昨日、「大学入学共通テスト」2日目の日曜日は朝から湿った雪。土曜日までの暖かさから一転した天候で、今冬の予測不能さを物語っていた。
午前8時前には準備に取り掛かった。土曜日初日の疲れがまだ残っていて、睡眠不足もあるのか疲労感が中々抜けなかった。
そんな昨日の日曜日の朝一、またまた悲しい訃報を聞いてしまった。
ジェフ・ベックに続いて今度は高橋幸宏氏が亡くなったのだ。70歳だった。2020年に脳腫瘍の摘出手術を受けて現在闘病中だったことは知っていたけれど、まさかこんなに早くして亡くなるとは思ってもいなかった。1月14日、他界した。
昔、インタビューで胃潰瘍を患っていると言っていて、確かに瘦せ型の体質で、あまり頑健には見えなかったけど・・・。
高橋幸宏氏は日本を代表するドラマーの一人であり、80年代世界的なテクノブームを牽引した伝説のバンド「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」のメンバーであり、思いつくだけでもそれ以外に、「サディスティック・ミカ・バンド」、「METAFIVE」、鈴木慶一とのユニット「THE BEATNIKS」など様々なビッグ・プロジェクトに参加し、ソロ活動も積極的に行っていた。
個人的にも、「イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)」の残る2人、坂本龍一と細野晴臣よりも彼の創り出す音楽のほうが好きだった。
高橋幸宏氏は多作のひとで、これまでもかなりの数のアルバムを世に送り出してきたけれど、一番好きなソロ・アルバムは何といっても「薔薇色の明日」である。この1983年にリリースされた傑作アルバムはよく聴いた。
湿っていて、冷たさを醸し出し、メランコリックで、ヨーロッパの匂いがプンプンする、そんな音作りだった。
神経質そうな人柄がもろに音楽にも反映されていて、鈴木慶一とのコラボ、「THE BEATNIKS」による一連のアルバムも、ダークでアンニュイでペシミスティックで、胸に沁みた。
「YMO」でもそうだったけれど、彼が創り出す音楽には、逆に少しユーモラスで暖かい部分もあり、アヴァンギャルドで悲観主義的な部分をも含め、色んな顔を見せるところがいいのだ。
感情の複雑な吐露を音楽に反映されていることが正直に音自体に反映されていて、そこに自然と興味が沸くのである。
すべてのアルバムを聴いてきたわけではないけれど、常に彼の音楽は意識して聴いてきたし、新作が出るたびチェックもしてきた。
僕は高橋幸宏が大好きだった・・・。
それにしても、なんかみんな次から次へと亡くなってゆくなあ。
ほんと、寂しい・・・。