うさぎくん

小鳥の話、読書、カメラ、音楽、まち歩きなどが中心のブログです。

夜の向こう側

2018年01月31日 | 鉄道、車、のりもの

これを書いている現時点ではまだ家にあるのだが、実家で使っていた車を売却することになった。査定をした翌日に雪が降ったりして、多少遅れてはいるが、数日前に車検も切れているので、もう公道を走ることはできない。

1年前の今頃はもう実家で仮住まいをしていて、平日の夜はこの車で旧宅まで行って家の整理をしていた。

カーシェアやレンタカーは時々使っていたが、まとめて車に乗る機会は久しぶりだったので、妙に新鮮な感覚があった。

特に、しんしんと冷える深夜、暖かい車内から眺める街の風景は、独特の感慨を感じさせた。

特定の記憶という訳ではないが、子供のころ、親戚の家で夕食をごちそうになった帰り道、親の運転する車から眺める街の風景とか、そんな体験がよみがえってくる。

とにかく、(ほかの人にはわかってもらえないかもしれないが)長いこと車から離れていたせいか、僕は運転の感覚が25~30年前、あるいはもっと子供のころの記憶と直に結びつく傾向がある。

 

今週は、しばらく封印していたキャロル・キングのいくつかのCDを、また聞き始めている。

数年前に買った、紙ジャケットに入った5枚組のアルバム・セットだ。これを昨年は車の中で、耳にタコができるほどヘビロテしていた。

1年前の自分のブログを見ても、そんなにはわからないが、まあ色々あって、ちょっと参っていたのだろう。。

なので、これらのアルバムを聞くと(ちょうど今ごろの季節感も相まって)去年の今頃が思い出され、だいぶん心がうるうるくるところがある。。

あのころ、仮住まいの実家から旧宅に着くと、何とも言えない安堵感を感じた。

と同時に、その安堵感に浸ってはいけないという緊張感も、じぶんのどこかにあった。その安堵感に浸っていたら、戻れなくなってしまう。。

 

そのせいか、用務を済ませて車に乗り込むと、旧宅とはまた違う安心感のようなものを感じた。しばし、現実から遠ざかることができる。。

通いなれた夜道は空いてることが多かったし(とはいえ、大型トラックが跋扈している街道は、次第に消しがたいストレスを蓄積させていくのだが)、適度に狭く、暖かい車内は気持ちが良かった。

 

キャロル・キングに飽きたころ、こんどはGoogle Play Musicで昭和歌謡のプレイリストを作って、それを帰り道ひたすら聞いていた。旧宅を出発すると同時に聞き始めると、どの場所を走っているときに何の曲がかかっているかで、その日のペースが分かるようになる。今日は順調だ、とか、ちょっと交通量が多くて遅れてるな、とか感じながら聞いていた。

プレイリストの中に、北原ミレイ「石狩挽歌」「ざんげの値打ちもない」があった。

これがかかると車窓からの風景がまるで違って見えた。

なんというか、自分の中の日本人がどっと出てきて、車窓の何気ない風景、牛丼屋の看板とか、ガソリンスタンドの投光器とか、明かりを消した薬屋とか、そんなものと絡み合う。

長距離トラックの運転手が、ロマンチックな気持ちを抱きながら疾走する、そんな気持ちがよくわかる気がした。

「ざんげ」なんてほんと、歌を聴いている3分間で、2時間ぐらいの映画を見ているような凝縮感があるものね。。猛烈に濃い歌だね。。

年月を経て、旧宅との往復も自分の歴史のひとつとなりつつある。

季節感と音楽が、1年前のことを強く思い出させても、ここにいる自分はもうそのころとは違っている。

旧宅に近い駅(今でも度々通る)で、前のご近所さんと偶然会った。「偶々こっちに来ていて」とあいさつしたが、向こうは「はて見たことがあるひとだが、だれだっけ?」と思ったかもしれない。。

一昨夜、久しぶりに旧宅のあったところを訪れてみた。

新しい家は、一応工事が完成したようだ。

近所の家々に既視感はあるものの、ホッとするような気持ちは、もはや持てなくなってしまった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外交、政治セミナー

2018年01月30日 | 社会・経済

毎年この時期に参加させていただいている、オープンセミナー(監査法人主催)ですが、今年はグローバル化する経済とナショナリズム化する政治というテーマです。

登壇されたのは前外務事務次官 斎木昭隆氏です。ご本人は、以前は立場上自主規制していたが、退官したので少し話せる範囲を広げて・・とおっしゃっていましたが、講演そのものは今日の世界情勢を非常に要領よくまとめたかたちのお話でした。ここではトリビア的なお話をいくつか紹介しておきます。

日韓合意(2015年12月末)について、この年はちょうど日韓国交正常化50周年にあたり、当時の岸田外相が合意締結に特に熱心だった。外相は安倍首相に決断を迫ったが、首相は黙ったままだった。外相が「今まとめないと(この問題は)漂流してしまう」と畳みかけると、首相もようやく「わかった」と答えたという。

昨年の「蒸し返し」、当時の日本側にはそうなるのではないかという懸念が相当あったという。検討委員会の結論も、何だかわからんという意見も聞くが、「ここが我慢のしどころ。日韓がケンカをすると喜ぶ国が、周りには二つあるのだから・・」

「戦略的互恵関係」胡錦涛主席時代、国家主席が言い始めた言葉なのだそうで、その後日本の首脳もよく使うようになった。ところが中国はさいきん、この言葉を使わなくなった。「たぶん、習氏はあれは前任者の使った言葉だから、使うのが嫌なんじゃないか・。」

次に登壇された五百旗頭真氏は、前防衛大学校学長で小渕首相から福田首相のじだいにかけて、政策ブレーンとしても活躍された方です。スライドを使わず、ソフトな語り口でユーモラスに語りかけておられましたが、非常に中身の濃いお話でした。

氏は2014-15年ごろが、国際社会が経験した大きな試練の、一つのピークであったといいます。それは、イスラム過激派の躍進と、中国の台頭です。

ただ、国家樹立を宣言したISは掃討され、また北京オリンピックとリーマンショックに自信を得た中国の、暴走気味の拡張政策は次第に軌道修正(伊勢志摩サミットでの航行の自由宣言、国際仲裁裁判所での判決)を余儀なくされつつあります。

と、思っていたら2016年には、これまで国際社会をりーどしてきた英米がともにおかしくなって。。という。

面白い脱線はたくさんしてくださって、ベトナムの話などは秀逸でした。ベトナムは古来、外国から再三攻め込まれ、そのたびに撃退してきた。日本も二度、元から襲来を受けましたが、ベトナムも3度も受けている。そのたびに撃退し、4度目は政治的に動いて思いとどまらせた。その後も明、フランス、アメリカと、いずれも撃退している。

実は日本の外交も近頃はしたたかで、アメリカ(トランプ)とうまくやりながら、反国際主義には乗らずに日欧EPAやTPP11をまとめようとしている。これからも日米の同盟、日中協商は堅持しながら、相手に攻め込められたりしない、何かを持つこと(で、周辺諸国と上手く共存していく)ことが必要だ、と締めくくられていました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

インコチェック

2018年01月29日 | セキセイインコ

インコチェックは大切ですね。毎日げんきかなあ、とチェックしています。

アルの体重管理も毎日やっていますが、さいきんは36~37gで落ち着きつつあり、お医者さんからも、だいぶ余分な脂肪がとれてきましたね、といわれました。

そう、チェックの結果はお医者さんに伝えるものです。金融庁に持ち込んでも相手にしてくれません。。

 

ところでこの、インコチェックという言葉は朝、自分で思いついたのですが、念のためツイッターで検索したら、40件ぐらいヒットしました。誰でも思いつきますね(誰でもではないか)。もちろんコインチェックとは何の関係もありません。

 

タイトルといえば、このブログのカテゴリー「セキセイインコ」でチェックすると、ここ2か月ほど「アルの~」というタイトルばかり出てきます。

アルはいまもまだお薬もらって治療中ですが、しばらくお医者さんに通っている関係で、記事もアルの話が多くなってしまったのですね。

ココちゃんには申し訳なかったのですが、そのぶんココは、アルの食べられないシードや小松菜をたっぷり食べているし、昨日は何度も水浴びしていました。。アルはお薬があるから、水ものもあげられないのですね(ようやくちょっとだけ、小松菜は許可が出ましたが)。

アルの換羽も終わり、蝋幕もきれいになりました。

ちなみにこの写真と上のココの写真は、買ってもなかなか外に持ち出せずにいるDA 21mm F3.2で撮影。

残りの2枚はsmc DA50mm F1.8です。

この写真だけ少し前、1月20日の撮影。

それでは。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雪のせ

2018年01月27日 | 鉄道、車、のりもの

冬タイヤの用意もないので、月曜の降雪後車の運転は控えていましたが、必要に迫られて金曜日に運転再開。

ただ、屋根に雪が。。

これは少し払い落としたあとで、最初はもっと積もっていました。

当地は最低気温マイナス10度近くとかで、とてつもない寒さ(当地比)。何もしないで雪が溶けるのをまつと時間がかかりそうです。

駐車場の入り口がこんな感じになっていて・・。当然すべります。シャベルで雪かきしたいのですが、引っ越しのときに実家に置いてきてしまったらしい。雪用のスコップは捨ててきた。手元にあるのは移植ごてと、ちりとりしかない。。フロントグラスはちりとりで雪を払いました。。

道路はおおむね雪がないのですが、道路わきに雪が寄せられて、道が狭くなっているので気を使います。

助手も懸命に前方チェック。

このあたり、畑などは降ってから人の手が一切ついていないところが多く見られます。

純白の平原を見てると、このまま取っておきたい気もしますね。。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夜クラシック Vol.15

2018年01月26日 | 音楽

1月25日 仲道郁代(P)、成田達輝 (v)、上野通明(vc) 文京シビックホール

夜クラシックは少し遅い時間に始まり(19:30~)、リーズナブルに楽しめる(S席3,000円。大部分がS席らしい)シリーズのようです。今月初め、昼休みに何かの拍子でこのコンサートのことを知り、行けそうだな、と思って早速電話しました。シビックホールは、帰り道にあるので行きやすいですね。。

お目当てはやはり仲道さんですね。実演を見るのは初めてですが、この方は本当にすごいですね。。天使が舞い降りているとしか考えられない。。ピアノは猫が歩いても音が出るというのに、この方が弾くと、どうしてこんなにきれいな音が出るのか、本当に不思議です。。

気軽なコンサートなので、仲道さんが共演の成田さん、上野さんと会話しながら、共演をしていく、というスタイルですが、仲道さんのMCがとても上手です。海外の一流演奏家が来ても、こんな親密な会話を楽しめるコンサートは聞けないでしょう。その点こうした一流の日本人演奏家の方々のコンサートというのは、独自の価値があるなあ、と思いました。

仲道さんも僕たちとほぼ同じ世代なのですね。。クラシックの方々はとても息が長いので、彼女も今が一番脂ののった時期(デビュー30周年だそう)ではないでしょうか。四半世紀前ぐらいから知ってはいます(もちろん知り合いという意味ではない(^^; 雑誌やCDの広告などで見てたという意味)が、こうしてずっと、同じ時代を過ごしていける方々というのは、貴重な存在です。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゆきのひ

2018年01月24日 | 日記・エッセイ・コラム

関東地方では22日(月)朝から雪が降り始め、都心でも23センチぐらいまで積ったと報じられています。

雪に弱い首都圏ということで、毎年格好のニュースネタになりますが、今年もそんな感じです。

本当はもっと早く、その日に掲げればよかったのですが、雪かきやらなにやらで忙しく、忘れたころにアップとなりました。

ちなみに一応白状しておきますが、タイトルの「ゆきのひ」は自分の創案ではなく、ネットでみかけたものからいただきました。もちろん「はれのひ」とは何の関係もありません。

これを書いているのが水曜日の夜ですが、今週は雪に加えて、気温がとても低いのも、特筆すべき出来事でして。。

ここには掲げませんが、うちの車はまだフロントグラスから屋根にかけて、雪が20センチぐらい乗っかっていまして、あれでは運転などできないでしょうね。

何とかしないといけないのですが。

葉物野菜が高いのも今年の特徴ですが、これに加えて物流にも問題が生じているようで、近所のスーパーの棚がだいぶ空いているのを見かけます。

 

この日もコンビニの前に、チェーンまいて走ってきたトラックがとまっていましたが、皆さん大変でしたでしょうね。。

上の写真は午後6時過ぎですが、この頃から除雪を少しずつ進めていたようです。

帰宅時間を早めるオフィスも多かったようですが、僕は定時ですが6時までは仕事してました。

幸い、列車は遅れてはいたものの、普通に帰れました。

この時間から、9時ぐらいまでが積雪のピークだったように思います。

雪質は水気が多く、ちょっと重い感じ。こうして歩いていると、だいぶ濡れます。

保護色。

けっこういるカメラマン。

ライトアップのせいか、暖色系。

ヘッドライトが青い。。

なかなかヨーロピアンな光景。

たまにだからいいのですが。

この一帯の雪は、翌朝にはきれいに片づけられていて、ちょっとびっくりしました。

管理する人たちも、本当にご苦労様です。

家に帰るとこんな感じです。完全に雪国。

こういうのを経験すると、また少しこの地域になじんでくる感じがします。

前宅時代も、何度も雪を経験しましたが、もうだいたいどの辺に雪が残って凍るのか、およその見当はつくようになっていました。

ここで雪を経験するのは初めてなので、雪が溶けるのにどのくらいかかるか、まだ見当がつきません。歩くときどの辺に気を付ければいいのかとかも。

中は暖かそう。

なんか、遭難しそう。。

 

というわけでした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

HD PENTAX-DA 21mmF3.2AL Limited の購入

2018年01月21日 | カメラ、写真

昨年6月に購入したペンタックスKPのレンズは、メインの18-135mm, 望遠55-300mmPLM, マクロ35mm(Limited 旧型中古)と揃えたところで実務上満足していたのですが、年末にDA15mm Limitedを購入したら勢いが止まらなくなってしまい(^^;、年明けに50mm F1.8、そして先週〈13日)にこのHD DA21mm F3.2まで一気に揃えてしまいました。。

今回は手持ち機材の整理の一環でして、MFTの2本の単焦点レンズと交換しました。

整理対象のうち、シグマ30mm F2.8 EX DNは、5年ほど前に購入しました。

ちょうどモデルチェンジ前で安く購入できましたが、その後光学系はそのままに外観をリニューアルしたモデルが、今も販売されているようです。

新しいほうはつるっとしたデザインで好き嫌いが分かれるきがしますが、こちらはオーソドックスな外観で、特に自己主張もしないのでカメラを選ばず使える気がします。強いて言えば、Lumixの初期の単焦点レンズシリーズによく似ています。

MFTでは60mm相当となります。描写は悪くはないと思いますが、これでなければ撮れないというレンズでもないので、やや運用がしにくいタイプのレンズでした。

余談ですが、下の45mmの装着写真を含め、外付けファインダーは画角が合わないので意味をなしておりません。ご了承を。

もう一本はM Zuiko Degitalの45mm F1.8。これもちょうど6年前の今頃購入しました。

前年にE-P3や、12mm F2.0あたりとたしかほぼ同時期に登場しましたが、当時ポートレートレンズとして非常に評価が高かったという記憶があります。

それほどポートレートを撮影する機会もないので、マクロコンバータをつけてアジサイを撮ったりしていましたが、やはり活躍の機会は限られていました。

MFTは今残っているボディが少し古くなり、以前よりは使われなくなっては来ています。

なので、こうしたレンズ整理が必要なことも確かです。単焦点はまだこのほかにも、14mm F2.5、17mm F2.8、20mm F1.7があり、写真撮影自体が減っている今、なお余剰気味ではあるのですが、・・。

今回は購入記というよりは売却記みたいな話になってしまい、新レンズのことはあまり書けないのですが。。

一応上記のレンズはどちらも査定上限(Aランク)x 下取り購入15%増しで売れました。購入希望の21mmは偶々新品が在庫切れ、いくつかある中古Aランクは新品とそう変わらない値付け(ちなみに1週間後の今調べたら、新品在庫はあり価格は7千円近くアップ、中古は変わらず。なにかの都合で先週は特に安かったらしい)。あまり高い中古も考え物ですが、新品がないなら仕方がないし、状態自体は非常に良いのでと決断(その判断で結局正しかったわけですが)。

先週はその帰りに新宿に寄って、イルミネーションとかを撮影したのですが、その後は色々忙しくて、写真を撮る暇がありません(家族の写真とかは撮ったけど、ここでは掲げられないので)。アル君も家族の一員ですが、まあ掲げてもいいかなと。ただ、描写がいいも悪いもないですね。。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ギーゼキングのドビュッシー

2018年01月20日 | 音楽

 

ギーゼキングはフランスの生まれだが両親はドイツ人で、第二次大戦中もドイツ在住だったらしい。1895年に生まれて、1956年にイギリスで亡くなっている。50年代に亡くなると、少し古い時代の人のように思えるが、ちょっと調べてみると、ヴィルヘルム・ケンプも同じ95年生まれだ。バックハウスやルービンシュタインはもっと早い生まれだし、コルトーは二回り近く年上だ。指揮者ではカール・ベームがほぼ同じ年の生まれ。古き良き時代というやつだ。

50年代ごろに亡くなった演奏家が古い世代に思えるのは、残された録音がモノラルであることにも関係があるように思う。もっとも、ギーゼキングは1945年という、非常に早い時期にステレオ録音を残したと、ウィキには書かれている。ただ、ルービンシュタインやバックハウスが、僕を含む後世の人たちにも聞き継がれているのは、彼らがその晩年に多くのステレオ録音を残したから、という側面があるからだろう。

今回購入したドビュッシーも1953-55年頃の録音らしく、モノラルだ。とはいえ、その時代の録音技術はかなり進歩していて、多少Fレンジが狭い感じがするものの聞きづらいところはない。

演奏に対する感想は、れいによってうさ耳によるものなので、参考になれるようなことは書けないのだが。。率直に言ってちょっとびっくりしました。上に書いたように最晩年の演奏なのだが、よく指が回ること。ベルガマスク組曲などは、パラパラパラという感じで(なんだそれは(^^;)、別の曲みたいだとは思わないが、とにかく聞いたことのない感じがする。前奏曲だったかな、強鍵をこんなにぶったたいたような演奏をしているのを、これまで聞いたことがない。テンポも自在というか・。まあドビュッシーを、ふだんそれほど熱心に聞いているわけではないけど、ちょっと変わっている、気がする。

エチュードなんかは、この人にはよく似合っている。エチュードはポリーニの、20年ほど前の演奏が好きだ。ポリーニはとても現代的なピアニストという感じがするが、ギーゼキングにも、同じようなモダンさを感じる。ただ同時に、ギーゼキングのほうがどこか外れているところがあり、その点は万事無難を貴ぶ現代の演奏家とはちがう、昔の人らしさが出ている気もする。

白状すると、この日(新宿タワーに久しぶりに行った)レコード棚をみながら、そういえばフランソワのドビュッシー持ってなかったな、何かいいのないかな、と思って、このCD(5枚組で、結構安かった)を見つけた。フランソワのほうはあまりいいのがなかったのだが、家に帰ってみたら、同じCDが家にあった。持っていることをすっかり忘れていた。。さいきん、ときどきそういうことするからな。S&Gの、「ブックエンド」と「明日にかける橋」のCD,持ってるはずだと思って探したが見つからず、なくしたのか初めから持っていないのか、記憶がはっきりしない。まあ買いなおしてもいいけど。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今昔

2018年01月17日 | 記憶の断片

東日本大震災は、このブログを始める間接的なきっかけとなった大災害だが、その前、23年前の阪神淡路大震災については、ここで取り上げたことがないと思う。

と言っても、阪神淡路は東北と違って、自分の住んでいたところでは揺れを感じることもなかったし、自分や知人たちが直接何か経験をしたというわけでもない。

当時の勤め先の大阪オフィスが、通信不通となったこと(電話も通じなかったが、たしか当日中に連絡はついたと思う。被災した人はいなかった。いちおう銀行だったのだけど、どういう業務の運営が行われたのか、覚えていない)、後から聞いた話だが、年配の知人が、配送のため阪神高速を走っているとき、地震に遭遇した(走行中揺れを感じた。荷物は届けられたが、ガソリン確保に苦労しながら2日ぐらいかけて帰京したらしい)、という話を聞いたくらいだ。

東京に配転されていた大阪出身の人が二人ほどいたが、これらの方々も家族は無事だった。単身赴任していた方は、ご家族と体験を共有できなかったことを残念に感じておられたらしい。

僕は新しい家に越したばかりだった。7時前ぐらいにテレビをつけたら、ただならない様子が映し出されていた。アナウンサー(記憶では松平定知氏のような気がするが、ざっと調べても当時朝のニュースを担当したという記述は見られない)が、ヘリからの空撮映像を見ながら「新幹線(の線路)が倒れています、新幹線が倒れいています!」と叫んでいたのが、耳に残っている。

首都圏ではその2か月後に起きた、地下鉄サリン事件のほうが直接的で、あれはいろいろな形で影響が残った。今思えばかなり騒然とした世相だったと思う。

今思い返すと、新しい土地での新鮮な印象と、そのころの世相を伝えるニュースやらなにやらが、一緒に思い出されてくる。昔のことのようにも、つい先日のことのようにも思える。

 

そういえばさっき、偶々4年前録画したドキュメンタリービデオを見たら、7年前の震災をビッグデータで分析する、という内容の番組だった。ビッグデータって、ほんの少し前はテレビや新聞によく出ていたけど、なんか妙に懐かしいな。今はもうすっかり、AIとかフィンテックとか、そんな言葉ばかり聞きますよね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

老人の会話

2018年01月16日 | 音楽

アルバム「ブックエンド」に収録されている、有名な録音。映画のサウンドトラックみたいだが、そうではない。アート・ガーファンクルが、老人ホームなどのお年寄りのいる場所にテープ・レコーダーを持ち込んで、録音をしたものの抜粋らしい。

 

アルバムそのものは若い頃から知っていたし、このトラックも繰り返し聴いているはずだが、今頃になって急に「どういうつもりでこんなトラックを入れたんだろう?」と考えるようになった。アートは当時20代後半か、30そこそこであったと思うが、年配者の会話に興味があったのだろうか。。

それにしても、繰り返し聴いているはずなのに、会話が聞き取れない自分がなさけない。。

 

このひと月、何度か徹夜をした。

基本的に待機しているだけなので、本やらCDやらお菓子やら、色々持ち込んでのぞんだ。

テレビは早々に消してしまった。つまらない番組ばかりだし、なにより気疲れする。

その点、ラジオは良い。ラジオ深夜便、いいですね・・。普段めったに聞きませんが、パーソナリティの方々、少しずつ代替わりされているようですね。

ときどき読まれるリスナーのお便りは、たいてい年配の方ですが、こちらもまあ、年々代替わりしているのでしょうね。。

 

ラジオを聞きながら、本を読んだりもしたが、頭がぼおっとしているのであまり読み進めることができない。この機会に「騎士団長殺し」を再読しようとしたが、尻切れトンボになってしまった。

むしろ英文の方がペース的にいい(遅読なので・・)ようで、久しぶりにリリアン・ヘルマンを取り出して読んだりした。。もう英語力、すっかり落ちちゃって(はじめからない)、自信なくしているのだが、どんな形でも触れてさえいれば。。

ヘルマンの「ペンチメント」も、昔の思い出話ですね。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新宿界隈

2018年01月13日 | まち歩き

前にも書きましたが、新宿を訪れるとどうも複雑な気分になります。以前はここから始発の電車に乗ると座って帰れたので、なんとなく新宿につくとほぼ帰宅完了もーどになって、あとは車内で居眠りするか、なんか本でも読もうか、という気分になったのですが。

今でもアクセスする分にはそう遠くはないのですが、今までの「ホーム」気分がちょっと邪魔して、つい足が遠のいています。

これが渋谷なんかだと、一貫してアウェイ(仕事でしばらく使った時期もありましたが)なので、特に何も感じないのですが。

・・この日本当に用があったのは中野だったのでした。中野も、転居後は2回ぐらいしか来てないな。まあ用事がないと来ないですけど。

帰りに寄ったのが新宿。なんとなく懐かしいヨドバシカメラ。って、この日は立ち寄ってないんですけど。

あれですね。郊外の巨大モールも、ザラとかココ山岡みたいのは出店してますが、家電量販店はあまり出ていないですね(大きいのは)。

この辺をよく通る人には珍しくも何ともないでしょうけど、とりあえず。

この日は昨年買ったHD DA15mm F4 のみで撮影してます。まだ慣れていません。

それと、片手に荷物もって、片手だけで横着して撮影しているので、いい加減な構図になっています。

アクリル越しですが、なんとなく悪くない感じ。

高島屋も20年以上たつんだね。。前はハンズで大きなソファ(座椅子)を買って、えらい思いしてターミナル駅まで運んで持ち帰ったけど、今は地下鉄の駅まで近いから楽なはず。もっとも、ハンズは小さいのは家の近くにあるので。

左の謎の影は、たぶんカメラケースでしょう。横着極まれり。。

きょうはこんなところで。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さいきんのニュースから

2018年01月12日 | 社会・経済

成人式に晴れ着レンタル、着付けサービスの会社が消滅し、大騒ぎとなった話に関して、ネット上で語っている方が何人かおられたが、最近のこの手のビジネスはかなり(いまふうの言い方で言うと「ガチ」)すごいらしい。何年も前から予約をしておかないと、当日の着付けが朝の4時半とか、とんでもない時間になってしまったりするとか。年頃の娘さんを持つ方が嘆いておられた。

要はそこまでするなんて行きすぎだろう、成人式に着飾ることがそんなに大事か!といいたいらしいのだが、普段はもっと(原発とか、政治経済の問題については)ストレートに辛口の意見を述べる方が、妙に遠慮がちに意見を書かれていたのが興味深かった。

その方自身は、(自分の)成人式に出なかったのだという。実は僕も出ていない。他にも、つぶやき等で「出なかった」というひとを結構見かけたが、正直、それを聞いて少しホッとした気になったりもする。同窓会等で、あの時はどこでだれにあってどこに行って、などと語り合っているのを聞くと、内心行けばよかったと、めちゃくちゃ今更な気持ちになったりもしていたからだ。

ただ、当時は自分なりに若気の至りというか、結構な反骨精神を持っていたことも確かだ。そういうお仕着せみたいなのから自由でいたい、という気持ちを、当時の自分は多分に持っていた。そのころの自分からすれば、何十年もたっていけばよかった、なんて言ってる自分を見たらさぞ嘆き悲しむかもしれない。いやいや、もちろん本気で後悔しているわけではないけど。。

だが、それでケチがついたのか、その後の人生は、華やかな場で祝福されて、などということとはまるで無縁なものになってしまった。いろんなこことから自由になりすぎたかしら。。

 

女優のカトリーヌ・ド・ヌーヴさんがセクハラ告発運動を批判した件。を聞いて、茶化す意図は全然ないが、先日見た日本の40年ぐらい前の映画「幸福の黄色いハンカチ」を思い起こしてしまった。ここでは冒頭、武田鉄矢さん演ずる若者がナンパしまくるし、桃井かおりさんとの交流も相当荒っぽい。高倉健さんと倍賞千恵子さんの夫婦も、なかなか乱暴だ。街の風景もそうだが、人々の意識や行動も、数十年単位で変わっていくものなのだろうな。一つ言えることは、そう思いながら、今見てもこの映画に感動できることだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

英国

2018年01月11日 | 日記・エッセイ・コラム

年末に買った(ダウンロード)「日の名残り」を、ようやく読み始めた。ノーベル賞受賞で、イシグロ氏の作品に初めて触れた、という人も多いのではないかと思う。密かなお気に入りの店が、脚光を浴びて賑やかになってしまったような気持ちにもなるが、とにかくイシグロ作品が手に入りやすくなったことはうれしい。それに、考えてみれば今までも、それほどたくさん作品を読んでいたというわけでもない。

昨年、同僚とイシグロ氏の話をしたことがあった。机に置いてあった中国語の新聞に、「石黒和夫」という文字が書かれているのが目についたのがきっかけだ。

彼女も電子書籍で「日の名残り」を読み始めていた。一連の会話の中で印象に残ったのは、国民性の話だ。

前後の流れは忘れたが、僕がイギリス人は日本の、伝統や格式を重んじるところにシンパシーを感じるらしい、例えば相撲なんかも、向こうでは人気があるようだ、といった。すると彼女(上海人)は、自分も日本人とイギリス人は似ていると思う。ともに島国という成り立ちもそうだ。ちょうどアメリカ人と中国人も、大陸の人ということでよく似ているのと同じように。

この、彼女の持論は以前にも聞いたことがあるが、なんとなく実感がわかない気もしていた。なんとなく日米は戦後、政治的に近かったので、お互いよく知っているような気になっている。が、中国はどうも(特にその政治体制は)読みにくい、というところがある。しかし、虚心に考えてみると、中国人もアメリカ人も即物的でストレートなところは似ているのかもしれない。

日英が似ているかどうかも、本当はよくわからない。というより、最近のイギリスというもの、僕は知らないので。。テレビでは「ダウントン・アビー」「女王ヴィクトリア」とかを見たけど、まあ今の話ではないからね。

ただ、「日の名残り」を読み始めて、ふと思ったのだが、もしかしたら彼女は、日英両国に、午後遅い光を感じているのかもしれない。自分たちには自らの姿が、なかなか見えてこないが、歴史の重み、美学、そしてなんとなく黄昏た空気、たしかに似ているのかもしれない。。付け加えれば、異端にたいする意外な寛容さも、両国に共通している。。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フランス・ギャルさん

2018年01月09日 | 音楽

 

CDは10代の頃の、舌足らずな(フランス語がぜんぜんわからないのに、なぜか舌足らずなことはわかる)女の子の歌がたくさん入っている。その後の活躍については、話題としては知っていても、映像を見たわけでもないので、どうしてもこの子がせぶんてぃ~んじゃなくて、セブンティで亡くなったなどという実感はわかない。

じっさいには、波乱万丈の人生模様があったのでしょうね。。

ご冥福をお祈りします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

smc PENTAX-DA 50mm F1.8

2018年01月08日 | カメラ、写真

前回書きましたが、金曜日に量販店で購入しようとしたら、手元在庫がなくて倉庫から発送します、と言われたものです。

ウェブでは「ネットで注文、お店で受け取り」というサービスをしていますが、今回は「お店で注文、自宅で受け取り」だね、と。

待つこと2日、今日の午前中に届きました。

小さな商品を大きな梱包材でくるんで配達するのは、何もアマゾンに限ったことではありません。

実際、ある程度大きいほうが、運送上の取り扱いも楽なのでしょう。

こういうところを写真に撮るのは、元箱フェチが治っていないからです。。

これを言うのはさいきん2度目です。。

ネットでの評判通りそっけないのですが、個人的にはそれほど安っぽくはないと思います。

安っぽいといえば、オリンパスの初期のMFTレンズなんかは・。特に初代の40-150mmはすごかったな。E-PL1に40-150mmとVF-2をつけて、成田エクスプレスとかを撮りましたが、あまりにも不格好なので背徳的な気分になったのを、懐かしく思い出します。。

僕にとってはKマウント初のプラスチックマウントです。経験上、プラだから擦り切れた、ということはありませんが、使っているうちに白っぽくはなりますね。

メーカーがコストや耐久性のことをどの程度見積もっているのかは、興味があるところです。

今日は天気が悪く、午後になるほど雨風が強くなるというので、外出はできませんでした。ので、室内であれこれいじっておしまいにします。

KPに装着の姿。DA15mmとほぼ同じくらいのサイズ感ですが、Limitedシリーズとは別の方向性ながら、これはこれで結構様になっている感じがします。

実は50mm F1.8(フィルター径52mm)というのは、過去にはニコンFマウントで経験していて(Ai AF Nikkor 50mm F1.8D)、本体は売却済みですが関連アクセサリーは多少残っています(もっともフィルターは-色々持っていたはずですが-転居時にまとめて捨ててしまったらしい・)。

写真はhamaのフード(俗にHama角と謂われて一世を風靡?したもの)を装着した姿。hamaはドイツのブランドですが、もうずいぶん前に取り扱い終了になったようです。マニアさんの間ではカッコいいと評判でしたが、結構嵩張るし、広角24mmぐらいまでカバーできる設計なので、50mmではそれほど効果がないのかもしれません。

これはニコンのHR-1というラバーフードです。広げた状態ですが、使わない時は押し込むことで短く畳むことができます。当時、ニコンの50mm F1.4D、50mm F1.8D (S)の指定フードはHR-2でしたが、自分がなぜHR-1を持っているのかは不明です。HR-1のほうが多少先端径が小さいようです。と、思って元箱(転居時の元箱パージを生き延びていた)を見ると、表にFor Nikkor AUto 50mm f/1.4&50mm f/1.8とあります。ので、店員に聞いて選んでもらったのかもしれない。

ペンタックスのフードもこれと同じような作りのものらしく、ネットで見ていると「カッコ悪い」と言われている方が多いようです。。ニコンのレンズだとたしか24mmから50mmぐらいまではフィルター径52mmでしたが、35mmまでの指定フードは金属製でした。50mmをカバーするフードは、ちょっと大きくなってしまうので金属では実務上問題があるのでしょう。。もっとも、F1.8の場合、もともとレンズがかなり奥まっているので、大きなレンズが前まで出ているF1.4と同じだけのフードが必要か、という問題もあるかもしれません。まああとは各自の好みと必要性に応じて、ということになりましょう。。

今回HR-1を(たぶん10年ぶりぐらいに)出してみましたが、白くなっていたゴムを洗った程度で、まだ使えそうです。あとは外に出して使ってみて、様子を見たいと思います。

室内だけですが、少し試し撮りを。

アル君はいま換羽の最中で、ちょっとかわいそうな状態ですが。。

ココちゃんのケージは白色で切りにくいのでこんな感じで。F1.8。

開放でやわらかい、というレビューもありますが、蝋幕のあたりを見ると、素人目には十分シャープに見えます。

F8.0。ただ、無造作に絞ると今のカメラは感度を3200まで上げてしまうので、比較検討という意味ではちょっと参考になりませんね。。

F2.0。 実はフォーカスが目ではなく、胸のあたりに来てしまっているようです。

換算75mmという画角は、持て余しそうな感じもしますが、案外使ってみれば慣れてきそうな気もします。

以前使っていたニッコールは、フィルムのころからデジタルの確か後半ごろまで使っていましたが(いつ売ったか思い出せないなあ)、鉄道写真と相性が良くてよく使っていました。

鉄道だと絞り込むし、引きが取りにくいので、本来は向いてないと思うのですけどね。。

 

まあ、そんなことを言って遊んで、連休を過ごしたのでした。

これでうちのKマウントレンズは、15mm F4, 18-135mm F3.5-5.6, 35mm F2.8 Macro, 50m F1.8, 55-300mm F4.5-6.3 の5本となりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする