喜多見駅から狛江駅の間の高架を小田急が走る。
その脇の下の50m以上前を猛スピードで男性が自転車で走る。手袋のようなものを落とした。ポケットに入れたつもりが落ちたようだ。私も何度も片一方だけ落としたりした。
50m先だが向こうのほうがスピードが速い。「オーイ・・・オーイ」と声で知らせようとするが届かない。もっと遠くまで届く声を出すべきだ。しかし声帯が恐い。それでも60mぐらいの先の人に届けとばかり「オーイ、オーイ」と叫んだ。すると先の人が振り向いた。地上に落ちている手袋らしきものを私は指差した。
振り返った人は外国人らしい。直ぐに落し物に気ずき、後戻りしてきて、英語訛りで「ありがとう」といった。
78才の私にとって屋外で60m先の人に声を届かせることは危険だ。それでも試みた。成功した。声帯を痛めていないか気になったが平気だった。
そうか私はプロのボイストレーナーだなと再確認した。
恐らく78才でこんな馬鹿をする日本人はあまりいないだろう。第一、10m先までも声は届かないだろう。
荻野目洋子さんが幼稚園児の末娘を稽古場に連れてきた。たまたま子守をする人がいなかったのだ。その前に「先生は声が大きいので驚かないで」と釘を刺したと言う。
Vgilannte のボーカルも先生の声は上に抜けていると感心していた。
声帯が壊れなかってよかった今日は思った。
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