おかんのネタ帳

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知恩院 御影堂修復

2013-11-05 22:44:51 | 日々のつれづれ
昨日の続きです~

知恩院は浄土宗の総本山。
東山の山麓に大きな伽藍のあるお寺です。

御影堂は、開祖の法然上人の御影が安置してあるところやけど、
江戸時代のはじめに徳川家康によって拡張、整備されたのだとか。
でも、その後、寛永10年に火災にあい、現在の多くの建物が、
その後、家光の頃に再建されたものらしいです。



本当に大きな建物ですね~



軒先に見える丸太は桔木(ハネギ)というもので、てこの原理で、
深い軒先を支えているらしい。



過去には、元禄15年(1702年)と、明治43年(1910年)の2回、
大きな修理が行われていることが判明してるとか。



江戸時代には和釘が使われているようやけど、明治には、
西洋建築の様式である、洋釘と、ボルトがたくさん使われているとか。

お寺にボルトって、へぇ~、意外やね~

文化財なので、可能な限り材料は再使用するのが基本。
なので、解体も丁寧に、文化財としての調査をしながら、
再生できる材料なのかも調べつつ、時間をかけておこなわれます。



野地板に番号?が書いて貼ってありますね。
解体したときに行方不明にならないためかなぁ。



どこにどんな材料が使われるか、図面もおこします。



拡大してみると・・・何が書いてあるんだか???



虫に食われてたり、雨漏りで腐っていたりしてても、
その部分だけを切り取って、そこに同じ材質の木を埋める(埋め木)、
あるいは、継ぎ木、はぎ木、などを施して使うようにします。



実際に切ってはりました。



継ぎ木というのは、通し柱でも、大きな建物では、
継ぎ木して、使うようです。
そらそうやね。そんな大きな木って、なかなかないし。



継ぎ木のしくみ・・・昔の人ってえらいね~
うまく組み合わせて抜けないようになるんやね。



実際に、ばらして組み立てる作業もさせてもらえます。



これは、うぐいす貼りの仕組みの模型。
実際に造った床を歩いてみることもできます。



この穴は、どういうふうに使う穴なんでしょうね・・・



大きな鬼瓦。
大棟に取り付けられてたもので、建立当時のものやとか。
9つのパーツに分かれてるようです。



明治の修復工事で付け替えられた鬼瓦もあります。



大屋根は本瓦葺きと言われる葺き方で、平瓦を拭いて、間に丸瓦を乗せる葺き方。
瓦の約8割が、建立当時のもので、平瓦は重さ 約8kg、丸瓦は6kgもあります。
瓦葺きには、平瓦の下に土を使わない工法が用いられ、
瓦を葺くために桟木が打たれています。

土を使わないって、耐震、ですかね~?
耐震といえば、明治の修復の時には、筋交いがいくつか入れられてるみたい。

昔の建物は、重い屋根で支えるとか、三重の塔のように、
免震構造の建物が多いけど、耐震となると軽い屋根の方が理にかなっています。

阪神淡路大震災以降、一般住宅もほとんど土を使わない、
軽い屋根材が、現代の主流になっていますよね~

いろんな匠が、様々な技術を披露してました。



金具類。
ふすまや扉に使う金具とか。



朱塗り、ベンガラなども紹介してました。



檜皮、こけらの平板。こけら落としは、これから来た言葉ね!
木を縦に裂くようにして作るのが「こけら」です。
いろんなものを作る匠がいるんやね~



火災報知システムなんていうのもありました~

知恩院の御影堂。

完成は5年後。

それまでにまた、見学会するかもね~




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