有限な化石燃料に変わるウランを用いた原発。
と言ってもウラン資源も有限だ。
しかし使用済みウランから取り出したプルトニウムを高速増殖炉で発電しながら増殖する。
この夢の技術で今後4000年に亘り発電ができる。
先進各国が競って開発競争をした核燃料サイクル。
巨額の費用が投入されたが安全性とコスト面での障害を乗り越えられず、
米英仏独、いずれもとっくの昔に計画を断念した。
引き継いだ欧州各国共同プロジェクトも計画中止。
なぜか日本は3兆円ともいわれる税金を投入。
しかし原型炉もんじゅは相次ぐトラブルで増殖どころか殆ど発電をしたこともない一方、国民の安全を脅かす怪物だ。
自分たちの計画の無謬性を脅かされたくない官僚はずるずるプロジェクトを継続。
実証炉を経て実用商業炉が完成するのは役人の計算でも2050年。
これは更にずるずるずるずると引き延ばされ当初関係者がこの世を去り責任者がいなくなるまで
血税が無駄にされるのだろう。
一方原発1基当たり30-90億のカネが自民党政治家の懐に消えた。
54基だからたいした金額だ。
そして年間5000億の補助金が政官報学と地元にばら撒かれる。
電力会社や電磁連の広告宣伝費年間3000億円はメディアへの賄賂だ。
その「もんじゅ」が初臨界した1994年に作られたドキュメンタリー。
この時点で技術面、コスト面で実用化が極めて困難だという認識が随所に見られる。
しかし関東軍のように突っ走る官僚のポイント・オブ・ノー・リターンの初臨界。
否が応でも核燃料サイクル地獄に日本はコミットさせられたかに見えた。
だが「もんじゅ」は半年足らずでナトリウム漏出事故を起こし運転停止。
その後も相次ぐ不具合で停止したまま。
それでも2012年だとか、2013年だとかにはこの原型炉を運転すると言っていますな、役人は。
民間企業ならとっくに止めていたはずだ。
他人のカネの無駄遣いには痛痒を感じないのが人間だ。
これに対する批判はテレビ・新聞ではご法度。
ということで当時のドキュメンタリーを見てみよう。
案内役は平松邦夫現大阪市長、ということは毎日放送でしょうね。
もんじゅ臨界 1
1994年、「もんじゅ」についに火が灯ったのは原発集中地帯である敦賀半島。
「もんじゅ」を受け入れたのはわずか15戸、住民80人の白木地区。
ここは陸の孤島で峠を越えて医者が来る時は患者の命が尽きるときだけだ。
そんな白木地区にトンネルが開通。
敦賀市内まで30分で行ける。
通勤圏内だ。
更に9名が動燃で仕事を得た。
しかし住民の思いは複雑だ。
総工費6000億。
内橋克人によると1-3%が政治家へのキックバックとか。
60-180億。
発電量はわずか28万キロワット。
もんじゅ臨界 2
高速増殖炉の解説。
燃えるウランであるウラン235は全体の1%しかない。
しかし残りの99%であるウラン238に高速で中性子を当てると、核分裂を起こすプルトニウム239に変わる。
中性子のスピードを上げるため冷却には水の代わりにナトリウムを使う。
この冷却用ナトリウムの取り扱いが難しい。
アメリカでは50-60年代、相次ぐ炉心溶解で計画が断念された。
建設費が高く効率が悪いためウランが200ドル以上にならないと採算が取れないというのが世界の見方。
(因みに日本の計算では100ドルが採算ラインとか、インチキ見積は官僚の常とう手段)。
311前後で50ドルくらいだったウラン。
あちこちで原発が運転停止した今。
もっと下がっているのかな。
もんじゅ臨界 3
当時の科学技術庁長官江田五月。
細川政権という非自民政権ですな。
長いスパンでは引き合うという江田氏だが、その目処はと聞かれると。
言葉を濁した。
もう一つの側面は軍事転用。
プルトニウムは核兵器の原材料。
「もんじゅ」のプルトニウムは純度が高く最適だ。
日本が核兵器保有能力を持つことの意味は。
意思が無くても能力を持つことで周辺国を核保有に駆り立てるに十分な動機を提供する。
確か日本が保有するプルトニウム(所有権ベースで)は40トンだったかな。
人類滅亡に十分な量だ。
北朝鮮はわずか50キログラムで経済制裁を受けた。
話は核燃料サイクルのもう一方の柱、再処理工場のある下北半島六ヶ所村へ。
ここも過疎地帯だ。
と言ってもウラン資源も有限だ。
しかし使用済みウランから取り出したプルトニウムを高速増殖炉で発電しながら増殖する。
この夢の技術で今後4000年に亘り発電ができる。
先進各国が競って開発競争をした核燃料サイクル。
巨額の費用が投入されたが安全性とコスト面での障害を乗り越えられず、
米英仏独、いずれもとっくの昔に計画を断念した。
引き継いだ欧州各国共同プロジェクトも計画中止。
なぜか日本は3兆円ともいわれる税金を投入。
しかし原型炉もんじゅは相次ぐトラブルで増殖どころか殆ど発電をしたこともない一方、国民の安全を脅かす怪物だ。
自分たちの計画の無謬性を脅かされたくない官僚はずるずるプロジェクトを継続。
実証炉を経て実用商業炉が完成するのは役人の計算でも2050年。
これは更にずるずるずるずると引き延ばされ当初関係者がこの世を去り責任者がいなくなるまで
血税が無駄にされるのだろう。
一方原発1基当たり30-90億のカネが自民党政治家の懐に消えた。
54基だからたいした金額だ。
そして年間5000億の補助金が政官報学と地元にばら撒かれる。
電力会社や電磁連の広告宣伝費年間3000億円はメディアへの賄賂だ。
その「もんじゅ」が初臨界した1994年に作られたドキュメンタリー。
この時点で技術面、コスト面で実用化が極めて困難だという認識が随所に見られる。
しかし関東軍のように突っ走る官僚のポイント・オブ・ノー・リターンの初臨界。
否が応でも核燃料サイクル地獄に日本はコミットさせられたかに見えた。
だが「もんじゅ」は半年足らずでナトリウム漏出事故を起こし運転停止。
その後も相次ぐ不具合で停止したまま。
それでも2012年だとか、2013年だとかにはこの原型炉を運転すると言っていますな、役人は。
民間企業ならとっくに止めていたはずだ。
他人のカネの無駄遣いには痛痒を感じないのが人間だ。
これに対する批判はテレビ・新聞ではご法度。
ということで当時のドキュメンタリーを見てみよう。
案内役は平松邦夫現大阪市長、ということは毎日放送でしょうね。
もんじゅ臨界 1
1994年、「もんじゅ」についに火が灯ったのは原発集中地帯である敦賀半島。
「もんじゅ」を受け入れたのはわずか15戸、住民80人の白木地区。
ここは陸の孤島で峠を越えて医者が来る時は患者の命が尽きるときだけだ。
そんな白木地区にトンネルが開通。
敦賀市内まで30分で行ける。
通勤圏内だ。
更に9名が動燃で仕事を得た。
しかし住民の思いは複雑だ。
総工費6000億。
内橋克人によると1-3%が政治家へのキックバックとか。
60-180億。
発電量はわずか28万キロワット。
もんじゅ臨界 2
高速増殖炉の解説。
燃えるウランであるウラン235は全体の1%しかない。
しかし残りの99%であるウラン238に高速で中性子を当てると、核分裂を起こすプルトニウム239に変わる。
中性子のスピードを上げるため冷却には水の代わりにナトリウムを使う。
この冷却用ナトリウムの取り扱いが難しい。
アメリカでは50-60年代、相次ぐ炉心溶解で計画が断念された。
建設費が高く効率が悪いためウランが200ドル以上にならないと採算が取れないというのが世界の見方。
(因みに日本の計算では100ドルが採算ラインとか、インチキ見積は官僚の常とう手段)。
311前後で50ドルくらいだったウラン。
あちこちで原発が運転停止した今。
もっと下がっているのかな。
もんじゅ臨界 3
当時の科学技術庁長官江田五月。
細川政権という非自民政権ですな。
長いスパンでは引き合うという江田氏だが、その目処はと聞かれると。
言葉を濁した。
もう一つの側面は軍事転用。
プルトニウムは核兵器の原材料。
「もんじゅ」のプルトニウムは純度が高く最適だ。
日本が核兵器保有能力を持つことの意味は。
意思が無くても能力を持つことで周辺国を核保有に駆り立てるに十分な動機を提供する。
確か日本が保有するプルトニウム(所有権ベースで)は40トンだったかな。
人類滅亡に十分な量だ。
北朝鮮はわずか50キログラムで経済制裁を受けた。
話は核燃料サイクルのもう一方の柱、再処理工場のある下北半島六ヶ所村へ。
ここも過疎地帯だ。