おかんのネタ帳

日々の雑感や興味のあることを書いています

長浜の街で

2006-02-17 23:10:54 | 日々のつれづれ
びっくりしました。今日は、朝から仕事やらで出てたこともあって、夕刊を見るまで気づきませんでした。車の中でニュースを聞いた時は、滋賀県であったなんて思いもかけなかったんで。そう、長浜市の事件。また、子どもが被害にあったというニュースです。小さな園児が2人も、計画的とも思われるような残虐な方法で・・・夕刊に載ってた航空写真では、田んぼが続く田舎の風景です。さすがに雪はなかったけど、伊吹山は銀色に輝いてました・・・
長浜は、秋に「鴨なべやさん」と、「お豆腐」の取材で行きましたね。
事件のあったあのあたり、「萩」の鼻で知られる神照寺へは、「自噴水」の取材で行ったことがあります。
ちょうど、このブログを書き始めた頃、去年の春に、企業の取材が何件か続いたこともあって、何度も長浜まで行きましたね。
長浜って、今年は、NHKの大河ドラマ「功名が辻」で、山内一豊の妻、千代が生まれた町と言われてるところです。あの、豊臣秀吉が築城した長浜城のある城下町。
春になると、子ども歌舞伎で有名な「曳山祭」があり、町衆の力のある町として歴史を刻んでいます。企業の取材で、何人かの「社長」のお話しを聞きましたが、みなさんが言うことは、「自分たちの街を自分たちの力で育て守る」ということです。
地元に対する意識が強いなぁと思いました。
例えば、取材させてもらった第3セクの「黒壁」。斜陽だった長浜の商店街を、年商30億円の収益にまで活性化させたことで、全国の商店街から羨望されている企業です。
平成元年の開業当初は、そこまでの展開を予想してなかったかもわからないけど、観光客を集める手法として、長浜とは全く縁もゆかりもなかった「ガラス」をツールにしたことで成功したようです。
この「黒壁」は、資本の3分の1を市が負担し、3分の2をその民間企業9社が負担して立ち上げたものです。この時、負担金額を小さくして多くの企業が参加することも考えられたようですが、それだけ、責任感も薄れるようではいけないという意見が多かったとか。企業がすくなくても、「自分たちがやってる」という意識が、前向きになれると考えたんですね。
商店街の活性化の起爆剤とならないといけなし、伝統地場産業にとらわれず、既存民業を圧迫することもなく、長浜から全国へ情報発信できるような事業を模索し、結果、長浜の歴史や文化を考え、芸術性、国際性をもった「ガラス」に着目したようです。本物のガラス文化の追及とそれを事業化することによって、ガラスの本場の街づくりを目指すことになったんですね。
黒壁はガラスショップ、工房、ギャラリー、ガラス美術館、レストランなど10館(長浜市内)を直営。年間に200万人以上の観光客が訪れます。
すごく、いい街なんですよ。
だからこそ、悲しい事件でした・・・