国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

南アフリカに行ってきました(4)ワイン・ランドからハマナス、ファーム・スティ

2013-03-21 21:34:45 | 旅行

昨夜のパールでは南アに着いて初めての雨でした。
この季節はあまり降らないらしいです。
さてパールを出てワイン・ランドの中心地ステレンボシュへ。
随分低い虹ですね。


途中に立ち寄ったもう一つのワイン中心地フランシュフック。
郊外にあるボッシェンダルという作り手。
ケープダッチ形式のマナーハウスと山の風景が美しいと、リピーターの友人のお薦め。
博物館でもある白亜の建物は美しかった。
何と1685年創業とか。
広大な敷地でピクニック気分の試飲はとても魅力的ですが今日のドライブは先が長いのでワインは断念。


気分だけ。
フランシュフックはその名の通りフランス人が手掛けた町。
ワインを最初に持ち込んだのはケープに入植したオランダ人でした。
17世紀後半にフランスの宗教戦争に負けた改革派のユグノー教徒が入ってきた。
彼らがロワールから持ち込んだシェナン・ブランは南アの白ワイン代表品種の一つでもあります。
南アの食事が結構なのはフランス人の影響もあるのでしょうね。


さて、ワイン・ランドの中心地ステレンボッシュ。
可愛い観光都市です。
ここでまたアフリカン・テイストの小物をいろいろゲット。
ケープでは2-3か所で買ったものを一つのお店で段ボール箱に詰めてEMSで送ってもらいました。
ステレンボシュ以降の小物達はプレッテンベルグの郵便局から発送。
配送料はそれぞれ1万円位だったかな。
300以上もあるワイナリー訪問は断念。


絹を紡ぐおばさんたち。
お土産屋さんのデモンストレーションです。


ステレンボッシュから南下。
一時間半くらいのドライブで来ましたハマナス。
地中海の避暑地と言った感じであまりアフリカっぽくない。
クジラで有名なハマナスは南アのお金持ちがリタイアして住みたいまち。

ケープのレストランで飲んだピノがハマナス産でとても良かった。
南アのロマネコンチと言われる作り手もあるそうで行ってみたかったけど、ぐっと我慢。


海辺のテラスで軽食。


今日の宿泊先であるハイデルベルグ近郊のファーム・ハウスまで200キロのドライブ。
荒涼たる土漠の中をどこまでも真っ直ぐ続く道。


ここはまだ鉄条網があって人間の気配がした。



メインロードを外れ未舗装の道をしばらく行ったところにあるスケイディング・ゲスト・ファーム

陽気なニールさんとアンネさん夫婦がやっている農場の中にあるBB。
子供たちは巣立ち今は夫婦が人を使って切り盛りしています。
娘さんが今ケープで料理の修行中。
BBを継いでくれそうだと嬉しそうなご夫妻でした。


牧場にあるBB。
この手前にニールさん専用のパー3のホールが一つ。


可愛らしい建物です。


質素な部屋はそれなりにコンフォタブル。
南アに住むイギリス人の友人が予約してくれました。
と言っても彼女、自分では来たいと思っていたがチャンスがまだなかった。
下見を仰せつかったわけです。


午後の紅茶。


羊とオストリッチが主要な生産物。
朝食ビュッフェにはオストリッチのサラミも出ました。
なかなか行けます。
ハンドバックは高級品ですね。
今回の旅行ではバッグは買わず、卵で作ったランプをゲット(安い)。


宿泊者が集うリビングルーム。


我々のほかに二組のご夫婦が泊まっていた。
イングランドから旅行で訪れている60代の元校長先生夫婦。
それにケープから自分で運転してきた90歳のおじいさんと80代のおばあさん。
このおじいさん(特に)、会話がウイットに富んでいてとても楽しい夕食になりました。
BBならではのひと時です。


とてもおとなしいジェシー。
食事中には皆の膝の上に順番に顎をのせて、何かくれないかな、との静かなアピール。
あまりにも可愛すぎて何とかしてあげたいと思っちゃいましたが、イギリス人も南ア人も完全無視。
人間と動物は違うのね。
輪廻とか考えちゃう我々と違います。


朝にはファーム・ツアーもありましたが、先を急ぐ我々は次の目的地に向け出発。
すると目の前の道をふさいだのが羊の群れ。
車も羊もしばらく無言で立ち止まる。
しかしシープドッグに追われる羊たちは車の左右を川の流れのように過ぎ去っていきました。


バイバイ。

続く







南アフリカに行ってきました(3)ワインランド 

2013-03-13 16:44:03 | 旅行


ケープタウンを出て向かったのがワインランドと言われる一帯。
西ケープ州がワイン生産の中心地ですがその中のコースタルというリージョン。
南アワイン生産の中心地です。

思いっきりアバウトな地図ですが、ケープの東、車で一時間くらいのところです。
本当はケープのすぐ東ですね。
コスパの良さで近年注目を集めている南アワイン。

まだまだ日本での知名度は低いですよね。
18世紀末からヨーロッパへの輸出は始まっていたようですが。
脚光を浴びだしたのはアパルトヘイトが終わりネルソンマンデラ政権で経済制裁が解除された1994年ころから。

国内に600以上のワイナリーがあり、増え続けていますが、最初に注目を浴びたのがこのケープの東側一帯。
気候的には地中海みたいな感じですね。
ワインの生育にはうってつけではないでしょうか。
土壌も古いらしいです。
それに南東からの風が葡萄を乾燥とウドンコ病から守るらしい。

ワインランドの北側にあるパール。
そこが短いワインランド訪問の拠点になりました。
Paarlと書きますがオランダ語で真珠のこと。
80件のワイナリーが軒を連ね、主に赤ワインを生産しています。



パールの町からすぐ近くのフェアヴューというワイナリー。
ここではワインの試飲とチーズの試食ができます。


これがチーズの原料のヤギさんたち。
牛系のチーズも何でもあります。


ワイン試飲のお手伝いをしてくれたカエサル君。
この後のシフトはカルメンさんだそうです(笑)。
豪華メンバー。

ワイン6種類、チーズ10種類の試飲試食で250円。
まじすか。


ステンレスタンクの前で記念撮影。
日本のワイナリーのような工場ツアーはここではありません。



南アではカリフォルニアやオーストラリア、チリなどのように単一品種が殆どです。
特に気に入ったのが白ではシェナン・ブラン。
フレッシュなすっきり辛口ですね。

赤はピノノアが気に入りました。
他にもピノタージュ(ピノとサンソーの交配種)、カベルネ・ソービニョン、グルナッシュもそれぞれ元気です。
早速テラスに陣取ってワインと遅めのランチ。
暑い日ですが、日蔭はドライでとても爽やか。


いいですよね。
この感じ。

そういえばウイーンでもベートーベンの生家の近くにあるテラスで、昼から夕方まで飲み続けたこともありました。
あれは2011年9月。
旅行中の至福の時間です。
翌日汽車でプラハに着いたら皆さんテレビにくぎ付け。
911の日だったんですね。


地物のオリーブとピノ。
もうこれで、わたしゃ幸せ。


少しはお腹に入れないと。
価格は忘れましたが安い。
ワインも食事もとても安い国です。
クオリティーはいいですよ。
あ、白も飲んでたんだ。


ホテルへのアプローチ。
この後、あちこちで見たハリダという鳥かな?


今夜の宿泊先はグランド・ロシェ・ホテル。
南アフリカ、リピーターの友人の一押し。
とても気に入りました。


これがレセプションやレストランがあるメインの建物。
ケープ・ダッチ様式って言うんでしょうか?
白い壁と曲線。
素敵です。


建物はヨーロッパ的ですが気候はトロピカル。
いい組合わせだわな。


日本でもよく見かけるアガパンサス。
紫君子蘭とも呼ばれます。
南アの原産だったのですね。
その他、いろいろ日本で見かける花がありました。
日本に取っては遠いアフリカですが、植物では縁が深かったんだ。


建物の前に広がるワイン畑。
元気な若木です。


客室は英国的な茅葺のコテージ風長屋。


広々とした室内。
12日間の旅行でギターに触らないと不安なので、持って行った組み立て式のヤマハ・サイレント・ギター。
単なるおまじないです。


茅葺の天井はこうなっていた。


ディナーはメイン・ビル前のガーデン・レストランで。
雰囲気も料理も上々。
客は殆どがリタイアしたヨーロッパからの観光客(らしき人たち)。
今度の旅行では英語のほかにはドイツ語が一番聞こえてきました。

ワインリストは辞書のように厚くてとても選べない。
パッと開いて指差したピノにしました。

続く


南アフリカに行ってきました(2)ケープタウン

2013-03-02 11:54:31 | 旅行

(ケープタウンのシンボル、テーブル・マウンテン)

シンガポールから12時間余り、ケープタウンに到着。
暑い。
地元の人もびっくりする猛暑日にあたってしまいました。
でもカラッとしてます。

レンタカーをピックアップして出発しようとしたら、ナビがない。
オフィスに戻って聞いたらナビは別にレンタルするらしい。
いろいろ国によって違うんですね。

よし、オールセット。
取り敢えずテーブルマウンテンまでレンタカーを走らせる。
おお、この急勾配。
登ってみたくなりますよね。



ところが、ケーブルカーは長蛇の列。
南アは真夏のツーリスト・ピーク・シーズンなんですね。
待つこと45分。
殺人的に強い日差し。
実はここに来る間、ケープの空港から街に入る道が事故渋滞。
そして炎天下の45分待ち。
幸先悪いなあ。
でも、これが今回の旅行のどん底でした。
短い。



このケーブルカー、片道行くうちに360度回転する。
絶景を堪能。
眼下に見えるライオンズ・ヘッド。
市街地を一望できます。
人口300万人のこの都市には南アフリカの立法府が置かれているそうです。
船舶の中継基地以外にはこれと言った産業はなく、リゾート地といった感じでしょうか。
高層建築はあまりありません。
美しい街です。

17世紀にオランダ東インド会社が持った南アフリカで最初の植民地でした。
ここにオランダ系の農民、ボーア人がどっと入植しました。



テーブル・マウンテンの頂上。
逆の方向には喜望峰も見えました。

南アは山だらけの国。
海底が隆起したのでしょう。
海岸沿いに絶壁が並び立ちます。
その上には裕福な白人の家や、外国人の別荘が見られます。

テーブルマウンテンはケープにあるからシンボルですが、この手に山はごろごろ転がってます。



さて2時間ほど南下して、はるばる来たぜ、喜望峰。
大西洋とインド洋が交わるところ。
15世紀にポルトガルのディアスが発見。
ポルトガルの影響も多少残っているようです。
喜望峰、インドのゴアそしてマレイシアのマラッカ、さらにはマカオ。
ポルトガル海上帝国ですね。
そのせいでマレイシア料理店もケープには多いとか。

南アフリカを最初に植民地にしたのはオランダで、二度のボーア戦争を経て完全にイギリスのものとなりました。
現在もイギリス連邦加盟国です。



行きは東海岸を南下しましたが、帰りはナビもあきれて沈黙するほど思いっきり西海岸沿いをドライブ(地図の左側)。
道は概して非常にいいです。
左側通行だから気が楽。
標識も英語だし。



この西海岸ドライブが素晴らしい。
チャップマンズ・ピーク・ドライブを経てハウト湾。
絶景の連続です。
この辺から、眠気も取れてテンション急上昇。



夕方に近いとあって、人々が夕日の見えるスポットに集まり始めていました。
しまった、ケープタウンでなくて海岸線に泊まるべきでした。



そうこうしているうちにケープタウン帰着。
お宿はマウントネルソンホテル。
今回の旅行では一番部屋代が高かった。
でもびっくりするほどではないです。
コスパは非常に高い。



ホテルのプラネットというレストラン。
立派な作りで広々としている。
あまり期待していなかった南アの食事ですが、今回の旅行では意外と美味しいものに出合いえました。
さすがワインの国。
食文化もなかなかのものです。
中年のウエイターたちのサービスもフレンドリーでユーモアにあふれていました。
西欧と同じですね。
東洋にはあまりない。
日本のサービスは丁寧だがマニュアルっぽくって退屈ですね。
給仕人が若くて会話も未熟です。

当地ではホテルの黒人ポーターたちも楽しかった。
着いたときのチップは少なすぎると言われ、帰るときに奮発したら多すぎると言われた。
なんでも冗談にしてしまうんですね。
失業に悩み、人口の12%しか税金を払っていない国らしいけど、明るいなあ。



選んだのはスプリング・ボックというガゼル。
脂身の少ないヘルシーな肉ですが柔らかくて味もいい。
ハマナスのピノ・ノアールとの相性も良かったです。
後日、ゲーム・リザーブで見かけたスプリング・ボック君。
ごめん。

繁殖力が強く、いろいろな動物の餌となる様です(言い訳)。



ホテルは低層。
部屋から見るプール。



朝食はガーデンレストラン。
花が咲き乱れ、美しいことこの上ない。



ゆっくりと満喫。
旅ならではのいい時間です。



食事後はホテル内を散策。
このホテル、もとは植物園だったそうで広大な敷地です。



出発前にショッピングセンターが立ち並ぶウオーターフロントへ。
今回の旅行ではあまり買い物に付き合わされなかった。



アフリカン・テイストのお土産を物色。



名残惜しいがワインランドに向け出発です。

続く。