海杉ブログ 木材を中心に書き残したいことを投稿します

日々、気づいた事、エクステリアウッドのテクニックを書き綴ります。やりたい時、書きたい時だけ、疲れるので笑笑

古材が欲しい

2010年04月07日 20時32分43秒 | 古材
古材が欲しいという方が、尋ねてきた。

新築の家に床の間の床柱が欲しいそうだ。

古材を床柱に?

どうも、銘木市に行っても「しっくり」こなかったそうだ。

今までと違う床柱が欲しくて弊店にやってきたということだ。

床柱。

はじめにケヤキを薦めた。ケヤキは、梁に使っていたものだ。

すると、ケヤキの床板が目にはいったらしい。
なかなかの目利きだ。

この床板は、佐土原藩の御殿医の自宅のものだ。優に100年は過ぎている。

厚さが50mmはあるだろう。

そこいらの突き板とは、まったく違う。

するとケヤキの梁よりも別のものが欲しいということになった。

樫があるよ。

樫は、番傘やの店の上がり框に使っていたものだ。

長さも申し分ない。

色といい、長さといい、こんな材は、めったに出ない。

お客さんはかなりの目利きだ。

さて、値段の交渉だ。

立方100万から200万はするだろうケヤキ。

樫もこの長さのこの断面であれば、立方100万は下らない。

相場はあってないものだ。

海杉は、欲しいと思うときがその材のもっとも輝く値段だ。

捨てられ、産廃のゴミとしか見ない材が、値段がつく瞬間は、材が輝いている。

銘木市の相場で行けば、20万~50万だろう。とにかく材積が大きい。

当然、「初心だし」埃をかぶり、取り出したまんま。

電卓をはじいて、一発即決。

気持ちがいい。

価格はお楽しみだが、こうして、古材が売られていく。

お客さんの床の間に古材が・・・。

本日、電話があった。

床柱と床板は、何の細工もせず、でんっとそのまま、取り付けたそうだ。

古材の第二の人生が始まった。