国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

社会党になった自民党

2010-04-30 01:00:00 | 政治外交
民主党の支持率が下がっているのだから持ち直しそうな自民人気。
そうはならないようだ。

先の衆議院選で初めて野党に投票した人も多い。
自民党にお灸をすえる、みたいな感覚もあったと思うがランドスライドで民主が政権を取った。

下野した自民党を見て実態がばれたのか。
権力(利権)を持たない自民党はただの粗大ごみ。
利権の調整が仕事で対米従属と官僚支配に甘んじ、自分から発信するものがなかった。

金の切れ目が縁の切れ目か。
メディアでも自民党の提灯記事は止めたという人たちも出てきました。
東京新聞とか週刊朝日。

それで飽きもせず「政治とカネと」とか「基地問題」追求をやっている自民党。
脳死状態とはこのことか。

これでは昔の社会党と同じ。
社会党は政権を脅かさないという「お約束」で自民と談合していました。

自民とか官僚はアメリカと闘う時に社会党を使っていた。
「野党がうるさいもんで」と言っては面従腹背。

経験豊富な小沢さん。
うまく社民党をいいわけに使っています。

永久に脇役でいいならそれでも構わないがそういうわけでもないでしょ。
政権の蜜は忘れられるはずもない。

だったらくだらないスキャンダルで時間を費やし民主と一緒に支持率下げるより政策で勝負するのが得策。
どんどん修正案を出して国会の場で議論すれば人気出ますよ。

マニフェスト政治と言うのはそういうもの。
政党はマニフェストで選挙を戦う。

議員は党議に拘束される。
しかし政策の賞味期限なんて一か月もないことだってある。

世の中は複雑系の生き物。
政治を取り巻く環境は日々変わる。
だから政策論議が最も重要なんです。

国会は与野党が修正案で議論を戦わす場です。
それを官僚やマスゴミがスキャンダル追及の場に変えた。
そして官僚が世の中を仕切ってきました。

全く政権与党になる気がなかった社会党。
だから「政治とカネ」だけで政策論議をせず、過半数を超える候補者を擁立しなかった。
ただのガス抜き党。

その真似をしてどうする、自民党。

「対米従属と官僚支配からの脱却」これだけに絞れれば起死回生なるはず。
旧来の自民路線では復活はあり得ない。
英米戦争屋がまさかの復活を遂げれば別ですが。

でもちょっと待て。
「対米従属と官僚支配からの脱却」、これは小沢さんの持論。

99年の「日本改造計画」では更に小選挙区制による政権交代、地方自治、規制緩和、税制改正(直間比率是正)、
環境保全、国連予備軍(多極主義)と並ぶ。

まともではないですか、意外にも。

ニューヨーク・タイムスの提灯記事をみるとアメリカは小沢しか相手にできる政治家はいないと
思ったらしい。

世界政治家ランキングで胡錦涛、オバマに次ぐ三位だってイチロー君。
幹事長ですけど、ただの。
日本の政治は調整なので「幹事」が大切ということか。

小沢さんを支持する巨大勢力も世界にはいるということでしょう。
官僚とアメリカの呪縛が解けない自民党は見捨てられる。
終わったね、自民党。



円の価値(円高でもいいじゃないか)

2010-04-28 01:00:00 | 経済投資


明治維新後外国為替制度がスタートし日本は国際経済の世界にデビューしました。
当初1ドルは1円だったらしい。

日本も近代化したがアメリカが覇権国になる過程ですね。
その後どんどんドルが強くなり第2次対戦前には1ドル4円まで下がったそうです。
そして敗戦。

1ドルは360円に決められました。
つまり貨幣価値が一挙に90分の1に下がった。
資産が90分の一になる。

戦争に負けるということはそういうことなのか。
厳しい現実ですね。

戦勝国民にとって日本は物価が安い天国。
占領軍はでかい面ができた。

この連中が顧客だったジャズなど洋物ミュージシャンはいい思いをしました。
ドルが4分の1になるのと比例するように収入面では厳しくなっていく。

円高ならJ-POPでしょう、やっぱり。
元が切りあがればアジアでの和製ポップ・カルチャーの人気も更に高まる、かも。

但しこの1ドル=360円という為替レートにはアメリカの思惑もありました。

日本を永久に封じ込め、弱体化しようとしたアメリカの占領政策でしたが朝鮮戦争が起こった。
北の軍を追撃しているうちに平壌まで行ってしまいここで中国軍に38度線まで押し戻されました。

話は逸れますが世界最強軍を誇るアメリカ。
戦争には弱いようで朝鮮戦争のドロー以降勝ちがない。
これについては改めて考えてみたいと思います。

朝鮮戦争。
東西冷戦といっても中国ではエドガー・スノー等の分析で共産党が国民党を破ると見ていたアメリカ。
しかし図らずも中国共産党と対峙することになりました。

アジアにおける冷戦の定着です。

ソ連、中国に対する防波堤。
日本は反共の砦となったわけです。
ドイツがヨーロッパでの防共の砦となったように。

そこでアメリカは日本を経済的に強い、しかし政治的には無力な国にすることに決めた。
1ドル=360円は日本の輸出企業にとって「甘い」レート。

日本の輸出品をアメリカが買ってあげるので日本は工業化して米国市場向け工場に
なりなさいということです。

つまり日本の経済成長は東西冷戦のおかげだった。

朝鮮特需で潤い、冷戦で成長し、ベトナム戦争での恩恵を受けた。
遡れば第1次大戦に派兵もせず中国におけるドイツの利権を侵食した。

自分の国はアメリカの核で守られていながら核廃絶を訴え、
戦争の配当はちゃっかり受けながら平和憲法だとか世界平和とかお題目を唱える。

確信犯でしたたかに立ちまわればそれはそれで見事でしょうね。
しかし無邪気な平和主義では世界から相手にされないしバカにされるだけです。
というか、ただのバカ。

円の話でした。

アメリカの防共防波堤として成長した日本ですが経済力ではアメリカを凌駕するまでになった。
しかし71年のニクソン訪中によって図式が変わりました。

アメリカはベトナム戦争の戦費により経済が疲弊しました。
今までのやり方はもう通用しない。

冷戦の終わりの始まり。
そうなると日本の存在価値はぐんと下がる。

同時に財政悪化著しいアメリカは借金チャラ作戦に出た。
覇権国アメリカのドル循環システム。
輸入品の代金は自国のドルで支払い、そのドルは日本などによる米国債購入
という形でアメリカに還流するシステムですね。

都合はいいが国債発行残高は増えるばかり。
そして為替レートはドルの高止まりということで自国産業は衰退する。

ニクソンは米中国交回復と同時に「ブレトン・ウッズ体制」を終わらせドルの金による裏付けを外し、
変動為替制度にしました。

1971年は節目の年。

ドルの交換レートはどんどんドル安になった。
360円のレートで買った米国債が240円になれば価値は3分の2。
今は90円。
借金の踏み倒しは続きます。

このころから戦後の日米経済関係は変わっていた。

今までの東西冷戦に変わる英米の敵国は日本とドイツ。
日米経済戦争の時代となります。

仕方ないでしょ。
事情が変わったんですね。
英米の経済支配者たちはきちっとしたシナリオを書いていろいろ仕掛けてくる。

もちろんあれだけの大国ですから利害相反する人たちがたくさんいるわけで、それぞれが
戦略的なアジェンダを持っている。
巷に言う「戦争屋」と「銀行屋」、「石油派(成長、ガソリン車)と原子力派(環境、電気自動車)」、
「英米覇権主義者」と「多極派」などなど入り乱れている。

これに対し我々日本人は戦略的思考がどうも苦手のようで、「一所懸命」いままでの
成功パターンで努力する。

相変わらずドルを買い支え、東芝(ココム)やトヨタがアメリカ市場でバッシングされればやきもきする。
短期的には正しいとしても次の世の中についてエリート内でのコンセンサスはできているのでしょうか。

なわけない、のが日本と言う大衆国家。
それが悪いわけでなない。
日本は言ってみればアフリカやアフガンなどにある長老政治。

自民党では全員が自由闊達に議論を交わし、最後に長老が利害を調整して落とし所を決めた。
これまた世界でも珍しいアメリカ的多数決民主主義の対極。
調整の芸術家、金丸信はアメリカに潰された。

安定した社会では恐らく民主主義より一枚上手のシステムではないでしょうか。
しかし年寄りは現状維持ですから変化には弱い。
年功序列を続ける日本の大企業は相変わらずジジイ社会で傷んでいるところが多い。

我々の弱点は近未来の見取り図を描くということでしょうか。
辺境国家として先進国(坂の上の雲)を追うのはいいが。

誰の意を受けてか、自民長老システムをぶっ壊した小泉さん。
日本はそれに代わるシステムを見つけられるのでしょうか。

通貨の話。
しかし円高ってそんなに悪いことなの?
世界に冠たる輸出企業を持った日本。
でもエネルギーや食糧など重要物資はドルで輸入している。

日本の交易条件が悪化したのは原油高。
円高は原油高を相殺できる(ドル建てが続く限りですが)。

日本で元気のいいユニクロやニトリは輸入業。
確かに安い労働力で作ったものを輸入するのは日本人の賃金を抑圧します。

でも給料が下がった分、安いものが買える。
高度成長の時代はインフレの時代でもあった。
日常品の物価が毎月のように上がり豊かさが実感できるようになったのはずっと後のこと。

藤沢数希が書いていた。

  今、僕たちはマクドナルドで1日中働けば1万円ぐらい稼げる。
  この1万円で一体何が買えるのだろう?
  ユニクロでジーンズを買ってもまだ9000円も余っている。
  吉野屋で牛丼を食べてもまだ8700円も残っている。
  100円ショップでいろんなものを山ほど買っても・・・

35年前、給料は日本で一番高い方と言われた会社に入り10万円の月給で5万円の
家賃(10坪アパート)を払い、子供もいれば自由にできるおカネはわずかだった。
丸の内の昼食は500円かかり給料前にもし2000円余っていれば駅前のレコード屋で
一枚LPを買うともうバス代もない、というその日暮らし。

一日の給料3000円でジーンズ10枚なんて買えるわけもない。

金銭的にはどっちともいえない。
でも終身雇用と年功賃金という共同体的安心感があったなあ。
夢はあったがカネはなかった。

いまは人並みの生活をするおカネを稼ぐことは難しくないが夢がないのか。
昔は大企業や役所に入るのがお得だった。
今はどうみても起業とか海外に行くのがお得だと思うけど。

戻ります。
もうドル高、というかドル機軸の世界は過去のものになりつつある。
米国市場の経済的価値は下がらざるを得ない。

アメリカはドルを基軸通貨にすることで覇権を手に入れたが日本経済は為替レートに
翻弄されてきました。
同じ立場のドイツとフランスははだからユーロを作ってこれに対抗しようとしてきた。

外貨準備に占めるユーロのシェアは27%までになったが、対米従属の日本はかつての半分で
わずか3%。

だから今、英米はヘッジ・ファンドを使ってPIIGS危機を演出しユーロを潰そうとしている。
経済戦争は続いています。

中国もアジアでの元決済を増やすことに努力を続けどんどん元圏を広げている。
アメリカの金融政策で自国の経済がコントロールされるのはたまらない。
主権の問題です。

日本もかつて決済通貨としての地位を高めるチャンスがあった。
アメリカが仕掛けた97年アジア危機。
このとき榊原さんらがぶちあげたのが「アジア基金」というIMFと別の救済基金。

アメリカのドル覇権に対する挑戦でしたが潰されました。
報復にアメリカはノーパン・シャブシャブ事件をでっち上げ大蔵省を解体した。
野中公務、土井たか子、佐高信らが日本弱体化に貢献した。

ドル基軸制が終わる今、円の国際通貨化は待ったなし。
円安は短期的なバンド・エイドにはなるかもしれないが、
長期的には円高もありではないでしょうか。


ロマンティック・コメディーの傑作「月の輝く夜に」、もう一つのアメリカ

2010-04-27 06:44:15 | 本、映画、イベント


月はルナー。
ルナティックはちょっと気がおかしくなること。
満月の夜に、人間はちょっとすっ飛ぶらしい。

狼男が出るのも満月の晩。

中学の時、満月の翌朝、物理の中間試験で減点式の選択問題で答えを逆に書いてしまった。
20の選択肢のうち3問が正解。
17個が私の答え。

満点のはずが0点以下。
良かったか悪かったかわからないが、この日から理科系が嫌いになった。

大学2年の時、満月の翌朝、靖国通り神田須田町の交差点で正面衝突事故。
中古のコロナは大破した。
運転していた本人は怪我無し。

助手席にいてルームミラーで眉間を切ったのが女の子でなくてよかった。
ごめんね、コマツ君。

月はその引力で潮の満ち引きを作りだし地球に大きな影響をあたえます。
もっと近くにあった太古の昔には大きな干満差で陸上に取り残された海洋生物が
陸上生活に適応するようになったという説もあるらしい。

月がなければ我々はまだ水中にいたのか。

そんなわけで?「MOON STRUCK、月の輝く夜に」

1987年アカデミー賞3部門受賞。
主演女優賞を手にしたのがシェール(シェアとしか読めないが)。

僕らの世代では「ソニー・アンド・シェール」のシェールですね。
シェアをシェールと誤記?したのも情報が乏しい時代。
いたしかたない。

なにせミュージック・ライフにはダイアナ・ロスと「サプレムス」って書いてあった頃。
湯川さん、本当に英語できるの?

そのシェールが映画女優として開花した。
チェロキー・インディアンの血をひくエキゾティックな顔立ち。

グラミー賞とアカデミー賞というポピュラー音楽と映画の最高峰を手に入れた稀有な人。
伝説のバンド(まだやっているから伝説でもないが)オールマン・ブラザーズのグレッグの
元奥さんでもあった。

「7年前に30歳で未亡人となったロレッタは、今も独身を通していた。
そんなある日、友人のジョニーから結婚を申し込まれる。
快く受け入れたロレッタ。
彼女はジョニーの代わりに、絶交していた彼の弟ロニーの元に出向き、式に出席してほしいという伝言を伝える。」

満月の夜は何が起こっても不思議ではない。
弟のロニー役がペッパー警部、でなくニコラス・ケージ。
寒いオヤジギャグで恐縮です。

まだオヤジでなかったニコラス君。
髪の毛も割とフサフサ。

絶望に生きる粗野なパン焼き職人。

北欧では男が狼になる満月の夜。
南欧では女が幻惑される。

ロマンティック・コメディの名作です。

イタリア系アメリカ人のライフ・スタイルがいきいきと描かれています。
さすがマンジャーレ、カンターレ、アモーレの人たち。

食べて、歌って、恋をするのが人生。
仕事は入っていない。
個性的な連中が大家族を生きる、その混沌がなんとも魅力的です。

ニコラス・ケイジは実際に父親がイタリア系で最初はニコラス・コッポラと名乗っていた。
あのコッポラ一族の近親者です。

恋を忘れた野暮ったい中年女ロレッタ。
婚約者の弟ロニーと満月の夜、道ならぬ恋に落ちてしまう。
もうこれっきりという約束で「ラ・ボエーム」を二人で見に行く。

このパン焼き職人はオペラが大好き。

好きだけど愛していない安全パイのお兄さんと違って危険な弟。
彼女は一世一代のオシャレをして出かける。
ロレッタが美しく変身するところが見どころ。

マンハッタンの夜景が舞台。
やっぱりロニーと一夜を過ごしてしまうロレッタ。
翌朝の帰り道、歩道で鼻歌を歌いながら空き缶を蹴る。
いいシーンだなあ。

ロマンティック・コメディーですからもちろんハッピー・エンド。
タキシードで決めたロニーは結婚後たちまちアンダーシャツの粗野な男に戻るのでしょう。
それも人生。

いいなあ人生、生きてるだけで丸儲け。

そして、ここで描かれているのはWAPSといわれる、或いは共和党支持のバイブル・ベルトに住む
アメリカ人ではないもう一つのアメリカです。

一神教の理念の国に対してもっと雑多でおおらかなアメリカ。
清教徒といわれたキリスト教原理主義者は堕落したヨーロッパを捨てた。
その堕落したヨーロッパの香り。

最後にはキリスト教が国教になったローマ帝国。
でももともとは30万の神様が住んでいた。
日本と同じアニミズムの世界。

だから非キリスト教徒の塩野七生さんが書いたローマ史は画期的なんですね。
真面目な神様、ちょい悪の神様。
人間が神に似て作られたとしたら神様は違っている方が面白い。

「存在するすべての物には理由がある」と言ったカエサル。
原理主義的善悪二元論の対極にいた人。

言ってしまえばいい加減なんですね。
そして人間中心。
日本人だって気真面目そうで実はかなりいい加減。
よく言えば柔軟です。

ヨーロッパでは不倫や三角関係は悲劇にならない。
全て飲み込んでそれなりに楽しくやる。
女性が中心の一夫多妻かな。
まるで源氏物語の世界ですね。

ローマでも人妻たちは一度はカエサルに抱かれたがった。
据え膳食いまくるボス猿カエサル。
亭主の元へ帰っていく奥方たち。

動物の世界に近いかも。
しかし大方の男にとっては都合が悪い。
種の保存優先のメスはみな強いオスのところへ行ってしまう。

もしかしたらキリスト教は一夫一妻で普及したのかも。
あぶれる男が少なくなる。
だから英米人は結婚と離婚を繰り返すし、政治家にとって不倫は致命的なスキャンダルだった(大分変わりましたが)。

離婚に厳しいカソリックは不倫に寛容。
片目をつぶって見逃すのが大人。
政治家の下半身スキャンダルは野暮。
明治維新以来英米のコピーをしてきた日本人は混乱するばかりです。

アメリカがWAPSの国だとすれば「アバター」は反米映画。
南北戦争の英雄がインディアンのライフ・スタイルに心惹かれて最後は白人と闘う、
あの「ダンス・ウイズ・ウルブス」のリメイクでしょうか。

作品賞、監督賞などオスカーを総なめにしたケビン・コスナーはシェールと同じく
チェロキー・インディアンの血をひくもう一つのアメリカ人。
イラクとアフガンでの泥沼に苦しむアメリカは反米映画「アバター」を称えるおおらかさを
失っているようです。

カソリックでアイリッシュのケネディ、ギリシャの血をひくニクソン。
やはりアイルランド系のレーガン。
そしてアフリカの留学生が白人女性に産ませたオバマ。

アメリカも少しずつ変わってきているようです。
成熟社会になりつつあるのかも。

そんなもう一つのアメリカの映画です。





記者クラブ崩壊(して)

2010-04-26 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育
報道されない史上初オープン官邸記者会見(1) 上杉隆・神保哲生偏


斜陽を伝えられるがテレビ新聞のマスメディアですが今でもすごいパワーを持っている。
視聴者、読者が1000万人クラスもあるわけだからネットとは今のところ比較になりません。

ヘビー級対フライ級。
筋肉より体脂肪のヘビー級だが、クラスが違う。

それなのにハンディをもらってきました。
もらってきたからこそヘビー級なのか。
それに慣れすぎたため筋肉質でないのか。

ハンディと言えば「新聞特殊指定」で自由競争を制限してもらい、電波供与という政権からのワイロを
貰っているわけですが、今日のハンディは記者クラブのことです。
政治家や官僚の公式発表はここを通さないと世の中に出ない。

しかし最近鳩山さんの官邸が会見を以前よりオープンにして大手メディアだけでなく
雑誌、フリー・ジャーナリストや外国メディアにも参加する道を開いた。

それが上の動画だが、大手マスゴミは愚にもつかない突っ込みを入れている。

選挙の公約だったがやっと果たされつつあります。
亀井、原口そして党では小沢さんがしばらく前からやってたこと。

キシャ・クラブという奇習。
今ではジンバブエ、ガボンと日本でしかその生存を確認できない。
まさにガラパゴス・ニッポンの象徴です。

寡占によるの談合でした。
マス・メディアにはもちろん経済的利点があります。

利点と言うより利権。
左から右への卸売業者だね。
専売公社かい。

自分がチェックすべき権力とナアナアな関係になっていることを不思議と思わない。
これでは公正で鋭い切り口の記事など望むべくもない。

権力者の広報機関だから何のリスクもない。
そして仲間内で阿吽の呼吸の情報加工だってできます。
発信側の官僚や政治家は彼らを使って世論操作をする。

メディアはネガティブ・キャンペーンと世論調査のセットで共通の敵を責め上げる。
お互いにとって誠に都合のいいシステムが出来上がっていた。

そういう安定したシステムで利益が保証されていたので社員の給料もいいらしい。
フジテレビやTBSの平均収入は1500万円。

新聞は非公開企業で数字はわからないが親会社ですから大きく下回るということも考えにくい。
これはパナソニックや東芝の二倍以上らしいです。

世界に冠たるトップ企業の倍の報酬に値する仕事をしているのか、
と突っ込みどころ満載。

しかし不況とネットの追撃による広告収入減により経営は厳しくなっているようですね。
ネットはサイトによって読者層が特定されているので決め打ちの広告が出せるし、
フィードバックも簡単に取れますから。

リストラの話もぼちぼち聞かれるようになった。

テレビは経費削減。
取りあえずタレントを降ろして局アナに代行させたり、1時間の製作費で引き伸ばし、
3時間スペシャルにしちゃうとか。
それって、ただの水増しでしょう。

そして以前から行われていることだが採用。
狭き門で入社試験は多次に及び応募者は篩にかけられる。
政官業報のコネがないとなかなか正社員にはなれないんでしょうね。

惜しくも落ちた学生にはすぐさま下請けの製作会社から連絡が来るらしい。
半分の給料でこき使おうという日本にもあるカースト制です。

今後は政治家に続き官庁の会見も次第に多くなっていくだろうから今までもやり方では存続はできません。
ストレート・ニュースは専門の通信会社に任せて質の高いコンテントを配信するしかない。

それでも採算が取れないならさっさと電波利権を放棄したほうがいい。
もっとアイディアのある人たちに貴重な国民の資産を有効利用してもらうのが国益。

そんなマスゴミがご執心なのが西松問題から続く小沢民主バッシング。
なんとしても次の選挙で単独過半数を取らせたくないようだ。
宗主国や一部亡国官僚の意向もあるとは思いますが、マスゴミに民主では困る理由があった。

民主党の政策議論をまとめた「INDEX2009」には“マスコミ改革案”が盛られています。

「NHK本体と子会社の契約見直し」や「BS放送波の削減」「マスメディア集中排除原則のあり方を検討」
「電波利用料のオークション制度導入」など。

既存寡占体制の殲滅に近いですね。

BS放送波の削減はNHKを直撃するし、電波オークションはTV市場に新規参入を促します。
既得権を取り上げようという話。

日本ではテレビと新聞のクロス・オーナーシップが認められているから、テレビの苦境は新聞を直撃します。
そしてこのクロス・オーナーシップにも手をつけるのが「マスメディア集中排除...」というやつか。

先進国では禁止している国も多く、それを容認している日本は世界でも極めて特殊な位置付けです。
日本の大手メディアはそこに手を突っ込まれるのを何としても阻止したい。

無駄な抵抗は続くのか。
付き合わされる方はたまらんですね、退屈で。

PS)検察が会見開放だって?ほんとですかね。
官僚の得意技、換骨奪胎でないか注目したい。
痴犬特捜部は抵抗するでしょうね。

≪検察庁も会見“門戸開放” 最高検が通知
 最高検は22日、全国の地検、高検に対し、地元の記者クラブに所属していない雑誌記者やフリーランスの記者らも 含めた会見を開くよう通知、併せて「実施上の指針」を送付した。
 指針によると、各地検は(1)毎週か2週間に1回程度、次席検事による「定例会見」(2)重大事件の着手や起 訴、判決があった場合は次席検事か担当部長が「臨時会見」を開催。または臨時会見に代わる発表文を配布する。
 高検について指針は、臨時会見で地検と同様の対応を取るとし、定例会見には言及しなかった。 また地検に、地元記者クラブと協議した上で、クラブ非加盟の雑誌やインターネットメディアの記者、各メディアに 署名記事を提供するなど十分な実績のあるライターといった一定の参加基準を設け、登録や開催の連絡方法などを決めるよう求めた。(共同通信:電子版)




ピアノ・リサイタル、ネットで拾ったジョーク(週末モード)

2010-04-24 01:00:00 | 週末
クラチ先輩のお嬢様がフランスから一時帰国されピアノ・リサイタルをされるというので
千駄ヶ谷の津田ホールに行きました。



なかでも、ラベルの「クープランの墓」には圧倒された。
クラシックはよくわかりませんが俗に言う超バカテクみたいな曲をいとも軽々とこなされた。

驚くべき才能と音楽への情熱。
凄いの一言。
今回で二度目だが次回も聴き逃したくないです。

話は変わって、当ブログは週末の手抜きです:

「研究室で」

とある大学の教授の部屋を若い女学生が訪れた。
「先生・・御願いです。今度の試験でどうか私を合格させてください」
「その為なら・・私・・なんでもします・・」
女学生は教授の前に跪き、長い髪をなで上げながら彼の瞳を見つめ、さらにつづけた。
「あぁ・・なんでも・・ねぇ・・御願い・・」
教授も彼女の瞳を見つめる。
『何でも・・するのかい?』
「えぇ・・します・・」
彼女の耳元にそっと教授は囁いた。

『それじゃ・・・してくれるかな・・・勉強を』


「レストランで」

今日久しぶりにレストランに行ってきた。
隣のテーブルにカップルが座っていて、ウェーターが料理を持ってきた。
「鈴木でございます」とウェーターが行った。
カップルの男の方が「久保田でございます」、
女の方が「細谷でございます」と言った。
ウェーターは、背中が小刻みに震えながら、
「本日のお勧めの魚のスズキでございます」と説明していた。


「ブライアン・ジョーンズ ー ストーンズから消えた男」

2010-04-23 01:00:00 | 本、映画、イベント

2005年の映画です。

超メジャー・バンドのローリング・ストーンズを1963年に作った男、ブライアン・ジョーンズ。
バンド・リーダーでマディー・ウォーターズの曲からバンド名を考えた。
白人による黒人ブルースバンドですね。

ブライアンは1969年に27歳の若さでこの世を去った。
彼がミステリアスな死を迎える前の三年を中心に死因に迫るミステリー。

ブライアンが離れていったストーンズはその後40年を超えた今でも活発な活動を続けています。

2002-3年ごろシンガポールで見ました、ストーンズ。
ベスト版「フォーティ・リックス」の世界ツアーだった。

そんなに大きくないホールだが35000円と高額だったため割合簡単にチケットを入手。
友達のカキハラさんが取ってくれた。


ミックの汗が飛んでくるくらいの席ですが最初からずうっとスタンディング。
キースはトレードマークのタバコをギターに差して演奏(シンガポールでは室内施設での喫煙は違法ですが)。

ミックも悪たれ風な雰囲気を漂わせた。

でも60歳のミックも、年下ですが結構な年のロン・ウッドもお腹ぺっちゃんこ。
健康そのもの。
2時間以上のステージ、動きまくり歌いまくった。

やはりミックは偽装悪ガキだったのか。
奨学金でロンドン・スクール・オブ・エコノミックスを卒業(だったか)。
ゴルフもハンディ10の腕前と言うことで結構健全なミック。

「良い子のビートルズ」のアンチテーゼだった「不良のストーンズ」でした。
しかし仲間ですから実際はそうは違わない。
両方とも悪ガキ、というか「セックス・ドラッグ・ロックンロール」の人たち。

そんな生活を生き抜いた人たちも多くいたが生き抜けなかった一人がブライアン。
ジャニスやジミヘン、ジム・モリスンのように若くして去った。

共通の恋人が映画のなかで言う。
「キースもドラッグはやるけどあなたと違ってコントロールできる」。

ブライアン・ジョーンズ。
昔だから動画を見るチャンスもなかった。
レコードのジャケットとかミュージック・ライフの写真で見る限り曲者っぽい、
しかし眼力の強そうな。

只者ではなかったようです。
リードギター担当だがシタールや管楽器を含む30種類の楽器を弾きこなした。
ショーケンのいたテンプターズのリーダー、松崎よっちゃんはブライアンの髪型でした。

知能指数135とか、ブライアン君。
根っからのミュージシャンで頭が図抜けていいとしたら商業バンドは無理でしょう。
ストーンズって女の子にさほど人気がなくレコードの売り上げもイマイチでした。

一時ビートルズもどきというかもっと質の低いポップスもやっていましたね。
そしてオリジナル楽曲路線。
大体がミックとキースの作品でブライアンはなぜか書かなかった。

このころかなり荒れた生活をしていたんですね。
そして映画によると仲間たちに見捨てられたブライアン。

代わりのギタリスト、ミック・テイラーのお披露目ライブの三日前に急死。
「熊のプーさん」の作者A.A.ミルンが住んでいた屋敷のプールでの水死でした。
ジミヘンと活動する話もあったらしい。

ハイドパーク・ライブは「ブライアン追悼」という綺麗事になりバンドは人気
実力ともに更なる上昇気流に乗った、ということでしょうか。

因みにミック・テイラーは、かの「ブルース・ブレーカーズ」におけるクラプトンの後釜ギタリスト。
17歳でクラプトンを完全コピーしていたとか。

タブ譜がなく、音源はレコードだということを考えると天才ですね。
若き日のチャーか。

この後のストーンズは不安定な音程と不細工な容貌といわれたミックのボーカルと挙動ががファンの心を掴み、
ブライアンよりヘタなギタリスト、キース・リチャーズのバッキング・リフとチャーリー・ワッツのドラム・ワークで
独特なサウンドを作り上げる。

大好きな「メインストリートのならず者」とか「レット・イット・ブリード」などの名盤を世に出すことになります。

「45歳になってサティスファクションを歌っているぐらいなら死んだ方がまし」と言っていたミック。
70歳になっても歌い続けることはもう間違いなさそう。

ブラック(アブナイ人たちであると同時に黒人音楽にこだわった)なイメージにとことんこだわり、
実生活でも危ない世界と健全な世界、アウトローと商業主義を上手に行き来してストーンズという
「ロックそのもの」といってもいいバンドを作り上げたミックとキース。

普段の不摂生とツアー前のボクサー並みの減量を続けて40年。

「メイン・ストリートのならず者たち」なんだなあ。
タフであっぱれな男たち。
そして「幸せは退屈」と言いながら消えていった天才。

ロック・ファンにお勧めの映画です。





ミックテイラーのお披露目ハイドパークライブはブライアン追悼となった。
ブライアンと凄まじい確執があったと言われるミックが鎮魂にシェリーの詩を読む。

「作品のビートルズ」に対し「ステージのストーンズ」。
面目躍如です。





イラン、悪賢い欧米

2010-04-22 01:00:00 | 政治外交
アメリカの言うところの悪の枢軸、イラク、北朝鮮。
もう一つがイラン。

この国での核開発疑惑がニュースで話題になることが多い。
日本では外国メディアと言ったらCNNとBBCですから当然英米視線。

アメリカ政界に大きな影響力を持つイランの敵国イスラエル・ロビーによる工作の成果です。

しかし最近ではこれはでっち上げという意見が定説になりつつあります。
どう考えったて核兵器疑惑はイスラエルでしょ。
イスラエルの天敵がイラン。

米国がIAEAに提出した「証拠」は誇張とか曖昧とか判断され、国連ベースでは
制裁案は通りそうもない。

それでもって、最近の制裁決議では常任理事国の拒否権を避けるために、常任理事国に限って
制裁は守らなくていいという「トンデモ・ルール」が使われると田中宇が指摘しています。

日本や韓国はイランとの経済活動に制限を加えられるが米、英、仏、露、中はいくら
商売をしても構わない。
そしてどうやら事情通のドイツも制限除外組にもぐり込んでいる。

これは中国にとってますます有利と思っていたら驚愕の暴露本が出ているとか。
元外交官の原田武夫によると「隠された信託会社」という本がアメリカで出版され
公開情報インテリジェンスの世界で大変話題になっているそうです。

日本では全く話題にならない。
これはマスゴミのせいだけではない。
国民の意識の問題。

その本について。

オーストリアには「秘密神託会社」というのがあり、これについては出資者(信託した人)や
その活動(利益など)について一切情報が公開されない決まりとか。

そしてここで暴露されている当事者が「ハリバートン」。
あの軍需産業ハリバートンです。

デビッド・ロックフェラーの関連会社で軍産複合体の利益代表、ディック・チェイニー副大統領、
というかブッシュ・ジュニア政権と一応呼ばれていた政権の実質大統領の会社。

サダムの大量破壊兵器やアルカイダというような、水木しげるもびっくりの架空オバケを作りだして
イラク、アフガン戦争を仕掛けた人。

そして同じ手法で悪の枢軸の一つ、イラン核疑惑のシナリオを描いたネオコンです。
ハリバートンはこの信託会社を通してどんな事をしたのか。

なんとなんと!!
チェイニーさん、イランと商取引をしていたんだって。
軍需の。

うそ。

イスラエルのためと称してイランを陥れ、実は裏で武器を売って儲ける。
自作自演の猿芝居。
油断も隙もあったもんじゃない。

凄い世界ですね。
ちょっと能天気な日本人からは想像ができない。
でも、こういう「肝」の情報を書かせる反軍産複合体勢力もいるということ。

要するに世界経済を支配している人たちは勝手に戦争を起こしたり、
そこで商売で敵と手を結んだるは朝飯前。

国境を越えて活動している人たちだから愛国心も一時的なもの。
時が来れば財産ごと他の国に移動する。
だから自国も他国も平気で食い物にする。

それが理解できない。
それは自分が悪い。

そんな、ヒドイと言っても変わらない。
「まさかー」「それって陰謀論でしょ」と思考停止しても事態は停止しない。

世の中分かってないと損するのは自分だものね。
沖縄問題でアメリカの怒りを買うとか間抜けなことを言うマスゴミの煙幕に撹乱されて
損をするのは一人ひとりの国民。

アメリカの庇護下で成長した日本。
収奪もするがアメリカの価値がなくなったわけではない。
ワルですから頼りになることもある。

でも、味方であるがごとく敵のアメリカ。
中国やロシアと同じでしょう。
アメリカとドルの覇権を支えたG8の時代は去りG20になりました。

好むと好まざるにかかわらずアメリカの属国はやってられない世の中。
もう世界帝国は生まれないし世界の実権は国境を越えた人たちが握っている。
多極のなかで賢く生きることが求められます。

外国の軍隊が長期で駐留しているなんていうことに違和感を持たず「鳩山さんは期限はまもれるのか」とか
「代替候補地はどこだ」のような本質を見失った議論が横行しているのは嘆かわしいこと。

米軍が日本の安全保障のために駐留している、なんて虚構にいつまで付き合っているのでしょう。
イラクやアフガニスタンの戦争費用を日本が負担して協力しているということ。
アメリカはカネないんだよ。

世界一経費の安い米軍基地ということだ。
売国官僚や政治家はひた隠しにするけど。
マスゴミもひっくるめて君たちアメリカ人ですかい。

ドイツは冷戦後にNATO軍の使用目的に応じて優先順位をつけ整理縮小した。
日本は20年間思考停止で惰眠をむさぼった。
米西戦争で占領したままのキューバのグアンタモナ基地じゃああるまいし、
今時そんな国ありませんよ。

これはナショナリズムとか右翼とか以前の独立国としての気概の問題。
明治の先人達が成し遂げた不平等条約改正をすべき時です。

なにから?
まずは「公開情報インテリジェンス」を磨き世界を知るところから始めるのでしょうね。
マスゴミから学ぶものは無い。



キャロル・キングとジェイムス・テイラー(最高!)

2010-04-21 01:00:00 | 音楽
Carole King - You've Got A Friend


1942年生まれ、今年68歳のキャロル。
1971年の大ヒットアルバム「タペストリー」でブレークしましたがもともと
作曲家として(元)旦那のジェリー・ゴフィンと数々の作品を残しています。

ビートルズがカバーした「チェーンズ」。
軽いノリでチャック・ベリーやチェット・アトキンス好きのジョージにピッタリなブルース・ロック。

ずっと昔に渡辺ヒットパレードで九重祐三子とかがみんなで歌う定番「ロコモーション」とか。

九重祐三子、懐かしいですね。
「コメットさん」ですよね。
弟がファンでした。

キャロルの話でした。
高校時代には早くも頭角を現していたらしく、ポール・サイモンとも曲作りをしていたと。

そして有名な話ですが、ニール・セダカの「オー・キャロル」は天才少女キャロルに
ささげられた曲だった。

彼女は作曲だけをしていたが、そんな彼女に詩を書くことを勧めたのが今回競演のジェームス・テーラー。

ジェームスがカバーしたキャロルの「ユーガッタ・フレンド」は「イッツ・トゥー・レイト」とともに
彼女の代表作というばかりでなくポップスの名曲中の名曲。

あの歌詞に救われた人も多いと想像します。
言い歌詞です。
自分の思い出につながるものはないが、あのイントロ(短いけど素晴らしい!)を聴くと
ジーンときてしまう。

イントロといえば「イッツ・トゥー・レイト」も短いがメチャメチャかっこいい。

二人はシンガー・ソング・ライター・ブームの草分け的存在でした。

キャロルの「タペストリー」は忘れられないLPです。
ぶきっちょだが温かい歌声。
心に染み入るメロディーと詩。

詩がストレートです。
ディランやスティーリー・ダンみたいに大好きだが詩の意味が難解な音楽。
ビートルズも聴いただけでは意図が掴めないものが段々多くなった。

キャロルはストレートで自然です。
「落ち込んだ時には私のことを呼んで、いつでも駆け付けるから。
冬でも、春でも、夏でも、秋でも」

そういえばストーンズもとっても直接的。
「満たされない、なにやっても、やっても、やっても」
「今夜は一緒に過ごそう」
「なんでもかんでも黒く塗れ」

それがロックかもね。
キャロルはロッカー。

何度聴いたかわからない「タペストリー」。
キャロルキングはもうこれ一枚でいいでしょう、と思わせるくらいの名盤。

そういえば他にはCD買っていないなあ。
聞く方にとってはとても美味しい、しかしキャロルにとってはちょっと損な一枚かも。

そんな彼女のライブ、しかも盟友ジェームス・テイラーとの競演。
見逃せない。

行きました、武道館。

なんと71年の「タペストリー」録音に参加したダニー・コーチマーのギター。
テイラーの「スウィート・ベイビー・ジェイムス」にも参加したと紹介された。

ドラムのラス・カンケル、ベースのリー・スカラーもコーチマーとともに
「ザ・セクション」として70年代カリフォルニア音楽隆盛に貢献した。

素晴らしいバックバンドにバックコーラス。
いつも思うがバックコーラスの人たち。
この人たちが本気で歌いだすと平気で主役を食っちゃいますね。

多分一番拍手が大きくなる瞬間かもしれない。
ものすごい歌唱力の人たちがゴマンといるんだ、アメリカには。

でも、やっぱりキャロルとジェイムス。
キャロルは思ったより小柄で巨人ジェイムスーの胸くらいまでしかない。
でも68歳の明るく元気なオバチャマ。

思い切り弾けてました。
62歳のジェイムスもかわいいおじさん。

なんで欧米の歌手っていくつになってもすごい歌を歌えるのでしょうか。
声量も衰えないし、音楽スピリットみたいなものがいくつになっても感動を与える。

フォーク、ポップスを歌いながもその背骨にあるブルース魂、ロック魂。
そうです。
これがアメリカ音楽(ではないかな)。
いいなあ、大好き。
アメリカ音楽。

そして「ユーガッタ・フレンド」ですよ。
目頭が熱くなる、あのイントロ聴いただけで(さっき書いたか)。

一緒に行った奥さんも周りの熟年ファンもハンカチ握りしめて聴いていた。

いいものを聴かせてもらいました。
たっぷりの栄養補給。

団塊はまた元気になったのでした。
ごめん。

グリーンスパンが最近の米国債金利上昇は炭鉱のカナリアだと

2010-04-20 01:00:00 | 経済投資

久しぶりにでました、グリーンスパン前FRB議長発言

在任中には「言われなき熱狂」発言でサブプライム危機を予告した。

こういうのを聞くと何やら世界は誰かがシナリオを書いているのかな、と思ってしまいます。
陰謀論者ではないですが。

今回のご神託は確かに危ない米国債について。
今の景気の回復ははFRBがカネをジャブジャブに供給しているからですね。
資金繰りは米国債。

今年は1.4兆ドルの財政赤字を予定し、さらにオバマのヘルス・ケアもだんだん財政に効いてくる。
連銀の金融救済策をいつまでも続けるわけにはいかない。

日本や中国がドルを支えるため米国債を買い続けてきました。
しかし最近ではお客さんの中国を脅し、元を切り上げろと迫っている。
そんなことをしたら中国はドルを見捨てるのではないかと心配になりますが。

自爆ですか?
それもあるかも。

ネオコンのフランシス・フクヤマが書いた「歴史の終わり」。
英米主義のグローバリズムが歴史の結論という、今思えば冗談のような内容。

アメリカの金融市場主義が作り上げた巨大バブル。
これを小手先の政策で軟着陸させられれば「経済の歴史の終わり」か。
夢のような話に思えますが。

周到に計画して大胆に実行するアングロ・ユダヤ。
彼らの行動の裏にはシナリオがあるはず。

戦後のシステムが大きく変わろうとしているとき。
アメリカが世界の消費者となって世界中からものを買い支払いはドルという
クレジットカードで、というシステムは終わった。

それを伝えるメッセージとも受け取れます。
大きな変化の予感。

現状を株価上昇に追随する景気上昇と分析するグリーンスパン。
つまり企業に資金が流入することで活気づいている。
体温が上がっているだけです。

リーマン以前のやり方ですがもう金融が国民経済を主導することはないのではないか。
雇用は戻らないし、住宅価格さえ底を打たない。
上がるのは株や投機対象商品のみ。

売れない米国債の金利は上がる。
長期金利の上昇は実体経済を痛めつける。

そしてドル崩壊の前のドル高?
それではアメリカ産業の競争力が削がれる。
元の切り上げ?
中国によるアメリカ資産乗っ取りはいやだ。

そこでグローバル主義の本山IMF(=アメリカ)が真逆の方向に向かうとか。
国際資本移動に対する規制に乗り出す。

SECがゴールドマンをサブプライムの詐欺行為で提訴したとか。
矢継ぎ早に駒は進む。
着々と次のステージの準備が進んでいるのでしょう。

最初に起きるのは州政府の破綻?それともメガ・バンクの倒産?
日本のCITIは11月まで預金を引き出さないことを条件に百万円につき5千円キャッシュ・バックするとか。

それって....


年功序列社会とアニキ

2010-04-19 01:00:00 | 生活、人生、ペット



ロケット・スターとだった今年の阪神タイガース。
このところ勢いがありません。

そうなるとどうしても話題になるのが四番に座るあのスーパー・スター。
連続出場がイノチのようだが、それってどうなの、みたいな?

先日のヤクルトとのカードでは大当たり。
流石の活躍でした。
なんでウチとあたるときだけ頑張るのよ。

しかしいまだに打率は二割に届かない。
得点圏打率は更に低い。
日ハムの中田や陽並みか。

打撃の好不調は誰にでもあることなので仕方ないが「あんなものかも」
という悪い予感は最初からありましたよね。

あと守備です。
もともとの守備力に加え故障では。

しかし鉄人に記録を伸ばして欲しいというファンの心情は強く、なかなか
真弓さんでは決断できないでしょうね。
本人ももうそろそろ、と思っているかもしれないが外せば真弓内閣は崩壊するかも。

落合くらいかなシラっと外せるのは。
調子の出ない選手を個人記録のために出場させるのは本末転倒。

思うにこれには日本人に特有(?)の価値観が関係している気がします。
チキリンさんが言っていたが日本のシニアはパワフル・シニアかもしれない。

外資系の会社にいたころ、所謂トップ・マネージメントといわれる人たちの能力と
仕事にかける情熱は凄まじいものがあった。

多分仕事をするために生まれてきた人たち。
彼らは財を成しても仕事をやめようとしない。
しかし組織で必要とされなくなると、また自分で新しいことを始める。

エリートという人種なのでしょう。
ごく稀だと思います。

大多数はなるべく効率よく仕事人生を終わらせできるだけ早く引退することが目標かな。
欧米人は概してそうだし、アジアの人たちもそういう傾向強かったですね。

ところが日本人はちょっと違うようで。

日本的価値観は私の体の奥の方にもたくさんあるわけで否定できるものではない。

我々が社会人になった70年代初頭は経済成長とともに年功給与なので常に収入は右肩上がり。
よほどのことがない限り解雇されないので貯金など無くても不安がなかった。

明るい未来が待っていたんですね。
おカネがなくても毎日が楽しかった。

経験を積み年を重ねるごとに地位が上昇し収入も上がる。
しかし、キャリアの頂点で終わりが来ます。

だから日本では引退するのでなくて引退させられる。
あるいは追い出される。

地位や収入とともに気力も充実してくるから辞めたくなくなるんですね。
「立ち上がれない党」の都知事はもう一期やりたいなどとほざいておりますが、
ポストにしがみつくサラリーマン社長は後を絶たない。

引退に関して言えば、欧米やアジアの国と真逆の価値観かもしれない。

そして今また定年延長ですか。
年金生活は無理だから働きなさいと。

でも本当におカネがいるのでしょうか。
子供に家を買ってあげたり、孫の教育費を援助したりするんだよね。
それだったら若い人に地位とか収入とかを譲った方がよくね?

このシニアのパワーフル化についてチキリンさんの見立ては、

  世界有数の長寿国だから。

  家庭とか地域の仕事は二流という考え方が根強いから。。

  欧米や韓国と違って、階級が無い社会なので年功を超えるヒエラルキーがないから。

  また、経験を知識として学ばせるのではなく、経験することで学ぶ。
  だから成熟するのに時間がかかるので年配者の方が優秀。

ということらしい。

なるほど。
物事には理由がある。
立派な分析ですね。

あと、我々の中にある「一所懸命」という考え方でしょうか。
一つのことを、ひとつのステージでとことん頑張る。
これを美しいものと見るし、高く評価する。

私の中にもこの考え方は根強くある。

力があればアニキにも連続出場を続けて欲しい。
本当はカズやゴン、野茂、高津や藪のようにもう一度下から起死回生を期す方がいいような気もしますが。

しかし一所懸命にも欠点はあります。

近年自殺が多いのはロシアなどの旧社会主義圏と日本らしいですね。
基本的に倒産も失業もない社会主義では資本市場も労働市場もない。
だから欧米流自由経済になると失職者の救済がうまく行われない。

日本も終身雇用、年功序列のお陰で労働市場が未成熟ですね。
欧米風の自由市場を導入したのはいいが、敗者が復活するビークルがない。
日本もその意味では社会主義国。

一所懸命という同じ事を忍耐強く続けることを極端なまでに評価する美学が
新しいスタートを妨げ悲劇を呼ぶこともあるのでしょうか。

**タイミング良く(悪く)本稿公開直前にアニキが先発から外れ連続フルイニング出場
 の記録は途切れました(無茶だって、そりゃあ)。 
 体を治して活躍することを祈ります。
 

ビル・ゲイツって何をしようとしているの?

2010-04-16 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育


大富豪ゲイツさん。
ビジネスマンというより慈善家としての看板が定着してきました。

同じ大富豪(で慈善家)のバッフェトさんとも仲がいい。

新興勢力ですからなにかと既成財閥の目の敵にされました。
ロックフェラーやロスチャイルドの石油メジャーが再統合され超巨大エネルギー企業が
続々と生まれる中、独禁法で攻撃されたのは新興のマイクロソフトでした。

新興財閥の行く末は?
ゲイツもバッフェットの巨大な資産を築いたがこの相続はなかなか簡単ではないです。

既存勢力は所得税も相続税もない頃に天文学的な資産をつくりそれを一族に分散し、
あるいはタックス・ヘイブンをうまく使うことで富の世代継承ができるシステムを作り上げた。

そして新興勢力から収奪しようと虎視眈々としています。

相続で根こそぎ持って行かれるのではゲイツもバッフェトもつまらない。
財産を守るためにカーネギー・メロンのような慈善団体スタイルで行こうとしているのでしょう。

しかし、あれだけおカネに嗅覚鋭い人たちが慈善というと、「そ~お?」と言いたくなる性分。
まだまだ生臭いですよ、この人たち。
全然生臭い。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団は3兆円あまりの資金を持っています。
そしてバフェッとさんは将来的にはやはり3兆円程度の寄付をするそうです。
共同経営(?)者。

これはお金が集まるぞということで世界中から出資の申し込みが殺到しているとか。
慈善ビジネスでしょうか。

一時は独禁法で攻撃されたマイクロ・ソフトですがその後は強力な味方を得たのか
今ではOSで独占的なシェアも許されるようになった。
既存勢力と手打ちをしたのでしょうか。

そんなゲイツがご執心なのが原子力と感染症ワクチン。

石油資本の戦争屋とは違う系列のようにも思える。
数千億円の資金を原子力新技術開発に投資するとか。

石油、ガソリン車より原子力、電気自動車。
流れとしては本流になりそうか。

オバマの核軍縮とも関係のある話でしょうからこちらは良しとして、
低開発国向け感染症ワクチンに一兆円出すという話。
こちらは何か不気味な感じ。

頚がんワクチンに巨額の補助金を出す地方自治体が日本でも出ましたが、
なにやら変な雰囲気。
いかにも唐突。

年間死者2500人のこの病気に、4.5万円のワクチンを無償で投与する、しかも子供に。
これをプロモートする元アイドル歌手が自民党から立候補するらしい。

ある種の流れが作り出されているのではないか。
製薬会社は当然欧米でしょうね。
誰がシナリオを書いているのか。

ビル・ゲイツが一番関心を持っているのが人類の持続可能性。
このまま発展途上国の人口が増え続けると環境、水・エネルギーなどの資源との
バランスが取れなくなる。

世界各国政府に任せていたら人口は今世紀半ばにも100億を突破する。
「我々」がこれを止めなければいけないと物騒なことを言っている。

国連はBRICSなどの発展途上国の力がますます強まるでしょうから、この「我々」というのは国連ではない。
とても不気味です。

そしてゲイツやバッフェトがもうひとつやっているのが北極に種子保存庫を作ること。
地球上の植物の多様性を担保するために300万種類の種子を保存する。

地球存亡の危機後の再生プロジェクト。
ユダヤ・キリスト教に共通する創世記の神話である「ノアの箱舟」。
選ばれた人のみ生き残る権利があるという選民思想。

このプロジェクトにはモンサントやデビッド・ロックフェラーも参加している。
ぼんやりとしていますがある種の危険の種を感じてしまいませんか。
人類大幅削減後のビジネス臭もプンプン。

人口減少論者、低開発国向け感染症ワクチン、ノアの箱舟の三題噺。

核戦争、環境破壊、あるいは生物兵器(もしかして感染症ワクチン?)によるハルマゲドン以後の世界を
考えている人たち.... なんて考えすぎ?

大多数の日本人はノアの箱舟には招待されないっすよ。

ウォッチしたいと思います。




トイレの神様/植村花菜

2010-04-15 01:00:00 | 音楽
トイレの神様/植村花菜


トイレと言っても「花子」さんならぬ「花菜」さん。
9分52秒の長編ですがこういうのが流行るのはラジオとかネットのおかげです。
テレビの地上波では無理。

紹介したのはFM東京の深夜番組らしい。
FMのラジオのゆったりした時間て好きだなあ。

運転する時はJーWAVEとか聴いてます。
クリス智子さんいいです。

さて、この歌、
「小三の頃から何故だかおばあちゃんと暮らしていた」植村さんの実体験を詩にした。

ベタですがこういうのに弱いです。
直球だものね。
変化球(くせ球)ばかりに目が慣れているもので....


うっ....