「秋田の詩祭2022」が11月6日(日)午後、秋田市内で開催された。
コロナの影響により、これまで書面による「総会」や「詩の小径」の中止、「詩祭」の会員限定開催など制限下
での開催となっていた。
こうしたなか、先月10月には角館を会場に「詩の小径」を開催することが出来、そしてこの度「詩祭」を開催
できたことに少しばかりほっとした・・・。
詩祭に先立ち、従来春の総会時に行っている「県現代詩人賞」の表彰式を行った。第23回目となる今回の受賞
者は次の通り。
(詩集賞は該当なし)
・作品賞 中川 香さん「出会い ー時の催いー」
・奨励賞 成田豊人さん「蜃気楼」
会員及び「KOEの会」による詩の朗読に続き、成田豊人さんによる「私の好きな詩人 田中冬二」と題した講演
が行われた。田中冬二の詩の特徴を、①典型的な抒情詩でほとんど難解な表現がない②郷愁を誘う語句③静寂感に
満ちている④旅愁⑤大きな情景と小さな情景の対比⑥西洋に憧れるハイカラ趣味~の6項目に分類しそれぞれの項
目にあった作品を紹介しながら、田中冬二の詩の世界を解説した。
講演のおしまいに、成田さんは「冬二の抒情詩は好きだが、こういう詩を書こうとは思わない。詩の中に社会を
突くものがないといけないと思っている」と語った。成田さんの詩の在り方とか詩論といったものを垣間見た気が
して、印象的であった。
限られた時間ではあったが、有意義なひと時であった。
左上:会場の様子。右上:中川さんの受賞作品朗読。左下:「KOEの会」による朗読。右下:成田さんの講演。
(画像提供:横山 仁さん)
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