おかんのネタ帳

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事前学習会

2020-03-09 11:45:17 | 演劇・舞台
なんかしらんけど、閉塞感満載ですね。
先週、県内でコロナの発症者が出たという日の翌日、
彦根の市民会会館で、劇団チョコレートケーキの座付き作家の古川健さんを招いて、
4月に上演する作品「Sing a Song」の事前学習会をすることになっていました。



でも、県内で出てしまったので(時間の問題でしたよね。全国的に多発してますから・・)
市民会館など公的な建物が、借りられないことになってしまいました。
なので、急遽、演劇鑑賞会の事務所で開催したのですが、
コロナの影響もあって、今回は参加者も少なく、こぢんまりとした会になりました。

いや、こぢんまりしてたのは会場だけで、古川さんが熱く語ってくださったし、
参加者と距離が近い分、親近感を感じる、すてきな会になりました。



次回の「Sing a Song」を担当する鑑賞会のメンバー(運営サークル)が、
用意してくれたお花です~~

次回例会「Sing a Song」は4月2日・・・
上演する予定ですけどね・・・

古川さんもおっしゃってたけど、国の要請に応じて、
コンサートや演劇など、多くのエンタメが中止に追いやられていて、
役者や特に小さな劇団などは、本当に死活問題になっているんですよ。
俳優の方々からも、いろいろな声明文が出てますが・・・
2週間、自粛しても、先の見えない状況が続いている限り、
どうすることもできないのが、現実ですね。

ほんまに、どうなるんやろ。
・・・チケットを取ってる、私の今月末の予定もどうなる??

「Sing a Song」の物語は、戦時中の話です。
ブルースの女王と呼ばれた、淡谷のり子さんがモデル。
2年前に、兵庫芸術文化センターで拝見して、
鑑賞会の例会で上演して欲しいなぁと、思っていたら、
希望が叶ったという、とても観たい舞台なのです。

主演は戸田恵子さん。
声優でもあり、歌手としてもライブに出ておられたり、
ほんとにお忙しい戸田さんが、初めて戦時中の物語を演じる作品。
2年前の、私の感想は → こちら

古川さんによれば、プロデュースするトム・プロジェクトから、
「主演は戸田さんで」作品を書くようにオーダーされたようです。

古川さんは、41歳。
淡谷のり子さんのことは、「ものまね番組」に出てる、
コワイおばちゃんということぐらいしか知らないようですが、
(参加者の多くも、そのイメージが強いようでしたけどね)
子どもの頃にテレビの、「徹子の部屋」に出ていた淡谷さんが、
「特攻隊の兵士の前で歌った」話をされていたのを鮮明に覚えていたんですって。
「歌っている途中で出陣する兵士が出て行く・・」と話す淡谷さんと
その話を聞く徹子さん、二人とも泣いていたらしいのです。

歌唱力のある戸田さん主演だから、淡谷さんで書けないか、
そう思って、淡谷さんの自伝などを調べたのだとか。
もう、そのまま物語になるくらい、波瀾万丈の人生の淡谷さん。
「特攻隊の前で歌ったこと」を入れたくて、戦時下のお話にして、
「もんぺをはかない」「化粧をして」「軍歌は歌わない」
何枚も始末書を書いてでも、兵士の心を癒やしたいとブルースを歌った。
「戦時下に自分を貫いた女性」としてカッコイイなと思ったそうです。

何より、戦時下を描くことで、演劇をしている自分たちが、
戦争のことを後世に伝えていかないといけないと思ったそうです。
戦時中は芸術は否定されていたし、自由に演劇ができること、
自由に演劇を観られるということは、素晴らしいことなんですよね。

・・そう思うと、演劇ができない今の状況は・・
「疫病」も、「戦争」と同じってことですやん・・・汗

古川さんは、人気の若手劇作家で、ほかの劇団からも、
たくさん依頼があって、今年は7本書くことになっているようです。
そんなお忙しい方が、事前学習課に来てくださったんですねぇ。

「治天ノ君」という、大正天皇を描いた作品が注目を浴び、
数々の賞を受賞されてますが、ほかにも、ヒトラー、大逆事件、
サラエボ事件・・など、歴史的事件を扱う作品を多く手がけておられます。

歴史が好き、というのもあるようですが、ご本人曰く、
「極限状態にある人間の美しさを描きたい」のだそうです。
極限状態を突き詰めると、戦争中、ということになるんですね。

事前学習会は質問形式で行ったのですが、
たくさんのことを答えてくださいましたね。
演劇仲間として知り合った奥様と6歳のお子さんがいるとか。

子どもが生まれてから、脚本が変わった、らしいです。
子ども目線で書いていた表現が、大人目線になってきたと。
ほぉ~ そういうもんなんですね!

近畿の鑑賞会のトップを切るのが彦根なんです~
4月2日、なんとか上演したいですねぇ。





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