられる映画を観たい方にはお勧めです。

7月24日通りのクリスマス

2008-11-02 01:21:29 | 映画
 映画観まくるぞ!っと、この連休映画三昧することに・・・と言ってもDVD借りて観るので古い作品になってしまうけど、まあ部屋にはプロジェクターというありがたいものがあるので雰囲気だけは映画館。

 さて、めでたい邦画1作目に選んだのは、7月24日通りのクリスマス

 中谷美紀、大沢たかお主演の、切なくて、だれでも経験してる、恋の話を描いた映画。きっとみんな共感できるんじゃないかなというエピソードが映画全体にちりばめられていてとても安心して、楽しむことが出来ました。

 恋に恋してたり、相手と自分を比較して釣り合わないなんてなやんでみたり、だれかに背中を押してもらいたいのに頑なになったり・・・でも、やっぱり最後はどんとぶつからないといけませんよ!っていうことが伝わってくる作品でした。

 中谷美紀さんが最初とてもおしゃれに頓着しない女の子役で登場するのだけども、そういう中谷美紀演じる本田サユリが『「宝くじ買わないのに、当たらないから~」といってるタイプ』と指摘されるのだけども、その台詞っておおよそ物事に消極的なときに口から出てしまう言葉なので、すごく自然に共感できてしまった。

 自分に自信がなくて、おしゃれに頓着していなくて、ほんのすこし卑屈で、きれいなひとに憧れていて・・・個人的にそういう人ってどうしても構いたくなるのだけど、中谷さんは本当にそういう役をこなしてました。そこが効いているからこそ映画に引きこまれたんだろうと思う。


 12月24日にカップルで観るもよし、ひとりでみて来年こそは!と思うのもよし。お勧めの映画です。


 作品としては、無駄が無くてとてもいいし、すごく映画的な編集と構成だし、出演しているみんながそれぞれの味が出せていて、脚本通りの作られた役をやっているというよりも、個性優先の演出だったんじゃないかと思えるくらいとても楽しげでした。

 すごくいい映画のうちの1つ。観て損はないし、内容は分っているにしても、ときどき観るのもいいと思う。そういうちょっと甘酸っぱいせつなさを感じさせてくれます。

 監督:村上正典
 主演:中谷美紀、大沢たかお
 脚本:金子ありさ
 
 個人的点数:84点

 安心して、気楽に、でも気持を切なくして、優しい気持にしてくれて、恋っていいねと思わせてくれるいい映画です。