当ホームページ閲覧による作業等での怪我、事故、 トラブル に関しての責任は一切負いませんのでご了承ください。
あくまで”自己責任”と言う事で。
管理人さんからのご依頼を受け、何年振り?の投稿になります。
事の発端はヤフオクで落札したボルティの実働エンジンを積み替えたら、なんと不動でセルがウントもスントも回らない。
セルモーター単独では回ったので原因はエンジン側になります。焼き付き?クランクが逝った?
う~ん、原因不明で、これは困ったぞ~(笑)。
googleさんで検索してもそれらしい事が分からんので取り合えずクランクカバーを外してみた。
カバーがサクッと外れ明らかに一度外した形跡がありました。
反対のクラッチ側も外しましたが、こちらはカバーが引っ付いていて外した形跡はありませんでしたね。
エンジンの底には金属片がびっしりと!ただ事ではない様子です。ふと見ると??なに?
ズームすると
ななんと!ボルトですか? なんでこんなところにあるんですか~と呆然としました(笑)。
これがまた取れなくて半日以上格闘しましたが、最終的にはドリルでもんで小さくして取り出しました。
クランクも回るようになったので蓋をしてエンジン始動すると、先ほどの部分から古びた耕運機のような凄い音がしたのでビックリ!です。
まだ異常ありですね。
パーツリストを引っ張り出して、この辺りの部品でボルトを使っているところを探すと怪しい候補がありました。
スタータークラッチの取り付けボルトです。
googleさんで検索すると同じボルト折れの記事が見つかりました。スタータークラッチの交換になりますね。
サービスマニュアルでチェックするとこの部品を外すのに二つの専用工具が必要とのこと。また、パーツもスタータークラッチとギアのセットでかなり高価な模様。
そこでヤフオクさんに活躍してもらいます。
検索した過程で、ボルティのスタータークラッチは破損しやすいから、対策品が出ているのでは?とグラストラッカー 、ST250を検索したらありました(笑)。
写真で見る限りは、流用で出来そうなのでボルティ用とST250用の2つを落札。送料込みで二千円ほどとリーズナブルでした。ボルトに関しては破損の原因となったので交換用として純正部品を発注しました。
また、専用工具のフライホイールプーラーも純正なら7千円だけど、ヤフオクなら送料込みで1500円とリーズナブルで済みました。サイズは画像にある通り、35mm×1.5mmになります。このサイズはマニュアルにも載っていないので結構貴重な情報源かと(笑)。
もう一つの専用工具はフライホイールを固定する工具ですが、これはインパクトレンチでボルトを緩めれば不要なので注文しませんでした。
週末にフライホイールプーラーが届いたので分解してみました。
案の定、ボルトが1本折れていました。残りの2本も緩々で手で楽に外れました。
残りの2本のボルトも画像のように擦り減っています。このまま乗り続けたら、大変なことになっていたでしょうね。
このボルト既製品だとヘッドサイズが大きく厚いので組み込めませんので六角のネジを代用して仮組しました。
これだと締め付けトルクが不足するので短期の使用になります。今度は静かになりましたね。
ちょっと嬉しくて、その足でボルトの純正部品を発注しに行きました(笑)。
翌週には各パーツが届いたので修理に入ります。前置きが大変長くなりましたが、ここからが本題ですね。
さて、手順はもう慣れたもので、まずはオイルを抜きます。
スプロケカバーとクランクカバーを外します。
この時、オイルが垂れるので、下に犬用のオシッコシートを敷いておくと吸い取るので便利です(笑)。
外したボルトは長さが違うので、外した順番に並べておきましょう。
次にフライホイールのナット22mを外します。
今回の作業はインパクトレンチが大活躍!というよりは、これがないと交換は無理でしょう。
あっという間に外れます。
次は専用工具を使ってフライホイールを外します。まずは専用工具をフライホイールに装着します。そのあとインパクトレンチで中心のボルトを締め込みます。
するとフライホイールは手前に浮いて外れました。この時、クラッチの部品がパラパラと落ちて来ます。
問題のスタータークラッチはフライホイール裏側にボルト締めされてます。
元のクラッチは三箇所のローラーを押しているピースブッシュ?のうち、一箇所が引っかかってスムーズに動かなくなっていました。
落札した左側ST250用のクラッチと右側ボルティ用のクラッチを比べるとボルト取り付けの穴の形状が明らかに違いますね。多分、ボルティ用は穴が大きく、内側が薄くなって変形しやすく強度に問題ありなんですね。ST250用は見事に解消されてますが、これが後で問題になります(笑)。
また、フライホイール自体も底のプレートの長さが違い、これが点火タイミングに関係しているようです。
ボルティ前期型は短く、ST250は長いですよね。
ここで問題発生!ST250用のクラッチを外そうとしたら、レンチでは全く歯が立ちません。インパクト用のソケットを買い出しに行く羽目に♂。
サンダーがあればと思う機会が結構あるので買わないとね。
対策品はピースブッシュのバネも強化したようで、ローラーの動きにもメリハリがあります。なんか良い感じですね〜。
写真はボルティ用のクラッチを組み込んだものになります(撮影するの忘れてました)
クラッチの組み込みは、本体をフライホイールにボルト締めします。
次にピースブッシュとローラーをはめ込みます。このまま立てるとローラーが落ちるので、スターターギヤもはめ込みます。 下の写真のようになります。
あとはエンジン本体に組み込むだけ。フライホイールの切り込みを合わせれば簡単に入ります。ナットはインパクトで締めこみます。完了〜!
あとは逆手順でカバーを取り付けて完了。
スタータアイドラギア⚙も忘れずに。
ちなみにガスケットは交換しません。何回かは使い回しできますよ(笑)。
この件でエンジン内には金属の削れカスが大量に出たので、念のためオイルフィルタも交換しました。
オイルはホムセンの安物鉱物オイル。少し走ったら入れ替え予定です。
少し試乗しましたがエンジンはスムーズに滑らかになりました 。
後日、復活したボルティでビーナスラインまで遠征しましたが快調でしたよ\(^o^)/。