ウリパパの日記

自由気ままに・・・

蘆花恒春園を訪れました

2012-06-30 20:09:40 | Weblog
梅雨の中休みが続いています。北海道の富良野と名寄では33.7度まで上がり、6月の最高気温の記録を更新しました。折角の晴天ですが山へ行きたい気分を抑え、来週の法事のために久しぶり(20年ぶり?)に新調したスーツを取りにいくため新宿の京王百貨店まで出かけました。その途中、八幡山で下車して、前から訪れたいと思っていた蘆花恒春園に立ち寄ったので紹介します。


八幡山駅から環8沿いに10分ほど南へ歩いたところに蘆花恒春園はあります。説明によると、明治・大正期の文豪、徳富蘆花(健次郎)と愛子夫人が、後半生を過ごした住まいと庭、それに蘆花夫妻の墓地を中心とした旧邸地部分とその周辺を買収してつくらた公園です。無料で入館できる蘆花記念館には、蘆花の作品や原稿、遺品など数多く展示されています。蘆花はトルストイの「われは何を成すべきや」に感動し、トルストイの人道主義に共鳴し、明治39年にトルストイを訪問します。トルストイは別れにあたり「君は農業で生活することはできないかね」と蘆花に訊ね、 自然の中で農業生活を始めることをこの時蘆花は決意したそうです。明治40年、40才の時に、ここ「東京都北多摩群千歳村字粕谷356番地」に居を移し、20年の間、晴耕雨読の生活をしながら作家活動を続けたそうです。また、記念館には黒田清輝作の「浪子像」が展示されています。私は読んだことありませんが代表作「不如帰(ホトトギス)」の主人公である「浪子」を描いたものです。


徳富蘆花旧宅には無料で入ることができます。母屋、梅花書屋(表書院)、秋水書院(奥書院)の3つの建物に分かれ、廊下でつながっています。書斎や当時の家具、五右衛門風呂、珍しいものでは明治36年に制作された日本最古のオルガンが展示されています(邸内は撮影禁止なので紹介できません)。蘆花が暮らした当時を偲ぶことができます。


園内には雑木林が広がり、蘆花記念館の近くにはモウソウチクの林があります。これは蘆花が植えたものだそうです。この他にもクヌギやコナラなどの雑木林が広がっています。


これは母屋の前にそびえる、マテバシイの大木です。


秋水書院の近くに地蔵尊がありました。


八王子の在、高尾山下淺川附近の古い由緒ある農家の墓地から買って来た六地蔵の一體と説明にあります。この地蔵尊は大正12年9月1日の関東大震災のとき倒れたが無事だったそうです。しかし翌年1月15日の余震で又倒れ、頭が落ちたそうです。蘆花は自分たちの身代わりになったようなものだとして「身代わり地蔵」と命名したとのことです。八王子の浅川といったら、我が家のすぐそばです。


恒春園の東側に、蘆花・愛子夫婦の墓があります。

 
墓の前でお昼寝中の猫達です。ふてぶてしい猫で人間様が眼中にないようです。蘆花旧宅入り口に、猫が入るので必ず扉を閉めて下さいと記載されていた意味が分かりました。

 
公園には恒春園の他に、ドックラン、アスレチック広場、花の丘、萩のトンネルやトンボ池などが点在し、四季折々自然に触れ合うことができます。花の丘周辺では、シモツケ(写真左)やアナベル(写真右)が見頃でした。アナベルの後に見えるのは「次郎桜」です。近くに住み苦学して青学に通っていたが学年末試験前に肺炎で亡くなってしまった次郎少年を偲んで蘆花が植えたのが、この一本と説明にありました。

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