この本は凄い。
っていうか、そういう一言で単純に片付けたくないくらいに凄い。
中村うさぎの「セックス放浪記」という本は、小説ではない。正真正銘のルポルタージュである。純粋に、そして真摯に書かれた、本当の実話である。
中村うさぎは、OL生活を経て、ジュニア小説で文壇デビューを果たし、自身の買い物依存症を克明に綴ったコラムで人気を博し、ホストとの赤裸々な関係を体験記として書いて話題を振り撒いた。
そして、彼女は「自分の女の価値をもう一度確かめたい」と、な、なんと、実際にデリヘルで働いたのである! デリヘルで働く・・・。
つまり、自らの体を売ったのだ。金と引き替えにして。
その体験談は、「私という病」という本に克明に綴られている(当然、その「私という病」も買った。それから「女という病」という本も)。こちらの本のほうが出版が早い。
それらは、追々このプログでも紹介したい。でも、まずは「セックス放浪記」である。
今回、紹介する「セックス放浪記」。
一気に読んだ。
余りの内容の凄まじさに、途中で何度も大きな溜息をついた。
本当なの? 嘘でしょ。これが正直な感想である。
とにかく読んでみるしかない・・・。
40代も後半に突入した、作家の中村うさぎは、容貌の衰えや女としての価値の低下に慄(おのの)き、女としてのコンプレックスを克服したいとの願望から、新宿二丁目で蠢(うごめ)いているウリセンバー(いわゆるゲイの男性を相手に肉体を提供している男の子たち)で、イケメンの若い男性を物色して、実際にセックス体験を試みるのである。
50歳を目前にした(当時)女流作家が、実際にウリセンの若い男性とセックスして、それを本にする!
勿論、本として出版する事が彼女の目的ではない。
中村うさぎは、徹底的な自分好きに愛想をつかし、本気の『愛』に悶え、本気の『恋愛関係』を求め、夜の街を徘徊してゆくのだ。
確かに苦しいだろう。
自分が一番大好きな人間は、その身の置き場に苦しみ、そして絶え間なく葛藤し続けるからだ。愛しくて愛しくて仕方ない、自分自身の巨大な自我に苦しみ悩むのである。
生き地獄。
中村うさぎは、セックスをしながら、ウリセンの手抜き行為や、嘘の言動や、虚構の恋愛ゲームに、怒り、苦しみ、洗いざらいをぶちまける。
ここまでしなきゃ、いけないの? 作家って!
ここまで曝け出さなければならないのだろうか? 人間は!
でも、中村うさぎは、愛が欲しいのだ。滅茶苦茶欲しいのだ、愛が。本当の愛って奴が。
読むにつれて、様々な真実が暴露される。
彼女には、愛すべき夫がいたということが、読んでゆくうちに分かって来る。
ええーっ! いたんだ、旦那様が。それなのに、金で男を買っちゃうわけ・・・。
そして彼女は、結局一人のウリセンに対して真剣な恋に落ちてしまう。
愛されたいという地獄に落ちながら、彼女は、若いウリセンを真剣に好きになる。
この結末は・・・。
衝撃的な最期が待っている。
文庫版のあとがきには、少しショックを受けてしまった。
それにしても凄い本である。
とにかく、読んでみるべし。
いやはや・・・。
っていうか、そういう一言で単純に片付けたくないくらいに凄い。
中村うさぎの「セックス放浪記」という本は、小説ではない。正真正銘のルポルタージュである。純粋に、そして真摯に書かれた、本当の実話である。
中村うさぎは、OL生活を経て、ジュニア小説で文壇デビューを果たし、自身の買い物依存症を克明に綴ったコラムで人気を博し、ホストとの赤裸々な関係を体験記として書いて話題を振り撒いた。
そして、彼女は「自分の女の価値をもう一度確かめたい」と、な、なんと、実際にデリヘルで働いたのである! デリヘルで働く・・・。
つまり、自らの体を売ったのだ。金と引き替えにして。
その体験談は、「私という病」という本に克明に綴られている(当然、その「私という病」も買った。それから「女という病」という本も)。こちらの本のほうが出版が早い。
それらは、追々このプログでも紹介したい。でも、まずは「セックス放浪記」である。
今回、紹介する「セックス放浪記」。
一気に読んだ。
余りの内容の凄まじさに、途中で何度も大きな溜息をついた。
本当なの? 嘘でしょ。これが正直な感想である。
とにかく読んでみるしかない・・・。
40代も後半に突入した、作家の中村うさぎは、容貌の衰えや女としての価値の低下に慄(おのの)き、女としてのコンプレックスを克服したいとの願望から、新宿二丁目で蠢(うごめ)いているウリセンバー(いわゆるゲイの男性を相手に肉体を提供している男の子たち)で、イケメンの若い男性を物色して、実際にセックス体験を試みるのである。
50歳を目前にした(当時)女流作家が、実際にウリセンの若い男性とセックスして、それを本にする!
勿論、本として出版する事が彼女の目的ではない。
中村うさぎは、徹底的な自分好きに愛想をつかし、本気の『愛』に悶え、本気の『恋愛関係』を求め、夜の街を徘徊してゆくのだ。
確かに苦しいだろう。
自分が一番大好きな人間は、その身の置き場に苦しみ、そして絶え間なく葛藤し続けるからだ。愛しくて愛しくて仕方ない、自分自身の巨大な自我に苦しみ悩むのである。
生き地獄。
中村うさぎは、セックスをしながら、ウリセンの手抜き行為や、嘘の言動や、虚構の恋愛ゲームに、怒り、苦しみ、洗いざらいをぶちまける。
ここまでしなきゃ、いけないの? 作家って!
ここまで曝け出さなければならないのだろうか? 人間は!
でも、中村うさぎは、愛が欲しいのだ。滅茶苦茶欲しいのだ、愛が。本当の愛って奴が。
読むにつれて、様々な真実が暴露される。
彼女には、愛すべき夫がいたということが、読んでゆくうちに分かって来る。
ええーっ! いたんだ、旦那様が。それなのに、金で男を買っちゃうわけ・・・。
そして彼女は、結局一人のウリセンに対して真剣な恋に落ちてしまう。
愛されたいという地獄に落ちながら、彼女は、若いウリセンを真剣に好きになる。
この結末は・・・。
衝撃的な最期が待っている。
文庫版のあとがきには、少しショックを受けてしまった。
それにしても凄い本である。
とにかく、読んでみるべし。
いやはや・・・。