矢代レイさんの個人誌「ピッタインダウン」第4号が発行された。
発行日1月20日。ここで取り上げていたと思っていたが、私の勘違いで、未掲載であった。
9詩作品収録。詩に関する直截な感慨や言葉、表現することの壁に苦悩する姿、長詩や文字表出・視覚的表現の試み、そんな挑戦とも苦悩とも思える姿が見え隠れする号である。
【あとがき】で述べているが、先に開催された日本現代詩人会の東日本ゼミナールin秋田での感想として、「すぐれた詩人の器は大きい。いかなる容器にもことばが自在に変化するのである。弾力のあることば、こころに沁みてくることば、ことばの呼吸や意思など、メモするのに躍起になるほどだった」と述べている。そして、今号について「詩の組み立てやことばをつかまえるのに難儀したが、長詩と行替えに挑戦した」とし、「詩を作ることがいまは楽しい」という。
この取りつかれたような意気込みに矢代さんの進歩を感じる。溢れるこの意欲は読み手や書き手にも大きな刺激になるはずだ。
SLEEPING POEM
閉じたまぶたの裏に
もう一つの夜
が目覚める
薄い膜を通して
ぷっ
ぷっく
くっぷ
ぷっく
ひかりのあわ
が透いてみえる