たまには家庭的な、柔らかい話も書いてみよう。
ダックスフンドと何かのミックス犬だ。以前、同じ種だけのかけ合わせは弱い、欠陥のある犬になると聞いたことがある。
私が娘のために初めて買ったポメラニアンは病気がちで、頭の上部の割れ目がふさがっていなくて、発作ばかり起こしていた。そこで売主に交渉して別の丈夫なアメリカポメラニアンとかいう犬種に変えてもらった。
5kgの小型犬だが室内では絶対に飼わない方針で、ベランダに小屋を置いて、それこそ、氷が張る冬でも、カバーをかけて室外に置いた。
先代が弱かったので「ゴンタ」という名前にした。これが文字道理、野生のオオカミの子供のように元気で、町田の家の前の大きな田圃の稲刈りした後などを競馬馬のように走った。5kgなのに1m以上の田圃の落差を軽々とジャンプで超えた。
16年間の生涯のうち病気で医者にお金を払ったことは一度もない。私は「野生」で育てようと決めたのがよかったのか。「あんな小さな犬を外で飼うなんて」と随分お叱りを受けた。
ゴンタは最後は癌を患ったようで、流動食しか喉を通らなかった。ある日の朝、私が「ゴンタ、言ってくるよ」と言うと末期がんであつたと思われるゴンタは。すっくと立ち上がり私を見た。「おお、元気か」と言い置いて家を出た。
30分後に妻から「ゴンタ死んでいる」と携帯に電話があった。「あれは最後の力だったんだ」と16年間がよみがえった。この犬とのエピソードはこのブログ10話分ぐらいある。時々、書くかもしれません。何しろ我々は尋常じゃない生活をしたからです。
さて今の子犬は面白い。人なっこいので娘が「甘やかしてはいけない」と抱くことも、触ることも制限されている。幼い孫が2人いるので、みんなで抱いたり触ると「過剰」になるからだ。
2日目、発声指導から帰ると、孫が「ゴンタ」と呼んでいる。「ゴンタ?」何で?
2人の孫が決めたらしい。
夜中にトイレに行くとき、ゴンタのゲージの側を通る。薄暗がりで見ると、ちゃんと座ってこっちを見ている。「まあいいか」と抱き上げると指や顔をなめまくる。違反なので早めにゲージに入れると「クンクン」なく。77才の老人には何とも歯止めがつきにくい。曾孫をめちゃ可愛がる爺だ。「危ない危ない」ゴンタの誘惑に負けてはと離れる。
上手く育つかな。今回は家の中にゲージはあり、エアコンも効いている。初代とえらい違いだ。大体2代目はおそまっと言われているが、どうなることやら。