淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「悪夢の日々ー」364

2024年07月12日 | Weblog
 毎晩毎晩、夢を見る。
 ほとんどが意味不明の奇妙な夢で、悪夢を見ることが多い。
 連続性のない色んな場面が次々と機関銃のように連射されることもあれば、自分自身がその短いストーリーを創り上げながら夢自体が進んでゆく(ように感じられる)ということもある。
 とにかく、よく分からないのだ。勝手に脳に降り積もった記憶の断片たちが一斉に踊り出しているのか、それとも無意識のまま、自らが創作している確信犯ともいえる、そんな造り込まれた夢なのか・・・。



 昨日の夜(7月11日木曜日)、テレ朝系の「アメトーーク」3時間スペシャルを観てそのまま「報道ステーション」へと移り、「全力坂」、深夜の「アメトーーク」と観続け、眠りについたのは深夜の12時過ぎだった。
 そしてまた夢を見た。
 いつもの悪夢だった。
 悪夢にうなされて目が覚め、枕元に置いてある小型の卓上デジタル時計を見たら、午前4時ちょうどだった。もうすぐ夜が明ける。
 暫くの間、その見た悪夢のことを考えていたら、そのまま眠ってしまったけれど、今回は朝になっても夢の内容を鮮明に覚えていた。
 起きた瞬間、それまで見ていた夢の内容をすっかり忘れ去ってしまうこともよくあるけれど、何故か昨夜の夢だけは起きた後も覚えてる。



 それはこんな夢だった。
 目の前に、こっちと同じ学問領域を学生たちに教えているという男性が現れる。新しく赴任してきた先生らしい。
 夢の中に出て来たその男の顔はよく分からない。夢が天然色なのかモノクロームなのかもよく分からない。ただ、背が高く体型もよく似ていて、周りの人間たちが彼のことを褒めちぎっている。素晴らしい人間なんだと。
 ところが・・・。
 ところが、その優秀だと褒めちぎられている男性は、何故かこちらに対してだけ一切挨拶もしてこないし、終始小馬鹿にしたような態度を示し続けている。
 で、ここからが意味不明なのだが、こっちが所有しているスーツを何かのタイミングでそのいけ好かない男性に貸したのだけれど、それがいつになっても戻ってこないのである。なんでスーツ?
 夢には、早く貸したスーツをこちらが着なければならないのに、それを返してくれない男に対して苛々する自分が、しつこいくらいに出てくるのだ。激しい怒りもある。



 あとはとにかく、その優秀だといわれている男性へ抱く、深い嫉妬や嫌悪や憎悪やコンプレックスなんかが渦巻く、負のドロドロした悪臭漂う感情が、夢の中でグルグルグルグル何度も何度も回り続け、夢なのに滅茶苦茶気分が悪くなってくる。
 この悪夢を文字にするのはとても難しく、自分の中に巣食っている一切合切の負の感情が涌き出てしまう、そんな最悪な夢だった。
 もう勘弁してほしい。疲れる。いい加減にしてほしい。
 こういう悪夢が連日連夜続いてゆくのだ。朝起きてからも気分が悪いのも分かるだろう。



 いつになったらこの悪夢は終わるんだろう。
 完成して台上げをした、勇壮な新作「ねぶた」を仰ぎ見ながらそう思った。
 まだ夢の残り滓が残っていてかなり気分が悪いので、「ねぶた小屋」を離れ、海風の匂いを嗅ぐためだけに海へ出た。
 潮の香りが海峡の先から流れてくる。今日はとても穏やかな凪で、夏の微かな香りが辺り一面に漂っている。
 同じ間隔で備え付けられた木製ベンチに、たった独り、20歳ぐらいだろうか、ぽつんと若い男性が海に向かって座っていた。
 とても淋しそうに見える。
 近くまで行って何気にちらりと若い男性を見てみると、夏の真っ青な海を眺めているわけじゃなく、ただベンチの端の一点だけをずっと凝視しているのだった。深刻そうな表情を浮かべながら・・・。
 失恋でもしたんだろうか?
 それとも何か大きな悩み事でもあるのだろうか?
 暗くて、この煌びやかな風景にまったくもって似合わない。



 声など掛けられるわけもなく、そーっと静かにその場を立ち去った。
 誰も行き交っていない、夏の午後の穏やかな海沿いは、夏の直射日光だけが降り注いでいて、あとはほかに何にもない。 
 いま起きている、ただそれだけが真実だ。
 あとは全部、夢幻で、この真夏の一瞬さえ、いつかは消えてなくなってしまう。
 いま目の前で起きていること、ただそれだけが正しい。





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