おかんのネタ帳

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観劇忘備録、その2

2024-01-10 11:46:29 | 演劇・舞台
観劇忘備録の続きです。
夏から秋にかけて。



7月はまず上京して、俳優座「ボタン穴から見た戦争」。
同じ日に観たのが、椿組「丹下左膳」

これらは、こちらでアップしましたね。→ こちら

翌日観たのがこちら。
上京の目的は、こちらを観るためでした。



演劇ユニットJr.5「開けない夜明け」。

こちらも、このブログで紹介してます~~ こちら

7月末には、ひこね演劇鑑賞会主催の舞台を上演しました。



劇団1980(イチキュウハチマル)の「落語芝居」です。
これもこちらで詳しく書いてます。 こちら

さて、8月。
またまた上京しました。
いやいやいや、行き過ぎやろって~! 
・・・・こちらの方が先にチケットを取ったので許して~ (誰に許しを請うてるんやら 苦笑)



こまつ座「闇に咲く花」
初日独特の雰囲気で、観終わった後は涙がこぼれて・・・
こまつ座代表の井上麻矢さんにも泣きながらご挨拶するという・・失礼しました(汗)

初日の感想などは、→ こちら



翌日拝見したのが、劇団NLT「ザ・フォーリナー」。
これも面白かったですね~  → こちら



8月、神戸文化ホールで、文学座「五十四の瞳」を拝見。
会員数が少ないひこね演劇鑑賞会では8月例会ができなかったので、神戸演劇鑑賞会さんで観せていただきました。
ありがとうございます~
これがほんとに面白くて、観終わったら切ないんですよね。

小さな島の朝鮮初級学校が舞台。
時代に翻弄されながらもたくましく生きる若者たちと、彼らを温かく厳しく見守る人々の、20年にわたる人生を描いた作品です。
脚本は『焼肉ドラゴン』で数々の賞を受賞した姫路出身の鄭義信さん、演出は文学座の松本祐子さん。

姫路沖にある、家島諸島の西島に実在した朝鮮初級学校がモデル。
かつて働く場所を求めて海を渡り、過酷な労働環境で働いた在日の人々がいたこと、貧しい中でも子どもたちに教育を受けさせることを願った親たちの思いがこの学校を作ったこと、改めて知りましたね。

(あらすじ)
1948年、柳仁哲(ユ・インチョル)に誘われて若い女性教師、康春花(カン・チュンファ)が新しく赴任。
二人を慕って職員室にやってくるのが、卒業生の昌洙(チャンス)、萬石(マンソク)、君子(クムジャ)、そして日本人の良平。
採石業の社長である昌洙の父や良平の母もやってきます。
ある日、占領軍(GHQ)が全国の朝鮮人学校閉鎖を宣言。大阪や神戸で大規模な抗議デモが巻き起こり、「親たちが苦労して作った俺たちの学校もなくなる」と、少年らは抗議デモに参加するため親や先生たちに内緒で島を飛び出して・・・。

オール関西弁の舞台です。鄭さんらしい吉本ばりのベタな笑いも盛りだくさん。
関西出身は2人だけらしいですが、俳優陣の熱演がすばらしくて、違和感なく観られました。
客席もよう笑ってましたね!
・・・ひこねで上演したかったなぁ~

笑いを交えながらも、4人の若者が夢を抱き悩みながら奮闘するんやけど、彼らの姿の向こうには、祖国の分断、朝鮮戦争、北朝鮮の帰国事業といった歴史的背景が見えて、後半は涙を誘います。
ささやかな彼らの人生は、私たちが知るべき戦後史の一つやなぁと思いますね。



さて9月初め、「闇に咲く花」の愛知公演に行ってきました。
名古屋から15分ぐらいかな、東海市へ。
東海芸術劇場。なかなか良い劇場でした。
昔からの愛知の友だちが行きたいというので、一緒に行くことに。
洸平くんのFCで取ったチケット、端の方ではあったけど、3列目という神席でしたよ!

初日とは違ってるところもいくつかありましたね。
記憶にないところもあったけど、舞台は生ものやから、改めて気づくところもいろいろ。
東京で30公演以上やってからの地方公演なので、東京初日に比べるとメリハリができてました。
ずっと潤んでるように見えた洸平くんも、泣くところがピンポイントになったような・・・

こちらでも代表の井上麻矢さんにご挨拶できたのですが、
「何度も上演するからこそ質を上げていかなければいけない」っておっしゃってました。
確かに、キャスティングを含めて、こまつ座さんの強い思いを感じました。

洸平くんの舞台を観るのか初めてという愛知の友だちは、
「やっぱりお芝居が上手だね」そして「お顔が小さい」って!(笑)
予習なしに観てるから「こんなに深い話なんだ〜」っていうてました。
観てくれてありがとう~~(回しもんか??笑)

マチネのカテコはダブルで。
ギター弾きの加藤さん役の水村さんがはけて、拍手が高まって水村さんが加わり3回目、そしてスタオベに。
山西惇さんの笑顔。洸平くんはうなづきながら客席を見回して(わりと真顔!)。
滋賀出身の枝元萌さんはずっと涙。それを見てこちらも涙。

洸平くんは、この舞台の後に10月からのドラマ「いちばんすきな花」が始まるのですが、
「神社は花だ。道端に咲く花だ・・」
という健太郎のあの台詞が、ドラマに続いていくような錯覚に!
ご本人もその後におっしゃってたけど、それもご縁やなぁと。

初日は一度だけ浅利くん演じる稲垣にボールを投げてたと思うけど、ボールを投げるのがもう1回増えてましたよね。
球技が苦手という洸平くんやけど、浅利くんと稽古の前にずっとキャッチボールをしていたとか。
ボールの扱いも上手くなってましたね(笑)
エア投球のフォームも決まってました(長い指やからきっと鋭いフォークが投げられるよ〜!)

ボールといえば、鈴木巡査役の尾上くんもサウスポーなんやね。
そでに向かってボールを投げ返すとき、左手で投げてましたから。
鈴木巡査は最後に良い仕事をしたんですよ。
このへんが井上ひさしさんらしい物語やなと。

そして、いよいよの「闇に咲く花」大阪公演。
新歌舞伎座、通いましたね・・・(ほんまにぃ~)



大阪初日。地元の後輩が観たいというので、チケットを取ってあげて。



前楽は、大阪で近畿演鑑連の会議があったのでその帰りに、一人で。



大阪千穐楽は、急に行けなくなった友だちのチケットを、いつもいく接骨院の奥様(アラフォー)が代打で来てくれることに。
接骨院に行くたびに洸平くんの話をしてたから(朝ドラ「スカ―レット」の頃からね)、誘ってみました。
新歌舞伎座界隈に以前住んでいたらしくて、あのへんが懐かしいらしいです。

それにしても今回の舞台、初めて洸平くんの舞台を観るという人を3人も、お連れしましたね~
皆さん、舞台を楽しんでくれてよかったです!

間口の広い新歌舞伎座。
大阪は、愛知ともまた違ってました。
間が違うというか。笑いも多くさすが大阪やなと。
キャストの皆さんのメリハリのある台詞回しと演技に、とにかく圧倒されました。

客席の、ここで笑いがあるんや〜というところもいくつか。
5人の戦争未亡人が野球の応援に行こうと話すところ、盛り上がりすぎて?長めになってましたね。
枝元萌さん演じるお藤さんも絶好調でした!
洸平くん演じる健太郎もニコニコと、ご婦人方をちょっと眺めてから台詞をいうてましたね。
その間の取り方が、大阪公演らしいところです。
あと、山西さん演じる公麿さんの御神籤シーンも!
楽しそうでしたよ。

新歌舞伎座は舞台の幅が広くて、10番目あたりの座席の前にギター弾きの加藤さん(水村さん)が座る感じですね。
コンパクトなサザンシアターに比べると役者さんもたくさん動いてるし、大きな声で演じてます。
健太郎もしっかり走ってました。
ドラマでおなじみの浅利くんは、絶叫に近い感じで台詞言うてましたよ(笑)

そして、台詞をいう役者さんに目が行きがちですが、その後ろで皆さんがちゃんと演技をされてて。
当たり前やけどすごいなぁと思いますね。それを拝見できるのが生舞台やなぁと。
例えば、お繁さん役の増子さんやお藤さん役の萌さんが床に落ちたお米を拾ってたりとか、お布団をたたいてたりとか、お面工場の作業の様子とか。

増子さんと言えば、去年のこまつ座「頭痛肩こり…」でも拝見したけど、お繁さんの台詞量が半端なくて。
「ひくのよ~~」
御神籤のところはさすがです! 

萌さんは、ほんとに台詞もよくわかるし、表情も豊かでさすがです。
ご婦人方のシーンはアドリブはないそうですよ。全部栗山さんの演出ですって!
けなげなお嫁さんなのに、お姑さんに言われっぱなしでね。
ほんとに面白くて、お藤さんが登場すると客席も(笑いを)期待してるのがわかります。

大阪千穐楽のカテコは6回??
最後にご挨拶がありました。
「松下くんから」という山西さんに促され「ボク?」と言いながら洸平くんは顔をくしゃくしゃにして「ありがとうございます」と一礼。
ひとことだけでしたね。思いがあふれてる感じでした。

最後は手拍子になってまた幕が開き、山西さんからご挨拶。
「また舞台を観に来てください」
「こまつ座さんの舞台もよろしくお願いします」

そして、大阪の友だちに誘われて、どうしても大千穐楽を見届けたい!ということになり・・・



福岡キャナルシティの劇場まで。
え~~~っ、行ったんかい~~(苦笑)
九州日帰り観劇ツアーを、やってしまいました~~ (行きすぎやね・・・汗)

ついでに旅でもする??・・・ダンナを誘ってみたけど、その気にならず。
(私が観劇してる間、一人で何をすればいいかって?? 考えるのも邪魔くさいようで・・・汗)

同じ舞台でも、劇場によってほんとに違うんですよね。
大千穐楽やから何もかもはじけてるというわけではなく・・・(音量で言うと大阪の方が大きかったです)
でも、笑いは一番多かったかも。
大阪か?というくらい、福岡の方々はよく笑います。
・・・さすが、ここにも「よしもと」がありますからね。

健太郎がギター弾きの加藤さんを見て「この人は?」というだけで笑いが起こってました。
健太郎が引いたおみくじが「凶」やった時も笑いが起こってましたよ。

カーテンコールはさすがに大千穐楽、という感じでした。
座長でもある山西さんが挨拶をされて、横を見て洸平くんを促します。
「ボク?」という感じで受けるのですが、そのまま、上手の浅利くんに「どうぞ」と。
浅利くんも「ボク?」って感じですが、洸平くんが何かひとこというと、わかったという感じでご挨拶。
で、また、山西さんに戻って、山西さんが洸平くんを促す。
で、覚悟を決めたように話し出す洸平くん。

「・・・この作品の初演の年にボクは生まれました・・」

浅利くんが挨拶したことと同じようなことを言うてましたけど、大阪千穐楽の時のカテコと言い、今日の大千穐楽のカテコと言い、謙虚さだけではなく、洸平くんの気持ちを想像して胸が詰まりました。
健太郎をやり終えて去来するものがたくさんあったでしょうね。
いつも、あれほど饒舌にお話できる洸平くんなのに、すぐに言葉が出ないんやから。
勝手に洸平くんの心情を思ってジーンとしてしまいました。

この作品を44公演やりきれたことは、きっと特別な意味を持っているんやろうなと思います。
舞台をやりながらたくさんの仕事をこなしてはったからね。
私らが知ってる限りでも、ドラマを撮って、フルアルバムのレコーディングをして、CMのお仕事もあったはず。
それに何より、井上ひさしの台詞を言う芝居は初めてやし、この作品を担うような健太郎の台詞は深いですからね。

先日ラジオで、(12月13日発売の2ndアルバムの件でゲスト出演してたんやけど)
2023年で一番印象に残ったことは?と聞かれて、

「舞台に出たことですね」
「舞台は自分のホームだと思っているので、1年に一回は出たいと思ってます」

そう話してくれたことが、めちゃめちゃうれしかったですね。
洸平くんの歌もほんとに素敵なんやけど(そもそもこの世界に入ったのはシンガーソングライターなんやし)、舞台で見染めた私からすると、やはり舞台で拝見したいですから。

さてさて、またまた長くなってしまったので、続きは次回にします。

・・・っていうか、舞台の感想とか読みたい人がいるのかな・・・




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