上原さんが突然自殺した。母親の死亡、仕事の未来への不安。異性との付き合いの不安定さなど複合要因が考えられる。
2010年の自殺者は3万1,560人、13年連続3万人を超える自殺者数。
東日本大震災で今年度は4万人を超える自殺が出るかも知れない。
特に芸能界人の自殺は多くなると思われる。不況、節約ムードは一番芸能界を冷却させる。
私の生徒の一人が超大手の自動車のCMでメインの2人に起用された。全くの無名だ。本来ならば10名ほど出る端役でもいいぐらいだ。
選考は難航した。書類審査で落ちている彼女は該当者が見つからないので、ボツになった書類から掘り起こされ抜擢された。この手の超大手のオーデションには有名な売れっ子もたくさん応募する。何故それなのに、名が売れている人が選ばれなかったのか。
自動車業界は全て調子が悪い。生き残るための死に物狂いの闘いが始まっている。売り上げはかなり落ち込み、出費を押さえる。それでも宣伝はしなければならない。5000万円のギャラーと20万円の出演料とでは4980万円の違いがある。これでほとんど同じ宣伝効果が得られれば、企業はどちらを選ぶか。
これから一番苦しむのは中途半端に売れているタレント、アイドル、俳優だろう。上原さんもこの部類に属するかもしれない。死者に鞭打つつもりはないが、彼女が常に「売れなくなる」不安を抱えていた。
問題は事前に心の悩みを全てさらけ出せる相手がいるか、いないかだ。中川祥子さん、眞鍋かおりさんなどに「会いたいとメール」をしていたようだが、みんな同業者だ。ある意味でライバルだ。年齢もあまり差がない。このように芸能人のお付き合いする範囲はすこぶる狭い。まさか巷にある自殺防止センターに駆け込めるか。そこには人目があり「あのタレント自殺の相談にきていたよ」と噂が出ればマイナスが多すぎる。少し売れたタレントは真に相談できる人がいないのだ。
私の本職はボイストレーニングと演技指導だ。ともに40年以上の実績がある。声だけのトレーニングであれば3,5年でいいだろう。それが10年、20年と在籍するのは何故か。人生相談、落ち込み脱出の助けにもなっているからではないか。ある意味で自殺防止コンサルタントの役目を果たしているかも知れない。
その証拠に長年在籍する生徒は人生、仕事で勝ち組になっているからだ。
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