今朝の日経新聞で、ニコンが中国にあるカメラ工場を閉鎖し、コンパクトデジタルカメラも外部調達に移行する、という記事が載っていた。記事にはデジタルカメラの出荷台数という統計が出ていたが、これを見て驚いた。2012年以降の減り方が半端ないのである。各年の数字が示されていないので、正確にはわからないが、レンズ交換式、固定式合わせた出荷台数が2012年ごろから1億台を割り込み、昨年あたりは3千万台ぐらいまで落ち込んでいる。
まあ、スマホだね。いまさら何を、と言われるかもしれないが、こうして数字で見ると、急な変わり具合に驚く。ほんの少し前、コンデジはそれこそ1年に2,3回モデルチェンジして、分厚いカタログが数種類配布されていたこともあった。テレビCMはもちろん、電車の車内や駅の看板にまで広告が出されていた。残念ながら、そんな時代はもう戻ってきそうにない。保守的で、できれば写真はカメラで撮りたいと思っている僕でさえ、日常の撮影はスマホを使うことが多くなった。
そういえばこのブログでも、昔はカメラのことをよく書いていた時期があったが、それもすっかりなくなってしまった。6月にPentax KPを買ったとき、ちょっとだけGRに関心を持ったこともあったが、手はだしていない。GR2とてもう発売から2年だ。買えるうちに買うべきなのかもしれない。。
ここ数年でコンデジを探した記憶としては、2年前に家族向けにキヤノンのカメラを買ったことがある。この頃既に選択肢が狭くなってきたなあ、と感じていた。
高価なモデルは結構売れていたようだが、年配者には機能、重量ともに相応しくない。あまりお上品ないい方ではないが、「カメ爺」さんは別として、ごく普通の、悠々自適でよく知人たちと旅を楽しむような人たちには不自由な時代が来たな、と思ったものだ。
そういう、製品のライフサイクルというか、時代の流れみたいなものは、適価で使い勝手の良い中級品をまず消していき、高機能だがコスパの悪い高額品と、激安品が残る。高いものは第一にまず買えないが、昔を知っている身にはどうもオーラが足りない気がして魅力に欠け、安いものは値段の割にまともではあるものの、昔普通にあった機能が省かれていたり、外観が愛用に堪えない安っぽいものだったりして、これまた魅力に欠ける。
こうした傾向は様々な製品ジャンルで見られる。レコードプレーヤー、カセットステレオ、セダン型自動車なんか、そんな感じだ。
もっとも、一度廃れかけてもレコードなどは一定の需要があるみたいだし、チボリオーディオなど、新興のメーカーが新しいブランドを立ち上げて、しっかりした製品を作る、というケースも出てきたりする。
というわけで、メーカーさんには機能と作りのしっかりした製品を、末永く供給してほしいものだ。などと、なんだか固い話になってしまった。。
この週末は所属している音楽サークルのイベントで、写真撮影を担当した。お陰様で、雨にもかかわらず、たくさんの方にご来訪いただいて、大変盛況だった。
撮影担当はここ15年ほど、だいたいやっているが、昔に比べれば確かに楽になった。昔はフィルム一眼レフと、補助でクールピクス4300にテレコンつけて撮ったりしていた。ネガがISO800,デジカメはISO400でしかなかったが、今思うほどには大変ではなかった。とはいえ、今は随分と便利になったな。今回からKPでの撮影になったが、手持ちでも撮れるし、小さくて軽い。隔世の感があるねえ。