家の前までOさんに迎えに来てもらう。
Oさんの車はワゴン車で、荷物を載せようと後ろのドアを開けると先客がいた。
R6。
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この車は車庫も兼ねているから、ずーと乗りっぱなしなんだね。
Oさんの車にはナビが付いていないのだけれど、その代わりにパソコンが積んである。
そのパソコンにGPSが連動していて、ちゃんとナビゲートしてくれてるんだよ。
今の電子技術はすごいねぇ。
もっともこのパソコンの本業はナビではなく、R6の燃料マップのセッティングなんだけれどね。
外人さんの乗った車が故障していて、上野辺りで少し混んだけれど何とか無事に首都高も通過し、7時前に筑波に到着。
大将は「7時前くらいには筑波で準備してますよ」
なんて言っていたけれど、姿は見えず。
ピットを確保して大将に電話する。
「後20分で着くよ」
って言ってたから、Oさんに伝えると
「20分って言ったら、40分後に着だね」
Oさん正解。
人の行動をよく理解しているね。
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大将が着いて、バイクを荷台から下ろす。
いつも店に飾ってあったのだけれど、それはいくつかのパーツが抜けていたり、
今回のレギュレーションに合わせてホイールを変えていたりして、
ちゃんとした形を見るのは初めてだ。
ベース車両はスズキのNZ250。
ボルティとの共通点は少ないけれど、
ホイールとエンジンの腰下は共通。
NZはDOHCなんだよ。
パワーは30馬力プラス改造した分。
店に置いてあったときはキャストホイールを履いていたけれど、
今回はスポークホイール。
大将が一本一本張り直した逸品。
その日最初の走行は、調子見と調整をするために大将が走る。
OさんはR6の燃調を取るためにとコースへ出て行った。
キャブ調整、リアサスの減衰力なんかをいじりながら1本目終了。
まだ色々詰めなきゃだけど、僕に交代。
大将のタイムは1分17秒台。
速いなぁ。
ちなみに僕のTTの時のタイムは
予選1分22秒。決勝1分23秒だった。
バイクに跨りコースへ出る。
同じ単気筒でも、ポジションも違えばパワーも出てる。
大分違うねー。
でも乗りやすい!
車体がカッチリしてるから安心感がある。
動きもシャープだよ。
CXの切り返しでシフトペダルが少し擦るくらいで、他は問題ない。
裏のストレートもきっちり加速するし。
タイヤは温まっているハズだから、最初からペースを上げて走る。
何かドキドキする。
1周目。1分20秒台。
まぁ少し遅い気がするけれど、こんなものかな。
2周目。もう少しペースを上げる。
うん、いい感じだ。
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けど何かドキドキするなぁ。
CXを抜けて第2ヘアピンへ。
1周目よりはバンク角を深くして回り込む。
出口が見え、更に倒しこんでいく。
リアが滑った感覚がはっきりと伝わってきた。
途端、フロントが暴れたと思った瞬間天地が逆転したよ。
頭にゴンと衝撃を受ける。
うわーん、メット大切にしてたのにー。
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その後目に入ってきたのは、
グラベルを滑っていくバイク。
バイク乗ってて初めてハイサイドを喰らったよ。
すぐに立ち上がったけれど、頭打ってるからフラフラするよ。
何とかバイクのトコまで行って車体を起こす。
スポンジバリアーに立てかけ、僕はバリアーを乗り越えコースの外へ出る。
みんなが乗るバイクなのに壊しちゃった…。
どうやって謝ろう。
調子に乗っていた自分を責める。
Oさんだってまだ乗ってないのに。
Gさんも次の水曜日にテストするのに。
久々に落ち込んでしまったよ。
救急車がコースに入ってきて僕の安否を確認する。
大丈夫だと分かると
「時間が終わるまでそこで待っていてください」
って行こうとするから、
自走してピットに戻っていいですか?
と聞いてみた。
職員さんは、「いいけどー」なんて言いながら車体をチェックする。
「ファンネルにごみが入っているから、エンジン回さないほうがいいと思うよ」
!!
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このNZはレース仕様だからエアークリーナーは付いていなくて、
ファンネル(←ニュータイプの武器ではない)というラッパみたいな筒がキャブに付いている。
これで整流して、空気をキャブに送り込むのだけれど、
ここにごみが入っている=もしかしたらエンジン内にごみが入った可能性があり。
となるとエンジン全バラ。
一層激しく落ち込む。
走行時間が終わるまで一人反省会
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レッカー車にNZを乗せ、さらにそのNZに跨ってピットへ帰る。
平謝りしかないね。
ピットへ戻ると大将とOさんが待っていてくれた。
大将は携帯カメラでレッカーの上の僕の写真取ってるよ!
2人とも「怪我がなくてよかったよ。同じ走行時間に救急車で運ばれた人いたから心配したよー。バイクは大した事ないよ」って言ってくれたから、少しは気が軽くなった。
とは言うものの、車体を見るとやっぱり軽く落ち込んじゃうけれど。
車体に付いた泥を洗い流しながら次回へつづく