時間が前後しますが、
先月中旬、ボクは奈良県宇陀市室生にある「深野」という地域に行ってきました。
深野は、奈良県宇陀市室生、
近鉄大阪線・三本松駅より北東に位置する、戸数36戸の集落。
「にほんの里100選」「日本ユネスコ協会“未来遺産”」に認証されている集落です。
まず、この地に足を踏み入れた感想ですが、
とにかく落ち着いていました。
時間が止まったかのような静かな空気。
ずっと芝生の上で寝転がりたい…そんな雰囲気。
それもそのはず
「癒しとささゆりの里」がキャッチコピーです。
ささゆりは、日本原産の、希少になりつつあるユリの花です。
また、景観もすごいキレイなのです。
石垣も手入れされている感じがしました。
それもそのはず。
この深野の地域は、地域間の交流も盛ん。
石垣が手入れされている様子や、
田畑の畔が、自然のままで(コンクリートにせず)しかも手入れが行き届いている(ところどころ放置されたり、荒廃したりしていない)様子、
また、集落全体が調和が取れていて、1つの魂みたいな物を感じる
(例えば1件だけミスマッチな建造物が建っていたりといったことがない)点が、
地域間の交流がいかに密であるかを感じさせます。
その努力の甲斐もあって、
2009年、にほんの里100選に。
そして2013年に日本ユネスコ協会の「未来遺産」に認証された地です。
しかも、都市との交流をも盛ん。
深野の皆さんは、お客さんも深野の仲間という考え方でもてなしてはるそうです。
深野の魅力を感じ取ってもらえるように、ハイキングルートを新設したり、
ササユリの保存活動に、都会からも会員を募集したり、
さらに、都会の不登校で悩んでいる子どもたちとビオトープ作りをしたりなど、
都会の方々と交流できる企画も次々と打ち出しているそうです。
まだあります。
実は、深野地区は、国際交流をも盛んです。
海外の若者のホームステイの受け入れをも行っているそうです。
以前、竹林活用でインドネシアの技術者が1ヶ月間こられたそうです。
深野の皆さんは交代で彼らの宿泊を受け入れたそうです。
で、彼らがインドネシアに帰る日、
異口同音で「帰りたくない」とおっしゃったそうです。
すごいと思いませんか?
さて、こうした地域で大体頭を抱えている問題が、「過疎化」。
深野は人口の増減は殆どないそうです。
転出があっても、新規移住者がすぐに来られるそうです。
中には、移住したいという方も割といらっしゃるとか。
深野地区は農業地区といえるかどうか分かりませんが、
ボクは農業の多面的機能が見事に出来上がっていると感じました。
キャッチコピーの中にある「癒し」は、まさに農業の多面的機能。
「棚田100選」があるのはまさにそのためです。
奈良県なら、飛鳥の棚田ですね。
また、「帰りたくない」というインドネシア人の言葉も
まさにそれを象徴していると思います。
農業は食料をつくる(業界)だけではありません。
深野地区に足を踏み入れると、
まさに農業の多面的機能を感じて頂けると感じました。
農業の多面的機能について分厚い本を読むよりも、
この地区に足を踏み入れて、この地区の人とお話をすることで、
理屈抜きで実感できると思います。
今回は一人旅でしたが、
次回はもう少し生物が活発なころにいってみたいと思います。
また、イベントもされているそうなので次回はそれに参加したいですね。
こちらはササユリの保全区域です。
6月には可憐な花が咲くそうです。
深野地区にある、深野神明神社。
神が明るい。いいですね♪
もちろん、手を合わせてきましたよ♪
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