国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

冤罪大国ニッポン、「もはや取調べの全面可視化しかない」という意見に賛成

2012-10-29 01:00:00 | 司法

「特捜さんが銀行の味方をして中小企業をやっつけるなんて、おかしな時代になりましたよねえ。銀行をやっつけて世間の溜飲を下げるのが特捜さんの役目だろうに」

パソコン遠隔操作事件の話です。
他人のパソコンにウイルスを忍び込ませ勝手に遠隔操作する。
入り込まれた人が気づかないうちにその人のIPアドレスが不正に使用されてしまう。

それが脅迫などの違法行為なら知らぬ間に犯罪者にされてしまうわけです。
そしてご丁寧にもこのウイルスは目的達成後自らの存在を消してしまう。
証拠隠滅もプログラムされているわけですね。

インターネットという新しいテクノロジー。
まだまだ解決しなければいけない問題はたくさんあるようです。

今回の事件は警察に対する挑戦だったようです。
というか、ACTAがもたらす違法ダウンロードの刑罰化に大きな警鐘を鳴らすものです。
5人の犠牲者がでて、そのうち4人が誤認逮捕されました。
そしてそのうちの一人は大阪地検により起訴までされた。

警察、検察、司法がほぼ一体になっている我が国。
恐ろしい話ですが、裁判になれば有罪判決が出たでしょうね。
なにせ起訴されれば98%が有罪という異常な国なのですから。

刑事事件は本来、推定無罪が原則です。
被疑者は自分の無罪を証明する必要がない。
立件する方が有罪を証明する義務がある。

しかし、この原則はいとも簡単に覆される。
自白偏重です。
自白が強制され、無実の被疑者が犯罪者にでっち上げられる。
そして被疑者が自白していて、裁判でもそれを認めれば物的証拠がなくても有罪です。
裁判所は検察と仲間内で自白の任意性についてチェックする姿勢がない傾向にあるようです。

昔で言えば拷問ですが、こんな人権蹂躙がこの国では日常茶飯事なようです。
大手メディアがあまり触れない問題です。
彼らも記者クラブメディアとして警察・検察・司法と、言い方は悪いですが、共犯関係になることもある。

冤罪にお決まりの「捜査方法に問題はなかったのか」という腑抜けたコメントを最後に付け足すだけ。
どうでもいい犯人の性格予想とか、被疑者の苦悩そしてコンピューター犯罪の恐ろしさをフォーカスしてお終い。
今回の最大の問題は取調べ制度にあるのにね。
犯人の意図はそこに有ったのではないでしょうか。
そこを突っ込むのがジャーナリズム精神ですが。

小沢の陸山会疑惑事件で石川元秘書の取り調べをした田代検事は、嘘の操作報告書を作った。
それが検察審査会という裏技で小沢を座敷牢に閉じ込める道を開いた。
この、検察でありながら警察の分野でもある取り調べ行為までする特捜部。
その冤罪創作人田代検事は起訴さえされていません。
そのことについても大手メディアは問題にしようとはしない。
狂ってますね。

毎日新聞に載っているらしいですが、神奈川県警は誤認逮捕を謝罪した後も、容疑を認めた上申書について被疑者が自主的に書いたと主張しているらしい。
そんな子供じみた嘘をそのまま書くのなら新聞は社会正義を放棄したも同然ですね。

一番大きな問題は拘留期限の突出した長さではないでしょうか。
世界の拘留期限はカナダ1日、米国・ドイツ2日、イタリア4日、ロシア5日、フランス6日だそうです。
これに対して日本では10日だが更に10日の延長が簡単に認められる。
しめて20日。
弁護士の立会いも許されず、可視化されていない密室での取り調べ。

サラリーマンや学生、小さい子供を持ったシングルマザーとかが20日も拘留されたらどうなる。
自分や家族がそんな目に会った場面を想像してみてください。
究極状態に追い詰められてしまう。

日本の検察は事件のシナリオを勝手に作って、被疑者の自供から都合のいい部分を切り取り調書を作り上げる。
今回の場合も異常な事態が起きました。
現代の拷問と言っていい。
「これ以上否認すると社会的に葬るぞ」とか脅迫されたのでしょう。
「罪を認めれば微罪にしてやる」という甘い言葉とセットです。

被疑者の二人は現代の拷問の末、「自白」してしまった。
「就職試験を落ちたのでむしゃくしゃしていた。不採用の知らせを受けた当日にやった」。
「楽しそうな小学生を見て、自分にはない生き生きさがあり、困らせてやろうと思ってやった」。
検察が考える見事な三文芝居のセリフです。

この捏造は犯罪としか言いようがない。
酷い話ではないですか?
取調べ警察官は起訴されるのでしょうか?
されませんね、きっと。

勾留期限が3-4日なら誰もこんな自供はしない。
20日という異常な拘留期間が異常な悲劇を産むわけです。
本質的な問題にはあまり触れられないまま、この事件も忘れられてしまうのでしょうか。

田中良紹さんの意見に賛成です。

もはや取り調べの全面可視化しかない

小沢裁判でも明らかになりましたが「政治資金規正法」という厳格な法律で殆どすべての政治家が犯罪者に仕立てられる可能性がある。
運転していて10キロの速度オーバーは大丈夫(なはず)という阿吽の呼吸。
警察・検察が自分の裁量で犯罪者を作り上げられる。

これと同じことが企業会計でも起きているのですね。
知らなかった。
国家の持つ暴力装置という面も見落せません。






初めての高知3(幡多から高知・安芸・室戸そして帰京)

2012-10-22 01:00:00 | 旅行

美味しい朝食後、星羅を出発。
四万十川の屋形船ライド。


連休明けですいていた。
後ろに見えるのが沈下橋。
増水時には水面より下になる。
平常時限定使用で、建設費は安くなる。
水の抵抗をなくすため欄干がない。
高所恐怖症にはムリ(汗)。
最近も落下した車があったとか。


網の手入れをする四万十の漁師さん。
200種以上の魚が生息する。
冬のうなぎ稚魚漁に始まり春のゴリ、夏の天然ウナギ、そして鮎と一年中漁が続く。


四万十トンボ自然公園。
トンボはあまりいなかったが四万十の魚がたくさん見られた。


神武天皇が言った「秋津州(しま)」はトンボ=あきつのこととか。
小高い丘から見て日本はトンボが交尾しているような形の国だなと。
エロい天皇さんだな。


土佐に戻り仁淀川。
四万十に劣らぬ雄大な大河だ。
水はこちらの方が透明らしい。


仁淀川沿いの土佐和紙工芸村「くらうど」。
なかなかオサレなたたずまいだった。
宿泊、レストラン、SPAもあるらしい。


高知市に戻った。
今夜のお宿は城西館。
日本旅館に泊まるのは久しぶりだ。
八階にある大浴場は露天風呂もありそこからの夜景がきれいだった。
サービスもさすが。
こじゃれた若者向きのリゾートの、丁寧だがマニュアル的対応に違和感を感じるワタシ。
こうるさいねえ。


こんなに食えんぜよ(この後、まだまだ出てくる)。
と言いながらいつの間にか完食。
今夜も栗焼酎。


翌日は安芸にあるkochi黒潮カントリークラブ。
36ホールの雄大なチャンピオンコースだ。
月末には高額賞金で有名なカシオ・オープンが開催される。
キャディーをしてくれた堀川ケイタ君もハウス・キャディーとして参戦する。
気持ちのいいコースです。


安芸の偉人、岩崎弥太郎の生家。
おじいさんが建てた立派な家です。
香川照之演じる弥太郎は極貧でやたら薄汚かったがあれは作り話。
藩の鰹節や樟脳、繭を配給されそれを大阪で売って儲けた。
更には国の造船事業などの用地を事前に買収して高値で売るという。
政商ですな。
今で言うインサイダー取引。
まあ、そんなことでもしないと短期間に日本国のオーナーと言われるほどの成功はありえないということです。
当時は犯罪ではないしね。


銀座の高知アンテナショップが事前に予約してくれたボランティア・ガイドの小松征二さん。
お世話になりました。


宿泊は室戸岬。
こじゃれた(笑)星野リゾート、ウトコオーベルジュ&スパというちょっと恥ずかしくなるようなネーミングのホテル。
夕食のイタリアンディナーはなかなか美味しかった。
ワインも悪くない。
朝食もグッド。
スパ施設があって若いカップルや女性同士がのんびりと過ごせる。
おじさんにはムリ。
まあ、白ワインかシャンパンのボトルとオリーブでもあればそっちのモードにも切り替え可能ですが。

夜明け前の星と月。


新しい日本の夜明けぜよ。

フロントの感じのいい女性は地元出身。
いいところですねえ、と話しかけるとちょっと恥ずかしそうに「何もないところで」と。
そういえば高知ではどこに行っても同じセリフを聞いたような。
いやいや、豊富な自然と食材、歴史があります。


ウトコは地質学的には大変興味深い(らしい)室戸岬ジオパークのなかにある。
先を急ぐので写真撮影のみ。
日ごとにポッコリお腹になる高知のワタシ。


二時間かけて高知市内に戻る。
大橋通り市場で食材チェック。
新高梨のシーズンだ。
水晶文旦もある。
「うちはちょっと高いです」と自信満々の松田果実。
皇后陛下のお誕生日には毎年特大の新高梨、一個8400円を二個送るのだと。
消費税込です(笑)。
親切な人で、野菜、ヒモノ、蒲鉾などの美味しい店を紹介してくれた。


旅の終わりは桂浜。
大きな坂本龍馬像がある観光名所だ(いかにも、な)。
空港へは30分程。
吉村さんが昼食に予約してくれた「ふくみみ」は景色のいい割烹旅館。
最後まで満腹だ。
残念ながら女将さんにはお会いできなかったが、妹さんとその娘さんに接客していただいた。


桂浜散策と龍馬記念館見学。
ここも吉村さんの名刺があれば無料でした。

ちょっと駆け足だったが充実した楽しい旅でした。
感謝、感謝。

また行くだろうな、高知。
ヨサコイですね、きっと。

初めての高知2(都佐=土佐から波多=幡多の国、ルーツを辿る旅)

2012-10-18 01:00:00 | 旅行
二日目は高知市から西に向かう。


朝、テレビをつけると火野正平が全国を自転車で回るNHKの旅番組。
今日は高知市から西に向かうんだと。
一緒じゃん。
何たる偶然。
しかし収録は一週間前。
遭遇するチャンスはなかった。
残念。


高速で中土佐までスイスイ。
最初の休憩地に指定してくれた窪川の道の駅。
「国交省の天下り先だろ」といつもなら毒舌がでるところだがのんびり旅、気持ちも緩んでいる。
バカンスですな。
いつも休みですが。


窪川を過ぎると眼下に太平洋を望む絶景ドライブ。


さて、今回の旅の目的の一つでもある祖父の足跡探索。
約100年前に単身東京に出てきた農家(多分)の二男坊の本籍は幡多郡山奈村大字山田。
現在の宿毛市山奈町山田だ。
カーナビで一発で到着。
後ろの家が当該番地。
今は所縁のない人が住んでおられるようだ。
地元の名家でもないので100年もたてば跡形もなくても当然だろうな。

山田の女性はこのあたりでも特に働き者で「嫁に貰うなら山田から」と言われたそうだ(宿毛市役所谷本さん)。
ハチキン以上のジュッキン(2X5人)だろうか(笑)。
また下ネタですみません。


近くの川。
幼少期の河野来吉少年が遊んだのだろう。
明るくて、人懐っこくて、エメルギーがあって話し上手。
人の心を掴むのがうまかった。
そんな祖父が好きだった。
ここから上京したんだ。
今私が都会っ子をやってられるのも来吉さんのおかげだ。


初台時代の祖父一家。
学生服が私のオヤジ。
祖父以外は全員東京生まれの東京育ち。


近所の方に声をかけた。
岩本さん。
私と同年輩で生まれた時からこの地に住んでいるとか。
来吉さんがこの地に留まれば私と幼馴染だったかも。


宿毛市の歴史館に寄る。
市役所の谷本さんという女性に事前に紹介していただいた矢木さんに話を伺う。
都佐(土佐)と波多(幡多)とはもともと別の国。
奈良・京都の文化は淡路島を通り四国は阿波の国に上陸。
西に讃岐、伊予と進みそこから南下して波多に。
そして波多から東に土佐へと伝わった。

               淡路
                |
                v
伊予 <- 讃岐 <-    阿波
 |
 v

幡多 ―> 土佐 

 
           
やがて讃岐から土佐へ南下する直接ルートができ、波多は高知の主流でなくなった。
最初の国造は渡来人であったようだ。

土佐とは言葉も違う。
万葉の名残があるとも言われる。
公家の名門でありながら幡多の地を開拓しそのまま戦国大名となった一条教房は中村(現在の四万十市)で京都を模した町づくりをした。

そういえば祖父には土佐弁(高知はカワチ?)のアクセントはなかったような。
言語学的に日本には東京式と京阪式の二種類しかアクセントがない。
土佐は京阪、波多は東京式らしい。
え、なんで東京?
なんだか訳が分からなくなってきた(笑)。

関西や九州への海路がありそちらとの交流は盛んだった。
宿毛市は愛媛県との県境。
愛媛県南部との繋がりが強く、高知市民からは「不入山の向こうは土佐ではない」とも言われているとか。
河野家の祖先は愛媛の海賊らしい。

祖父はおそらく山奈から愛媛の宇和島に出て海路大阪に向かいそこから汽車で東京に出たのではないか、と矢木さん。
ますます高知の歴史に興味が湧いてきた。
いろいろと相談に乗ってくれた市役所の市民課谷本さんにご挨拶をして移動。


宿毛から南回りで四国の最南端足摺岬へ。
絶景です。
でもまた寝汗が。


四万十川上流の星羅に着いたのは午後7時近くで辺りは真っ暗。
途中、一車線でもところどころにすれ違いゾーンのある道はそれほど苦にはならなかった。
しかし目的地まであと少しというところで左折して橋を渡るべきなのにナビが直進しろと(理由は地元の人もわからない)。
行ったところが、細い山道で左はガードレイルもない断崖。
後戻りもできない。
ナビを設定し直したところ、そのまま直進しろと。
暗闇の中、スリル満点のドライブを更に10分程したところで広い道に出られた。
疲れました。
寝汗倍増。

今日もご馳走で栗焼酎が旨い。
高知は太ります。

(続く)




初めての高知(土佐の国編)

2012-10-15 01:00:00 | 旅行
初めての高知県。
実は祖父が高知の出。
前々から訪れたいと思いつつ、還暦を過ぎてしまった。

商社時代の先輩吉村さんが高知の観光大使をされているということで、旅行のプランをお願いしました。
いたせりつくせりの旅行プランが東京銀座の高知アンテナショップのご協力でできあがった。
レンタカーから宿泊など全て手配していただき、後は行くだけの楽ちん旅です。


高知龍馬空港到着。
「リョウーマの休日」の始まり。


レンタカーをピックアップして、空港から東北方面へ。
最終日の空港まで同じ車で移動する。
香美市の見どころは龍河洞。
私の先祖はこんな感じでしょうか。


驚くべき自然の造形。
100年に1センチという気の遠くなる時間を経て作られた。
岩手の龍泉同、山口の秋芳洞と並ぶ日本三大鍾乳洞。


ライトアップされた洞内の幽玄。


信じられない薄さの石灰岩の芸術。
このカーテン、すごくね?


出口近くは2000年前弥生時代の居住区だそうです。


洞窟を出てお土産屋さんで軽くランチ。
美味しい水晶文旦をデザートに。
実にうまい。
お店のおかみさんがとても饒舌で商売熱心。
ここの文旦が最高だと売り込みトーク。
あまりの力説ぶりに買わずに店をでる(笑)

高知の女性は皆さん元気がいいですね。
はっきりしていて率直で滑舌がおそろしくいい。
酒飲みで遊び好きと言われる高知の男性。
吉村さんに聞いた話では、4人(2個X4)の男をを食わせる程の働き者でハチキンというらしい。
下ネタです。


北に数キロ言ったところが美良布。
吉村さんのご両親は健在でここに住まわれているとか。
漫画家のやなせたかしさんの出身地でもあり市営のアンパンマン・ミュージアムがある。
すごいですねえ、アンパンマン。
孫やその友達を見ていると2才から3才の子供たちは全員見事にハマります。
なんでだ。
研究の価値ありかも、です。


香美を後にして高知に向かいます。
途中で人生をリセット。
すんませんでした。


高知到着。
土佐20万石、山内家の居城である高知城。
立派なお城です。
ここは観光大使吉村さんの名刺を提示すると入館無料でした。


天守閣から見る高知市内。
中央右の学校が吉村さんの出身校である名門土佐高(だったか?)。


高所恐怖症のくせに覗きたがるワタシ。
この夜は悪い夢を見て寝汗。


南海トラフ大地震だった宝永の地震。
高知でも被害甚大。
大津波で城下は洗い流された。
土佐の様子は『万変記』にあるという。
「朝より風少もふかず、一天晴渡りて雲見えず、其暑きこと極暑の如く、未ノ刻ばかり、東南の方おびただしく鳴て、大地ふるひいづ、其ゆりわたる事、天地も一ツに成かとおもはる、大地二三尺に割、水湧出、山崩、人家潰事、将棋倒を見るが如し」。
伊方原発大丈夫か。
やめてくれ。


山内家の家紋は三つ柏。
岩崎弥太郎はこれをもとに三菱マークを考案したんですね。



高知の庶民的な楽しみが詰まったひろめ市場。
楽しいですよ。
夕食はここでも良かったか。


高知の台所、大橋通り市場。
なかなかの品ぞろえとみましたね。
魚、肉、野菜、果物。
美味いものがそろっている高知県。
太るぜよ。


坊さんが簪を買ったはりまや橋。


一日目の締めくくりは土佐料理「司」。
個室を用意していただいた。
塩カツオに珍しい(我々には)チャンバラ貝。
白身は鯛だったか。
美味しいです。
青さのりの天婦羅に焼きサバ寿司。
土佐鶴や栗焼酎ダバダのすすむ夜は更けゆく。

(続く)


尖閣諸島問題。どこまで続くぬかるみぞ。

2012-10-08 01:00:00 | 政治外交


尖閣問題のゴタゴタがまだ続いていますねえ。
状況は日本にとって不利になるばかりです。
東アジアの最重要国のと経済関係が阻害されてより困るのは日本の方、と先日書きました。
日本品不買、観光客の激減。
レアメタルにも影響が出る筈。

大体、尖閣領土問題は日中間の棚上げで日本が実効支配していたのだから何もするべきではなかったんです。
日清戦争の下関条約で日本に編入されました。
でも古文書の世界では中国にも言い分があって、彼らにとっては戦争のどさくさに「どろぼう」された、とも言えるわけです。
日本にも言い分があり領土問題にクリアカットな正解を求めるのは難しい。

いずれにせよ、日本にとっては都合のいい状況だった。
そこをわざわざ、二年前の前原さんに続き欲ボケ親ばか爺さんが都による買い上げでわざわざ話題を提供してしまった。
お二人ともアメリカの軍産複合体勢力に唆されたのでしょう。
対米従属政権は尖閣を国有化してしまった。

一方、国際的には実効支配していない方の国は事あるごとに問題を指摘しなければいけない。
この問題が長引けば長引くほど「領土問題の存在」が既成事実になります。
まずいんですね、これ。

大体、キッシンジャーのひっかけで巨大海底油田の話がでていましたが、ガスしかない。
資源的重要度はどうやらそんなに高くないみたいです。
ただ、中国はフィリピン、ベトナムと南沙諸島問題を抱えている。
こちらは海底資源が豊富です。
そして島ごとに各国が実効支配しているので複雑で一触即発。
ここでもアメリカがフィリピンやベトナムをけしかけて中国を挑発しています。
そんな事情なので尖閣でも中国は簡単に引き下がれない。

先日も書いたとおり、自然にこの問題が収束するという説は根拠のない楽観。
経済的に中国にとっての日本の重要度は日本にとっての中国の重要度ほどではない。
中国にとって必要な完成品も部品も大方欧州やアメリカから入ってきます。
ましてや円高、ユーロ・ドル安です。

ぐずぐずと引っ張られてお灸を据えられることになりそうです。
アメリカは尖閣が中国に軍事占領されても絶対に参戦しません。
二年前の宮台さんの説明が分かりやすいので参考にしてください。

それに安保での軍事介入は議会の承認が必要。
議会はアメリカの若者が尖閣のために血を流すことを認めるわけがない、と思いません?

軍産複合体の目的は東アジアの緊張感を高めアメリカのプレゼンスを保つこと。
そして日本などに武器を売りつける。
超高値の欠陥オスプレイもそのうち買わされるでしょう。
尖閣までカバーできますからね。

石原さん、前原さん、野田さん。
逃げ回っていないでなんとか言ったらどうでしょうか。
ナショナリストの仮面をかぶった売国奴と言ったら言い過ぎでしょうか。

冷戦が終わって20年もたつのにアメリカが日本を守ってくれるだの。
この20年の停滞で日本の経済的存在感が急降下していることも理解しない。
そんな人たちが「吹きあがって」しまうんですね。
怖い話です。



【宮台真司】尖閣諸島問題は中国が妥協してきた【日本人は知らない】


この問題では中国が譲歩してきた。
田中・周恩来の日中共同声明、トウ小平・大平のトウ小平声明、それを踏まえた日中漁業協定。
主権については棚上げにしよう、日本の施政権つまり実効支配は続けていい。
そして資源共同開発し領土問題は将来世代に解決を委ねる。

ルールは中国船入ってきたら停船命令でなく退去命令。
退去しなければ「停船・拿捕・強制送還」で「逮捕・起訴」を使わない。
外務官僚には常識なのに前原が主権を行使してしまった。


中国の方が古文書で早かった。日本が主張するなら中国も。
軍部は簡単に数時間で占領できると主張したが胡錦濤が反対。
その場合米軍は動かない。
何故か。
安保では施政権のある領土が侵害した時に効力を持つが、この場合実効支配は中国に移動している。
これは沖縄の人たちは皆知っている。
日本の激しい健忘症。
知らない人たちは巨大なフィクションの繭の中で夢を見ているひとたち。
丸山真男によれば先の大戦で吹きあがったのは軍部ではなかった。
ちょっとした感情の釣りに引っかかる層が「やっちまえ」状態になった。
朝日新聞に先導された政治無関心層。
政治・歴史に係る知識なく、知識のナットワークにアクセスなく、鬱屈している層が吹き上がる。
この人たちが興奮する時国益が失われる。




石原慎太郎都知事 独占インタビュー 
尖閣侵犯再び!「日本は戦争の覚悟を示せ」
政府が腰抜けばかりで国を守れるか


この爺さんと一緒に戦争しますか?





国民の生活が第一の基本政策検討案(2012年9月)

2012-10-01 01:00:00 | 政治外交


自民党総裁選、尖閣扇動じいさんの長男でなくて良かったとホッと一息。
しかしなんで話題は日中関係ばかりなんでしょうね。
自公民(自公橋?)三党合意とか、他にも大事なことがあるはずでしたが。
安部さんを支持するわけではないが、米官によって一度は政権から引きずりおろされた人。
一縷の望みは持っています(一縷だけ。石破さんがベターだったですね)。

いずれにせよ、野田さんと安部さんでは全然選挙の顔にならないのでまだまだ波乱があるかも、ですね。

さて、この騒ぎをいいことにメディアがほぼ完全無視したのがオザーさんの裁判。
26日の控訴審では、指定弁護士の証拠請求をすべて退けて一回で終わり、11月に判決。
常識的には無罪に向けた裁判所の取り組みです。

この事前情報を得ていた大手メディアは一斉に取り扱いを小さくした。
産経新聞など26面です。
「政治とカネ」と言って大騒ぎして、小沢の人格破壊をしていた頃が嘘のようですね。
どれだけ偏向すれば気が済むのでしょうか。
無罪になったとしても総理になるはずだった小沢さんを座敷牢に閉じ込め、悪人のイメージを植え付ける工作は成功しちゃいました。

このまま裁判が終息するかはわかりませんが、小沢新党が基本政策案を出してきました。
有識者の意見聴取、タウン・ミーティング、パブコメで政策を練り上げえ総選挙での公約にするそうだ。

政局の話ばかりでうんざりしている人には一読をお薦めします。
私は小沢さんにはシンパシーを持っているが最終的に支持するかは未定です。
あえて独善的意見無し(笑)でザクッと要旨を紹介しますね。

かなり革新的なのでまた米官報の反小沢工作が活発化するかもしれません。
この人は今の政治家の中では例外的に筋が通っている気がします。




国民の生活が第一
の基本政策 検討案



はじめに
「いのち」「暮らし」「地域」の3つを守ることを最優先課題としそのための三大改革として。
1.エネルギー政策を大転換して10年後を目途に原発をゼロに。「いのち」
2.消費税増税撤回。行政改革とデフレ脱却。「暮らし」
3.行政の権限と財源を地方に。「地域」
安心、安全で安定した生活を送ることにより国民も地域も自立、共生。国家として自立し自立した外交を展開する。

1.エネルギー政策の大転換
10年後を目途に原発ゼロ。2030年時点で水力10%、新エネルギー25%、天然ガスコンバインドサイクル45%、最新型石炭火力20%に。
ガス火力などの新技術、省エネによる電力需要抑制で石油依存を減らす。そして安全な発電所を都市近郊に建設し送電ロスを減らす。
送配電分離で新電力の参入を促進。
原発の再稼働を原則認めない。

2.国民生活の立て直し
デフレ脱却を最優先課題に。
地方主導の財政出動(地域経済ニューディール)。
脱原発にむけた積極投資。
農業戸別保障を法制化、食糧自給50%を目指す。
TPP反対。日本の国益に合った経済連携を推進する。
公共料金値下げ
雇用の創出と拡大。

3.地方が主役の社会
国や県の事務・権限と財源を大幅に地方の基礎に移す。
各省設置法を廃止し中央省庁の機能を「政策の方向性の大枠提示と情報公開」を中心としたナショナルミニマムに
幹部公務員の政治的任用を導入。

4.社会保障制度の維持・拡充
年金制度の抜本的改革(年金通帳、相続税等の資産課税・所得税見直しで財源、歳入庁設置、共通番号制度)。
後期高齢者医療制度廃止。
子育て支援、貧困者対策、障碍者支援の強化拡充。


5.教育、子育て支援
高校授業料無償化など堅持。
教育委員会制度の廃止。地方の責任。
教育免許更新制改正


6.自立した外交・安全保障の展開
「自立と共生」の理念のもと、世界の国々に事実をもって主張する対等な外交を展開。
国連主義
自衛のための武力行使。
集団自衛権は原理原則を議論してから
大規模災害、テロに備えた「国家非常事態対処会議」を設ける。
安全保障の根幹である日米同盟を我が国の主権に基づいた対等の関係で深化させる。
普天間の辺野古への移転見直し。国内外へ分散。
中韓、露、欧州との関係も強化
国際協力、ODAの省庁にまたがる組織を統合「国際平和協力庁」創設。
資源外交、ソフトパワー外交の展開。
原発ゼロから核軍縮の促進。