姜尚中は政治学・政治思想史の教授である。
僕は彼を始めて見たのは、テレビ朝日「朝まで生テレビ」だった。
「朝まで生テレビ」は、不定期で深夜オンエアされているテレビ朝日の討論番組で、日本を代表する評論家たちが常に大激論を行っていて、番組からメジャーになった人間も数多くいる。
ただ、この番組の悪いところは、一度観始めると中々途中でテレビの電源が切れなくなり、そのまま朝を迎えてしまうことだ。
僕も何度かあった。それほど凄まじい激論が交わされる。
この「朝まで生テレビ」に出演していたのが、姜尚中(カンサンジュン)だった。
それにしてもこの学者というか政治評論家、どんな評論家たちから非難され、反論され、罵倒されても、一切動じることがない。
確かにナイスミドルで、ファッションセンスもよく、カメラ映りもいい。
しかし、何を言われてもクールで、切れたり、他人を罵倒することがない。いつも観ていて、その余りの冷静さに唖然としてしまうのである。
その姜尚中による、集英社新書「悩む力」が凄い売れ行きなのだとか。早速買って読んでみた。
彼は、在日韓国人ということで、子どもの頃から、自らの不安定なアイディンティティに悩んだという。
そして彼は、文学者である夏目漱石とマックス・ウェーバーを引き合いに出しながら、現代と100年前とが同じ状況であったと分析する。
ちょうど100年前ほど昔、夏目漱石とマックス・ウェーバーもまた、自我に悩み、そして新しい時代の潮流の中で、もがき苦しんでいたのだと。
姜尚中の真面目さが、この新書の中にも表れている。
彼は、悩み抜くことも一種の力だという。悩みを手放すのではなく、悩むことで人間はより強固になれるのだと。
印象に残る言葉がある。
『私は今、かつてないほど開き直っていて、大げさに言うと、矢でも鉄砲でも持って来いという気分になることもある』。
そしてこうも言う。
『悩みの果てに突き抜けたら、横着になれ』と。
悩む力だけなら、僕も誰にも負けないと思う。まあ、別に胸を張って威張れることでもないのだけれど・・・。
その悩む力、最近少しはついてきたかと思うこともある。何せ、半端じゃなく悩んできたもので。中身はたいしたことじゃないかもしれないが、筋肉はだいぶ盛り上がっているかもしれない。
だから、今年は横着になります。はい。
僕は彼を始めて見たのは、テレビ朝日「朝まで生テレビ」だった。
「朝まで生テレビ」は、不定期で深夜オンエアされているテレビ朝日の討論番組で、日本を代表する評論家たちが常に大激論を行っていて、番組からメジャーになった人間も数多くいる。
ただ、この番組の悪いところは、一度観始めると中々途中でテレビの電源が切れなくなり、そのまま朝を迎えてしまうことだ。
僕も何度かあった。それほど凄まじい激論が交わされる。
この「朝まで生テレビ」に出演していたのが、姜尚中(カンサンジュン)だった。
それにしてもこの学者というか政治評論家、どんな評論家たちから非難され、反論され、罵倒されても、一切動じることがない。
確かにナイスミドルで、ファッションセンスもよく、カメラ映りもいい。
しかし、何を言われてもクールで、切れたり、他人を罵倒することがない。いつも観ていて、その余りの冷静さに唖然としてしまうのである。
その姜尚中による、集英社新書「悩む力」が凄い売れ行きなのだとか。早速買って読んでみた。
彼は、在日韓国人ということで、子どもの頃から、自らの不安定なアイディンティティに悩んだという。
そして彼は、文学者である夏目漱石とマックス・ウェーバーを引き合いに出しながら、現代と100年前とが同じ状況であったと分析する。
ちょうど100年前ほど昔、夏目漱石とマックス・ウェーバーもまた、自我に悩み、そして新しい時代の潮流の中で、もがき苦しんでいたのだと。
姜尚中の真面目さが、この新書の中にも表れている。
彼は、悩み抜くことも一種の力だという。悩みを手放すのではなく、悩むことで人間はより強固になれるのだと。
印象に残る言葉がある。
『私は今、かつてないほど開き直っていて、大げさに言うと、矢でも鉄砲でも持って来いという気分になることもある』。
そしてこうも言う。
『悩みの果てに突き抜けたら、横着になれ』と。
悩む力だけなら、僕も誰にも負けないと思う。まあ、別に胸を張って威張れることでもないのだけれど・・・。
その悩む力、最近少しはついてきたかと思うこともある。何せ、半端じゃなく悩んできたもので。中身はたいしたことじゃないかもしれないが、筋肉はだいぶ盛り上がっているかもしれない。
だから、今年は横着になります。はい。