国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

「スラムドッグ・ミリオネア」も観たぞ

2011-09-30 01:00:00 | 本、映画、イベント
スラムドッグ$ミリオネア 予告編 Slumdog Millionaire Trailer



先週、野辺山で観たもう一本が「スラムドッグ・ミリオネア」。
ツタヤの宅配レンタルだ。
毎月4本まで借りられて月額千円足らず。
延滞料金も無い。

2本ずつ送ってくるが返却しないと次が来ない。
去年など2本観るのに半年かかってしまった。
借りようか迷った映画が来るとついつい見ない。
そういう映画に限って高く付くわけだ。

さて今回の二本はアタリだった。

「ソーシャル・ネットワーク」と同じく120分に凝縮された人間ドラマ。
このぐらいのサイズがいい気がする。
スピード感で一気に持っていってくれる。
いくら話題作でも3時間半は見る気がしない。
純愛有り、兄弟愛有り、嫉妬、裏切りそれに階級社会や貧困、裏社会宗教対立という社会問題有り。

アカデミー賞8部門獲得の超話題映画を今頃観て感想を、と言うのも間が抜けた話だが
観たからには何か書かずにはいられない。
そんな映画だ。

ご存知と思うがインドが舞台。
言わずと知れたBRICSの一角として飛躍中の国だ。
前にも書いたが、日本との縁は深い。

アメリカ従属の歴史はたかだか65年。
日本のインドや中国との関わりは2000年。
「三国一の花嫁」といえば当時の世界一。
日本、中国、インド(天竺)が日本にとっての全世界だった。

そんなインドも長年に亘って停滞、イギリスの米櫃という苦しい時代を経た。
そして日本の戦争がイギリスからの独立の起爆剤になった。
独立の立役者の内、チャンドラ・ボースや中村屋のボースは日本を頼った。

そんな縁で連合国による東京裁判で日本無罪を主張したのはインドのパール判事だ。
南京大虐殺を検証し、残虐行為はあったにしても大虐殺は誇張で、ナチのホロコーストに比するものは
むしろアメリカの原爆投下だと主張。
裁判そのものが先に結論ありきの茶番だ、とまで言った。

そして余談だがオランダの判事もこれに影響を受けたか、日本に好意的だった。
鎖国時代、日本との接触を許された数少ない国。
ペルーの来航も1年以上前から幕府は知っていたらしい。
オランダからの情報だ。
歴史的に友好関係に有る国とは今後とも仲良くしたほうがいい。

そのインド、多極化する世界の中で極の一つになるのか。
かつての世界帝国で現在でも国連常任理事国である中国に比べると政治的には影が薄い。
しかし2030年には中国を抜き世界一の人口大国になる。

というか中国の13億に対し、パキスタンやバングラデッシュを加えた大インドは15億人。
イギリスによる分割統治の遺産だろうが、既に世界一と言えるかもしれない。
大中国と大インドで25億人。
世界の3人に1人以上が中印人。
彼らが順調に発展するとしたら、日本にとっては経済的に頼もしい限りだ。

この映画、素晴らしい映像と共にストーリーがテンポ良くでスリリングに展開する。
社会問題を正面から扱うような映画ではない。
英国制作の娯楽ですな。
それでいてインドのムンバイの雰囲気というか臭いまで伝わてくる。

映画のスピード感と共に伝わってくるのが現代インドのエネルギーだろう。
スラムの悲惨なシーンもあるがそれが帳消しにされるかのような未来への希望も垣間見られる。
「ソーシャル・ネットワーク」にも共通するアップテンポの成り上がり物語。
そして両方ともカネが本来の目的でない所も似ている。

無学なスラム育ちの少年が難しいクイズに次々と正解する。
その理由(ワケ)は....
少年の過去がクイズの出題と共に浮き上がってくる。

タジマハールでモグリの観光案内をする兄弟。
客の財布をすったり、が本当の目的だ。

アメリカから来た観光客の夫婦の案内中に、乗ってきたタクシーからタイアなど皆で根こそぎ盗み出す。
そのタクシーの運転手にお前らの仲間がやったんだろう、とボコられると、
主人公の少年はは夫婦に
「これが本当のインドの姿です」と。

するとアメリカ人の奥さんは「本当のアメリカの姿を見せるわ」
と旦那の財布からお金を出させてその少年に渡す。
アメリカ拝金主義への皮肉ですなあ。

そうです、他人の悪口が好きなイギリスの映画。
さすがイギリス人はインドのことをよくわかっている。
そういえば主演の子役がストリート・キッズになったという話も有ったなあ。
どうなったんだろう。
ギャラはちゃんと払ったのか。
大英帝国は植民地に余分なカネは使わない(笑)。
収奪あるのみだ。

ストーリーはストレート。
妙にヒネらなくてもいい映画はいい映画。
最後の四択「D:DESTINY」は超ベタ。
嫌いじゃないですな、こういうの。
ハッピー・エンドなのもいいね。

そしてエンディングは突如インド映画の群舞。
ちょっと馬鹿にしているね、インド映画を。
ある種の人種差別と言えなくもない。
アメリカ人を馬鹿にしたと思ったら今度は(笑)。
こういう臆面のない身勝手さは英国の魅力でもある(かな?)。

インドの現実である貧困層の悲惨さはあるけれども、良質なエンターテイメント。
社会派ではありません。
肩の力を抜いて見るにはよくできた映画で、これも観ていない人にはお薦めできます。

映画っていいなあ。
サヨナラ、サヨナラ。






連休中に八ヶ岳で「ソーシャル・ネットワーク」を観た

2011-09-26 01:00:00 | 週末
二週間ぶりの野辺山。
前回は真夏の避暑地気分満載だったが、短い夏は終わったようだ。


(クリスピーな野辺山の朝)

22日の午後に東京を出発した時は車のエアコン25度は冷房モード。
途中で食事をして現地に到着した9時には暖房に変わっていた。
翌朝は霜がおりていたとは地元の人たちの話。
ちょっと寂しいなあ。


(小さい秋)

二日間ゴルフをして近くの居酒屋で野菜をたくさん食べた。
両方とも以前はあまり好きでなかったが最近は好物だ。
ゴルフの腕前は相変わらずだが散歩気分と適度な運動なのがいい。
野菜は以前は嫌々食べていたが、朝採りの新鮮野菜は格別だ。
最近は野菜がないと食事をした気分になれない。

夜はやることもないのでTSUTAYAの郵送レンタルで借りていた「ソーシャル・ネットワーク」と
「スラムドッグ・ミリオネア」を観た。

私も半年程前に始めたフェース・ブック。
学生向けSNSとして出発したが、2006年に一般開放されてわずか5年で7億5千万人の
ユーザーを持つといわれる世界最大のソーシャル・ネットワーク・サービスとなった。
その始まったばかりの短い歴史を描いたのが「ソーシャル・ネットワーク」。




フェースブックは知合い限定の実名SNS。
誰かとFBで繋がろうと思うと「友達リクエスト」を送る。
相手が「友達」として承認して初めてコミュニケーションが成立する。

Twitterというのも1年くらい前からやっている。
こちらは実名でも匿名でも参加できる。
興味のあるアカウントをフォローしてその人の言動にコメントできる。
だから孫正義やホリエモンのような有名人には50万とか100万のフォロワーがいて賛同したり、批判したりする。
彼らの宣伝ツールでもある。

匿名でもいいので当然、マナーをわきまえない罵詈雑言的な批判も送られる。
無視すれば他人の目には必ずしも触れないが見苦しい罵り合いみたいなのもよく目にする。

フェースブックは知人同士なのでお行儀がいい社交的なメッセージが多いようだ。
写真や動画もウオールという掲示板に簡単に投稿できる。
それに対して特にコメントしなくても「lke it」とエールを送れるのがいい。
「見ましたよ」位の感じかな。日本語では「いいね」と言うらしい。

Twitterはリツイートといって面白そうな新聞雑誌記事、言動、動画等が拡散される。
大手メディアも電子版の記事をTwitterで紹介する。
私はついつい批判と取られたり感情的になられたりするコメントはあまりせず、
新聞・テレビ代わりの情報ソースとして利用し重宝している。

両方ともスマート・フォンで簡単にチェックできるので日に数回閲覧する。

そんなフェースブックの爆発的成功とそれを巡るイザコザを2時間に纏めたのが映画「ソーシャル・ネットワーク」。
一介の学生の閃きと想像力がゼロから数年間で1兆円以上の資産に変わる。
そんな異常ともいえる成長ぶりを実話を元に実名で描いている。

少し説明不足な2時間というコンパクトな作品。
物足りないと思う人もいるだろう。
スピーディな展開だからこそ、この魔法のような成功物語が架空のバブル、砂上の楼閣のようにも見える。
実際は架空どころか中東の政権交代を誘発するほどの影響力があるツールだ、。

主人公のマーク・ザッカーバーグは今でも弱冠27歳。
この最近の話をうまく描いている。
煌めくような成功と、屈折。
嫉妬と法廷闘争。
単純な話だ。

エリートの双子の学生や、ユダヤ人のパートナー。
パートナーとなるナップスター創業者のショーン・パーカーの口八丁手八丁振り。
彼をソデにするエリカ。
短い中にもキャラが明確に描かれている。
恋人にふられ彼女を見返そうという負のエネルギーからフェースブックが誕生したようなストーリーだが本当だろうか。

映画的には冒頭の彼女との全く噛み合わない会話、そして成功の後もフェースブックを通じて彼女と接触しようとするマーク。
7.5億人を繋げるネットワークを作り上げたが誰とも繋がっていないかのようだ。
この二つの場面が秀逸だ。
デビッド・フィンチャーという人気監督らしいが流石ですな。
映画マニアでもないのにおこがましいが。

いい映画なのでまだの人にはお薦めします。

改めて感じるのが日本人として実感のわかない階級社会。
ザッカーバーグは上流階級に憧れる見かけの冴えないオタクのユダヤ人青年だ。
コンピューター・プログラミングの天才。
エリート・クラブに入会したいが叶わないというコンプレックスに苛まれる。
女子学生にもてない理由でもあり彼の負のエネルギーの大元だ。

「私を入会させるようなクラブには入会したくない」と言ったのは同じユダヤ系のグルーチョ・マルクス(コメディアンのマルクス兄弟)。
成功して高級倶楽部への入会の誘いを受けたときの言葉だろうか。
こちらの方が正解だ。
入会しても楽しいわけがない。

対照的なのがハンサムで運動能力抜群で資産家の息子の双子。
ハーバート内の最上級クラブの会員だ。
如何にも内容のない木偶の坊のように描かれている。
映画産業はユダヤ人の産業だから尚更だ。

日本は上に行くほど無能と言われる大衆社会。
「大衆とエリートの知的能力的、男女の体力、おとなと子供の成熟度格差が低いバザール国家」と言ったのは
増田悦佐だったか。
確かに。

しかしエリート社会が世界をより良い所へ連れて行ってくれるわけでもない。
指導者層の無能ぶりを嘆きつつも、バザール国家もいいなあ、と思う今日この頃だ。



同僚の政治家は鉢呂辞任を許していいのか

2011-09-22 01:00:00 | 政治外交

(官僚支配を甘受するのか)

毎度お馴染みの構図だ。
官僚など既存権益者にとって都合の悪い政治家がメディアによってパージされる。
一番お手軽なのが政治資金規正法。

厳密に適用すると、政治家であれば誰でも多少の問題がある。
そこを突いて特捜部がターゲットを恣意的に捜査する。
大手メディアは特捜部のリークを垂れ流し、被疑者の政治家が悪人イメージを演出する。
たとえ有罪にできなくても無力化できる。

10年に一度は大物政治家がこのようにして失脚させられ、他の政治家はホッと胸をなでおろしつつ
官僚組織に抵抗することの恐ろしさが我が身に染みる。
同僚議員への応援どころか、対立する党であれば口を揃えて非難する。

ネット情報の普及もあって、最近では政治資金規正法絡みの単純な手口は少なくなったか。

今度のはひどいな。
「死のまち」発言を大袈裟に取り上げ、経産大臣を辞任に追い込んだ。
脱原発らしい鉢呂氏を叩いたのは予想通り読売。
何たって創業者は「日本原発の父」だ。
他の大手メディアも一斉に援護射撃。

人が住めなくなった福島原発付近がゴースト・タウンだというのは誠に以て適切な表現で、
何を以て不適切とするのか理解に苦しんだ。
しかも文脈は「再生」の話だ。

そしてこの餌に飛び付いたのが無気力野党の自民・公明。
本来なら、官報の攻撃から同僚の政治家を守るのが筋だろう。
小沢の時もそうだ。
明らか国策捜査に同調して政敵を追いつめる。
そんな事をしていたら官僚支配は永遠に続き、明日は我が身だと思わないのか。

与党の閣僚の失脚というケチな手柄に満足して既得権力者に阿る谷垣自民党には呆れた。
解散総選挙しか頭にない国民不在の政局政治家としか思えない。
そんなことをしている場合じゃないでしょう。

河野太郎と高野孟の対談によると、鉢呂は経産省の人事に手をつけようとしたらしい。
2003-4年ごろ、経産省の若手を中止にお六ヶ所村の使用済み燃料再処理施設建設に反対したグループが有った。
彼らは省内でパージされ、推進派ばかりが要職に付いている。
そこを変えようと、いろいろ聞きまわっていた矢先の失脚。

どうしようも無いなあ、メディアは。
野田さんは本来脱原発のはず。
守れなかったのかなあ。
最近の海外での発言は脱原発ではないようだし。

それにつけても不愉快なのは自民だ。
同僚政治家へのリンチを看過するだけでなく政局に利用した。

そして相変わらずの原子力ムラ延命のミッションを遂行する谷垣自民執行部。
目的は抑止力としての原爆所有意欲か、散々甘い汁を吸ってきた原発利権の温存か。
どちらの意味でもトンデモだ。

核燃料サイクルという虚構から撤退できず徒に時間と税金を浪費する官僚。
実現可能性が限りなくゼロに近く、日本以外ではどこも撤退した高速増殖炉の「もんじゅ」。
維持費だけで年間200億以上の血税が使われている。
もっと有効に使おうよ。

今こそ政治家による「政治決断」が求められているのに。
まだ官僚従属を続けるつもりらしい。

WSJによると世界に400基ある原発のうち、地震地帯にあって津波被害のある海岸から一マイル以内に建てられた原発は39基。
その内35基が日本に有るそうだ。
高コスト、低安全性、何よりも使用済み燃料処分の目処が全く立たない原発を続ける合理性はどこにあるのか。
誰か論理的に説明してほしいものだ。

利権の解消には電力業界改革、何よりも総括原価方式の廃止と地域独占を止めて競争原理を導入することが急務。
東電を救済して債務超過にさせないと閣議決定した張本人、枝野官房長官が経産相後任とは。
嘆かわしいにも程がある。





大丈夫かアメリカ(日本てダメなの?)

2011-09-20 01:00:00 | 経済投資



先日ラジオのポッドキャストでBBCのニュースを聞いていたら、アメリカの経済危機について特集していた。
貧困層が急激に増えていて国民が将来に希望を持てなくなっているという話だ。
まあ、それ以前にイギリス経済も相当おかしくなっている。

先日の英国での暴動。
その後のニュースがあまりなく、原因については分からないことが私には多い。
わからない、しかし問題が経済についてだということは想像がつく。

暴動の原因は大体いつでも分配だ。
米国同様、債権金融が経済を引っ張ってきた英国。
製造業などの実際の産業は衰退を続けている。

マネーの世界には人手はいらない。
経済は拡大しているようにも見えても大した雇用を創出しない。
雇用なき成長は虚構の繁栄と言ってもいいと思う。
金融業者は有り余った低金利の資金を運用すべくコンピューターを回す。
巨額のマネーを商品などの比較的小さい規模のマーケットの投入すればブル市場は簡単に作り出せる。
そこで一挙にカネを抜けば暴落も演出できる。

近頃の市場のボラティリティをみていると、金融マフィアの独壇場という気がする。
比較的余裕のある一般投資家がターゲットとなってカネをむしり取られているなという感じだ。

新自由主義とかいうマネー・ゲーム経済では富裕層がますます豊かになる。
先富政策とか言って、上が成長の恩恵を受ければ経済全体が潤うという考えもあったが、
どうも、そううまい具合にはいかないようだ。

結果は中産階級の没落。
雇用が回復しなければ中間層が貧困層に吸収される。
一握りの大金持ちと多数の低所得者に二分化だ。
そして数の多い低所得者層の中で仕事の奪い合いが始まる。

先進国で先ずターゲットになるのが移民。
仕事の取り合いだ。
そして職を失った移民は母国に帰る?

彼らは先進国に残るんですな。
福祉が行き届いている。
母国とはえらい違いだ。
仕事が無くても最低限の文化的生活が送れる。

すると今度は自国民(例えば英国の低所得者)が俺たちの税金でやつらを食わせるな、
余ったカネがあれば俺たちに回せ、ということになる。
イギリスの暴動も、ノルウェイの虐殺の背景もそんなところだろう。

アメリカではサブプライムに端を発する金融危機から銀行を守るために米国債の乱発でドルが無制限に刷られた。
この輸血を続けないと経済破綻、という自転車操業。
財政赤字は増えるばかり。

そこに待ったをかけたのが茶会だ。
大きな政府に反対する伝統的なアメリカ主義の保守層。
連邦政府は一度破産して出直したほうがいいと考える地方分権主義。
オバマは2兆ドルの支出削減を約束させられた。

何を減らすか。
軍事費は軍産複合体の抵抗が強く大幅カットはオバマの身の危険にも繋がりかねない。
結局セーフティー・ネット等の社会保障費が削減される。

貧困層直撃だ。
いつの間にかハンパ無いのが貧困層の数。
米国勢調査局の最近の発表では、2010年の米国の貧困者が4618万人(前年は4356万9000人)と、統計を初めて公表した1959年以降最多になった。
全人口に占める貧困者数の割合は15.1%(同14.3%)と、3年連続で上昇。
4人家族の場合、年収が2万2314ドル(約172万円)以下の世帯が貧困層と定義されている。

3人家族で月に100ドル弱のフード・スタンプを給付されている人が4500万人に達しようとしている。
上記の貧困層とほぼ同数だ。
アフリカの貧困層とアメリカの貧困層で大きく違うのが体型だ。
値段は安いが、脂肪分や糖分の高い食品を摂取するので肥満が多い。
当然、健康に不安を抱える人も多い。

潜在的暴徒と言ったら失礼だが、この層が更なる苦境に立てば社会不安は高まるばかり。

栄華を誇った上層の金融界も安泰とは言えない。
アメリカ最大の銀行である「バンク・オブ・アメリカ」が3万人の人員削減計画を発表。
焦げ付き住宅債権をしこたま買わされたバンカメの超大型倒産も噂されている。
バフェットが50億ドル出して買い支えようとしているが焼け石に水かもしれない。

オバマは35兆円の雇用対策をするというが財政難の州や地方自治体では10万人以上の雇用削減を行っている。
州政府は1兆1900億ドル、地方自治体は1兆7400億ドルもの財政赤字を抱えている。

結局は更なる資金供給のQE3で時間稼ぎというのが大方の見方だが、
連銀の資産はこの3年で膨らみ切っており、最近ではバーナンキの口からもQE3の話は出ない。
先ず約束した2兆ドルの歳出削減に目処をつけなければ茶会が黙っていない。
アメリカ会計検査院(GAO)がアメリカ連邦準備理事会(FRB)に監査を行った結果、
07年12月から10年7月21日までに金融機関に行った融資の総額が16兆1千億ドルであったと。

いやはや滅茶苦茶な「飛ばし」だな。
アメリカ政府の赤字は約1兆5千億ドル。
アメリカのGDPは14兆1200億ドルしかない。

16兆ドルですぞ。

財政赤字ではないんですな、本当の問題は。
これだけの資金を富裕層の銀行に注ぎ込んだアメリカ政府。
今でも政治家のスポンサーは富裕層。
メディアが既得権益者の方を持ち公平な報道をしないのも日本と同じだ。

S&Pの米国債格下げは、あたかも間違った判断だったかのように扱われ忘れ去られようとしている。
米国債の価格は上がったからね。
賢い連中は株式市場からカネを抜いた。
株や商品が下がると有り余るマネーの行き先が無くなる。
銀行に預けるのも危ない。
タンス預金も無理だ。
行き場を失ったカネが「安全資産」米国債へと向かう。

また、当然の帰結として金の高騰となったが世界中で今度は個人による金取引に規制の網を掛ける動きが出てきた。
個人の抵抗には限度がある。
アメリカは借金踏み倒し態勢に入っているのだろう。

金と言えば、日本では高騰した今が売りどきという話をよく聞く。
そうかもしれないが、中国は逆に買い漁っているらしい。
金準備を増強して将来の元の国際化、或いは基軸通貨化の準備をしているとか。
侮れないな、中国。

英米覇権の終わりはとっくに始まっている。
中韓やロシアと諍いを起こしている時ではないと思うが。
彼らと友好関係を持たないというオプションは日本にはない。
まだ、アメリカの目を通してしか世界を見られない官僚や政治家、メディアが跋扈しているのが不思議で仕方がない。

さて先のBBCのポッド・キャストでは英米が「日本の様にならないために」みたいな話をしていた(笑)。
お決まりだ。
勝手に言わせておけばいい。
治安、健康など、まだまだ世界のトップクラス。
移民問題も無い。
日本では(比較の問題だが)中産階級はまだまだ健在だ。

お洒落な盛り場のレストランでは広範囲の年代に亘るご婦人たちがクオリティの高い食事に舌づつみを打つ。
別にセレブでない人が普通に楽しむセレブランチ。
経済の先行きに不安を覚えながらも話題は海外旅行。
ドルもユーロも安いしね。

週末はゴルフ?
若い人達のゴルフ人口も増えているようだな。

GDPの成長ではダメダメな日本。
しかし衣食住の水準は依然として高い。
日本のメシが不味くならない限り住むに値する国だ。

通貨の価値は生活経済の強さを反映するのかも知れない。






節電プロパガンダと生活スタイル

2011-09-16 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育

(5100万KWじゃないだろ、コノヤロ)

夏も終わりを迎え大騒ぎした電力危機は起こらなかった。
毎日テレビで放送していたピーク電力予想。
これも終了したが、東電に関する限り危機水域の95%以上になったのを見た覚えがない。

しかもピークは平日の午後2時台。
オフィス需要だ。
一般家庭に暑い思いをさせたのは原発維持の為の世論をでっち上げるための為の見せしめだ。

消費電力は多めに予想されてたのではないか。
供給能力は明らかに余裕たっぷりの5200-5300万KWだった。
目一杯火力を使えば原発無しで6000万KWは有ったはずだ。
それが8月も後半になると5000万KWギリギリまで下げられていた。
あまりに余裕があることを隠蔽したとしか思えない。

原発事故直後の計画停電。
あれはひどかった。
夏場と違って供給余力はうんとあった頃だ。
夜のネオンを消し余っている夜間電力を使わない。
電力は貯められないから発電したものを放電するだけ。
全てが原発がないと世の中電力危機になりますよ、というプロパガンダのためだった。
結果、夜間の娯楽など経済活動は大きく停滞、消費心理は落ち込んだ。

一番許せなかったのは電車の間引き運転。
大切な電力はこういう所に使うものだ。
鉄道輸送に使われるエネルギーは、自動車輸送の12分の1、バスと比べても4分の1程度しかならない。
大勢が利用する地下鉄や電車の本数を間引くことは、よりエネルギー消費の高い自動車を使うことを奨励することになる。

石油等の化石燃料を電力に回せば良いだけだった。
それで石油が不足するなら(そんなことは全く無かった)、自動車の速度制限をすれば良かった。
人間の活動に必要なエネルギーは活動速度の二乗で変化するので速度を半分にすると燃費は四分の一になる。
高速で60キロ、一般道で30-40キロ制限にすればかなりの節約になったはずだ。

そう考えると今までの大量生産大量消費。
エネルギーを目一杯使って享楽的な生活を送る事が正しいのか。
善悪は別にしてそんな生活スタイルが持続可能なのか。

今世紀の中頃には地球の人口は90億人。
途上国の人たちの生活も徐々に先進国型に移行する。
現在「先進国型」のエネルギー多消費生活をしている人が10億人。
これが30億人になるらしい。

この生活スタイルを維持する唯一の手段が原発かも知れない。
以前書いたが小出裕章によれば現在の寿命を維持するのに必要なエネルギーは1日4-5万キロカロリー。
日本では既に12万キロカロリー使ってしまっている。
一人当たりだ。
そんな先進国型の人口が今の三倍になったら。

今、我々が享受しているようなエネルギー浪費ができなくなる日は、そう遠くないと思ったほうがいい。
今からすこしずつシンプルな生活に切り替える方がよいのかもね。


「コクリコ坂から」を見に行った

2011-09-14 01:00:00 | 備忘録


先週の日曜日渋谷の映画館に見に行った。
次女が買ってきてくれた前売り券。
60歳以上の割引の方が安いのだが気持ちは有り難い。
我々世代の青春ドラマといことで勧めてくれた。

ただ、この共通前売り券、ネット時代の市民権は必ずしも得てはいないようだ。
今は思い立ったらパソコンか携帯で座席指定まで簡単にできる。
しかし今回、劇場に問い合わせたところ直接来場して座席を取って下さいとのこと。

かなり早く行ったが、結果として一番前の端でした。
さすがジブリ作品、人気がある。

観客は我々以外は若い人ばかりだった。
こういうレトロな作品に興味があるのか。
それならいいがこの映画、アニメ好きというだけの若者には不向きかな。

物語は淡々として盛り上がりにはやや欠ける。
全てが饒舌に語られるわけでは無い世界。
小津安二郎に興味あり、みたいな渋い若者にはよかったと思う。

1963年横浜の高校が舞台。
主人公の女の子、海(うみ)は高二。
私よりは3-4歳年上だ。

それだけでキュンとしそうだ。
しかし、この歳になると年上はね。
そういえば当時108歳くらいで日本最年長の泉重千代翁だったか、好きな女性のタイプを聞かれ
「年上の人」と言ったとか。
天然は長生きの素だな。

この映画、80年代のコミックが原作らしい。
登場人物は結構多いが二時間足らずの映画では残念ながらそれぞれのキャラが薄い。
それでも楽しめた。

いい時代だなあ。
敗戦から再生した戦後日本、貧しい中にも高度成長の足音が聞こえ、希望がある。
朝のテレビ・ドラマ「おひさま」もそうだ。

「おひさま」だが、数日前に亭主の和さん役の高良なんとかという俳優が朝イチにでていた。
えらくイケメンで有働由美子が暴発(笑)。
普通、NHKのアナウンサーなら「胸がキュンとします」ぐらいだろうがそこは彼女、
「鼻血出そう」を連発していた。
あのくらいぶっ飛べばたいしたものだ。

コクリコ坂だ。

どうやら私立高校が舞台のようだが、勝手な印象からいうと偏差値の割と高い共学の公立高校のような感じかな。
クラブ活動に打ち込む純粋な生徒たち。
懐かしい感じだ。
自分がそうだった訳では全然ないのだが。

主人公のあだ名はメル。
海のフランス語だろうが、昔の公立高校だなって感じしません?
知らないけど(私立の男子高だ)。
いいなあ、共学。
もう一度やり直したい。

団塊世代の走りで受験地獄といわれた時代だが、何かのんびりしている。
今みたいな受験のテクニック競争はまだ低レベル。
でも教育ママという言葉が流行になったのもこの頃か?

中には親の手配で高度な受験勉強をして東大に行ったり、あげくにキャリア官僚になった人もいたのだろうが、
例外だろう。
まずい、官僚に偏見持っている。
いや、いますよね。
勉強しなくても東大とか入れちゃう人。
うらやましい。

ネットとかで余計な情報がないのもいい時代なのかも。
戦後の日本は占領軍の隠れ検閲で反日思想が吹き込まれていた。
過去や古来の伝統、日本人のアイデンティティの全否定。
そんなことは後になって江藤淳の「閉ざされた言語空間」を読むまで知らなかった。
読んだ途端に色々と思い当たった。
初めてメディアに強い不信感を感じた瞬間だ。

東西冷戦の時代。
両陣営のプロパガンダ合戦を伝えるメディア、政治家、文化人も跋扈していた。
学生はイデオロギー論争みたいな見当違いな議論でエネルギーを浪費していた。
デビッドロックフェラーはソ連を作ったのは自分だと言っているらしいが、
そんなことは想像だにできなかった。

いつも国民を無知におくのが為政者。
戦前、戦中、戦後を通して終始彼らに協力してきたのが大手メディアだ。
確信犯だ。
歴史が証明している。

自分を含む大多数の国民が所謂「B層」だったわけだ。
なあに、経済さえうまく回ってそこそこの分配がされ、戦争に巻き込まれさえすればB層でも何の問題もない。
やはりいい時代だったのかな。

今は増税首相にアメリカ戦争屋傀儡の外務大臣や政調会長。
集めた税金を米国債で紙屑に変え、思惑通り東アジアで緊張感を作り出す。
戦争で日本を破滅に導く可能性がゼロとは言えない。
B層をやってるときでは無いよ。

コクリコだった。

我々世代には甘酸っぱい青春恋物語。
テーマは「父親」かな。
しっとりとしたストーリー、丁寧な手書きのアニメ。
私は好きだ。

学校での討論など今の若い人には理解しがたい場面も多いだろうな。
でも文学はそんなもの。
漱石も川端も我々が読んだときは不思議な時代感覚だった。
人間は時代の産物だ。
人間を作る要素としては個性より環境のほうが大きい気がする。
そんな時代背景の違いを楽しんでもらいたいな、若い人にも。

ところで、最近は吹き替えは声優でなくて俳優がやるんですな。
ちょっと無理、みたいな人もいたけれど悪くない。
私は声優の独特な節回しに違和感を感じる方だ。

海外ドキュメンタリーでアメリカ人のおじいさんが淡々と話しているのに、
作りまくった嗄れ声で「わしゃあ、のう」とかやられるとがっかりしません?

アニメを見ることはそうあることではない。
こういう時代物、CGも悪くないがアニメの独壇場ですね。
背景の何もかも懐かしかった。
アニメもいい。




どじょう政権の不吉な中身

2011-09-12 01:00:00 | 政治外交



なかなかうまいね、野田さん。
金魚になれない泥鰌、と自嘲して見せた。
こういう謙虚さは国民に安心感を与えまずまずの滑り出しとなるのだろうか。

内閣の顔ぶれを見るとあちらもこちらも顔を立てる、みたいな。
見かけと同じ調整型の政治のようだ。

内田樹の見方が当たっている。

  野田新総理の最優先政治課題は「党内融和」と「三党合意」と「霞ヶ関との和解」と「日米同盟」。
  つまりシステム内には「波風を立てない」「角を立てない」というわけですけれど、これは要するに自分からは何もアクションを起こさないで、
  「流れに身を任せる」というマインドセットですよね。

しかし実体は強固な「増税シフト」、「対米従属」政権だ。
鳩山・小沢改革政権の全否定で小泉清和会政権の亜流。
既得権層による民主党最後の政権。
これでダメなら民主党は捨てられる。
と言うか大連立で自民党政治への回帰が視野内だ。

財務省直轄の首相。
アメリカ直轄の鉄オタ政調会長にインチキサヨクの代行。

それでも軍産複合体のいいなりで危険分子の鉄オタ前原が首相にならなかったのは不幸中の幸いだ。
前原が国務相ジャパン・ハンドラーのカート・キャンベルらの指令を受けていたことは
ウィキリークスにバラされた。
これも何故か問題にされない。

前にも書いたが、前原の暗部は在日の献金でなくて暴力団関係者からの献金だ。
これは何故かメディアが全く問題にしない。
暴力団からメールをもらった芸能人が引退を迫られ、暴力団から献金をもらった政治家が首相に立候補する不思議。

さて野田内閣、今度は小沢とのパイプに輿石幹事長、自民党とのパイプに仙石政策調査会長代行。
唯我独尊で自爆した菅政権よりは良く出来ている。
意外と長持ちするかもしれない。

しかし閣僚の顔ぶれを見ると人材不足は否めない。
財務大臣といえば超重量ポストだと思っていた。
なんと安住とは。
代議士でいるだけで不思議なこの男。

無能なるがゆえの抜擢という事だろう。
実権を握っているのは勝栄二郎財務事務次官。
そして税制調査会長に増税派の藤井裕久。
野田と三人で腰を据えて増税に取り組む。
その邪魔にならない無能な軽量財務大臣の出番だ。


(これが首相のボス?)

そして玄葉外務大臣。
外務省の言いなりで、前原と同じくアメリカの手先だろう。
中韓朝との間で緊張感を作り出すのが使命。
米軍に貢ぐ原因を作り出す係だ。

背後に控えるのが外交などの政策を担当する前原政調会長と仙石代行。
輿石には党の仕事に専念させ政策には口出しさせない。
まさかとは思うが軍産複合体の望む極東戦争に巻き込まれないよう注意が肝要だ。
田中真紀子が衆院外務委員長になったのは朗報だ。
誰の入れ知恵だろうか。

アメリカは早速玄葉に普天間の辺野古移転を進めるよう指令を出した。
無理筋だろうが。
そして前原は勝手にアメリカで武器輸出三原則や自衛隊海外派遣時の武器使用制限など、日本の防衛政策の
重大な変更をぶちあげている。
とんでもない男だ。

そして防衛大臣にど素人の一川保夫。
これも前原、仙石に口を挟ませない無能・軽量人事だな。

首相は相も変わらず増税一つ覚えの財務省のお気に入り。
増税は財務官僚による徴税権という権益で、それを得れば効率化や節約の動機はなくなる。
つまり増税分は新しい天下りに消え、財政は悪化するだけ。
そして円高対策と言ってはドルを買い込み、それを米国債購入でアメリカに戻す「新帝国循環」。

しかし大手メディアは相変わらず国民を舐めきっている。
野田内閣の支持率が70%だと。
んなわけないだろ。

この人、菅内閣の財務大臣、対立候補は経産大臣、外務大臣に農林水産大臣。
菅政権の退場が国民の意志だとしたらとんでもない話だ。
国民は興味無いよ、首相に誰がなろうと。
ネットの時代は直接民主主義への回帰でもある。
一般有権者によって選ばれる首長はまだしも、首相への思い入れはどんどん低くなってきている。

いったい菅内閣との違いはどこにあるの?
何か新しい政策を打ち出したの。
菅抜きだけで支持率が上がるわけないっしょ。
反原発など自分の考えを進めようとした菅降しのご褒美。

また、このインチキ支持率操作で政府をコントロールするわけだよ、米と官と報は。
野田政権が自分たちの思い通りにならないと見るや支持率で揺さぶりをかける気だ。
脱原発で反TPPの鉢呂経産相はメディアの悪質なチクリで早くも脱落。
しかし何度でも騙されるのは国民一人一人の責任だ。
しっかり見届けて手口を学ぼう。









おっと(笑)

2011-09-10 01:00:00 | 週末


Provincetown Magazine


Campaigning outside Pittsburgh today, GOP frontrunner Rick Perry attended a picnic at St Francis of Assisi Catholic Church in Oil City where he enjoyed a foot long corndog while touring the fabulous reproduction of Michelangelo’s Sistine Chapel.

— with John Donovan

共和党のフロントランナーらしいが出来すぎ?

教会の名画の前でコーン・ドッグ食べますかねえ。

日本人の道徳心はクレージーらしい(たまには褒められたい)

2011-09-08 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育
【震災】津波で流れた金庫の23億円返還に欧米驚き(11/08/19)


震災で流れ出した現金が善意の人達の努力と好意により返還されたという話。
その額、何と23億円。

我々は驚かないし、寧ろどさくさに紛れて金庫等を持ち逃げした輩が非難された。
しかし世界標準では持ち逃げが当たり前らしい。
所謂グローバル・スタンダードと言う奴か(笑)。

世界の反応がredittというネットの掲示板に綴られた。
日本語に翻訳した人がいたのでそのまま紹介する。
素直に喜んでいいんじゃないの。



・これと同じことが(地震後、略奪が起きた)ハイチで起こる可能性 = 0.0000000000000001%。人というのは違うんだ。

・そりゃそうさ、まずハイチで23億円が見つかるわけないじゃないか。

・飢死してるんだから、そりゃそうだろう。

・少なくとも世界には道徳心のある人々もいるってことだ。

・同種族の人ばかりの環境では容易なのかも。

・かつ、世界で宗教から最も遠い国民でもある。

・きっと「日本人でいる」という宗教なんだ。

・だが、密度の高いとてもうるさい環境で、長時間労働と、次のゴジラ襲撃のストレスにより、自殺率と精神疾患は高いレベルにあるんだ。

・おい作り上げるのはやめようぜ。そんなにうるさいわけではない。

・その頃イギリスでは2000万ポンド(約25億円)以上が台無しになり、それを祝っている。

・これこそが日本だろ。女子サッカーがW杯で優勝したかと思えば、バカな誰かが第二次世界大戦のことを言い出すとか。

・日本は素晴らしかったよ。住んでたときは楽しかった。財布、傘、パスポートなど、何をなくしても戻ってくるチャンスは100%だった。しかも財布に現金が入ったままで戻ってきたんだ。

・ついこの間、高齢の人々が福島の第一原発での仕事のボランティアを名乗りあげているというニュースがあったばかりで、今度はこれだ。もう日本人は世界でもっとも良い人柄なんだと思えてきた。

・おれはJALの社長がパイロットより給料を安くしたって話が好きだった。バスで仕事に行って、カフェテリアで食事をしていたぞ。

・日本の社会は世界の他の場所に比べると、極端に安全だ。しかし社会システムや慣習により作り出される環境には大きな犠牲もある。日本でほとんどが戻ってくる理由は、規則、階層、 社会的な決まりごとが強いためである。
日本では権力にたてつくことや、規則を破ることが良しとされず、個人的な表現でさえも、少しでも流れに逆らうことなら、しかめっ面される。
 規則は規則であって日本では破られない。
 僕は日本でマヨネーズがついていないサンドイッチを注文することさえ不可能だった。
 なぜか、それは日本のサンドイッチにはマヨネーズがついてくるものだからだ。
比べてアメリカでは、個人の意見は尊重され、規則というのは破られるものと言われているのが一般的だ。
そういう社会構造はよく議論され、個人の自由がうたわれる一方で、わがままな態度も増える。
日本の凝り固まった方法は、社会としてはよく機能している。その反面、息苦しくも感じる。
女性は男性より地位が低いと受け止めているようで、そのため女性の政治の参入や女性の給料は先進国としては、ショックなほど低い。
さらに自殺は他国に比べてそれほど悪いことだと受け止められていない。
個人にのしかかる連続したストレスなどが原因で自殺率が高いのもうなずける。
言いたいことは日本も完璧ではないということだ。
 社会システムは大半の国よりよく機能しているが、いったい社会システムのどこに価値を見出してるかを考えなくてはいけない。秩序がいいのか?自由がいいのか。
 個人の幸せがいいのか、コミュニティとしての機能を求めるのか。両方を選べないのか?

・4年間教師をしていた自分もよく似た意見だ。創造性がないことや、同一性を促していることほどイライラすることはない。
 生徒のほとんどは見られることや失敗を死ぬほど恐れているし、英語の授業では単調な文法の暗記がほとんどだよ。

・実体験を話そう:
日本で一番犯罪が多いところ(大阪のミナミ)に1年半ほど住んだ。そうしたら犯罪は全然多くなかった。僕はロサンジェルス出身で、犯罪が多いってことがどういうものかを良くわかっている。
 日本はクレジットカードが使えないところが多くあるので、現金を持ち歩く(500ドルとかを一度にだ)。ある日、ぼくは3万円をATMで引き出し、その場に忘れてきたことがあった。すると20分後に銀行から電話があって、誰かがATMでそれを見つけてすぐに銀行に返し、銀行はすぐに僕を割り出して口座に戻しておいたと言う。
 僕は地下鉄でカメラを2回も忘れ、両方戻ってきた。一度なんて酔っ払って倒れていたとき、目が覚めたらマクドナルドのセットが目の前に置かれていた。

・それはおもしろすぎる。きっと「うーん、外人が気絶してる……。どうするかな、きっとハンバーガーを好きだろうな。よしマクドナルドに行こう」こんな感じだな。

・きっとホームレスだと思われたんだよ。

・オレのストーリー。東京で散々酔っ払って、JRのトイレに寄った。最高の気分で家に帰った…つもりが最悪だった。トイレで僕の軍のIDやジュネーブ会議のカードの入った財布、ポケット中身すべてを落としていたようだ。一週間して警察から電話がかかってきた。「財布が届いているのでとりにきてください」と。しかも現金も中にあった。クレイジーな国だ。


Japanese police say people have returned $78 million in missing cash after quake>


原爆投下 活かされなかった極秘情報(無能で卑怯なエリート官僚は過去の話か)

2011-09-05 01:00:00 | 備忘録
生放送で見逃したこのNHKドキュメンタリー。
やっと見ることができた。
言い訳と自己防衛に徹し国民を危険に晒し、広島で多くの犠牲が出たあとも原爆攻撃は無いと言い放つ。
その結果、長崎の悲劇を招いた陸軍参謀本部の軍事官僚たち。
その裏で証拠隠滅はしっかりと進めていた。

「大丈夫」という根拠のない安全神話。
それが嘘だとばれる頃にはトンズラだ。
何か311以降にもよく見かける光景では?

東京裁判の正当性には疑問が残るし、所謂「東京裁判史観」と言う日本加害者論に賛成するものではない。
しかし、この裁判が無ければ日本を負け戦に導いた戦争指導者は不問にされたのではないかな。
パール・ハーバーの通告を出し遅れて日本人=卑怯という言い方を許した外務エリートも不問。
敗戦の責任を問えない日本国民に矜持はあるのか。

このドキュメンタリーを見る限り参謀本部幹部は間違いなく戦争犯罪人たちだ。
その責任を問わないメディアや国民も協力者ではないのか。

最近でも続くこの無責任体制。
更迭されたはずの経産省幹部が「肩たたき」割増の1千万円を上乗せされた7千万円に近い退職金を受け取り、
経産省顧問としてのうのと禄をはみながら事態が風化して忘れられ、適当なポストにつく日を待つ。
経産大臣はモゴモゴと口を濁し、そんな大臣をみのもんたが叩くのは小沢の後ろ楯で彼が国のトップになるのを阻止する指令が出たとき。
そんな日本権力者の共同体相互補助システムは続く。

昔の事は批判するNHKもインサイダーだ。
テレビメディアは犯罪的に安価で提供される国民の財産「電波」の既得権者。
官僚の支配下だ。
こういう告発をする一方、政府の大本営発表を垂れ流すNHK。
アリバイ作りといわれても仕方ない。

何も生み出さず勝ち馬に乗るという正解探しのペーパーテストの洗礼と組織内での遊泳術で出世するエリート官僚達。
そんな官僚支配に異を唱える覇気もない新首相を始めとする政治家たち。
国民としては自分で情報を選び対処するしかない。

うまく動画を埋め込めなかったが、以下をクリックすれば見られるはず。

<iframe frameborder="0" width="480" height="323" src="http://www.dailymotion.com/embed/video/xkev97"></iframe>原爆投下 活(い)かされなかった極秘情報 投稿者 gataro-clone

人類初の原爆投下。
広島と長崎でその年だけで20万人の命が奪われた米軍特殊部隊による攻撃。
日本軍諜報部隊は100人の24時間電波傍受によって2ヶ月前から任務機を追跡していた。

広島と同じことが長崎で起こった日、5時間前に軍幹部は攻撃を知っていた。
しかし何故か出撃命令は出されず悲劇は繰り返された。

遡って、広島に人類初の原爆が落とされた日、参謀本部はテニアンの特殊任務機の動きを察知。
そして投下1時間前に飛来したの気象偵察機来もモニターされてた。
しかし何故か参謀本部は広島城にあった司令部に伝えず警戒警報も鳴らないまま市民は無防備で被爆することになる。

日本軍も開発しようとした核兵器。
しかし敗戦の気配が濃くなった昭和20年6月、軍は開発を断念した。
そして「放射能性ウランの分離は現実的には不可能」という結論を報告した。
保身の為だ。

しかし7月16日アメリカでは史上初の原爆時実験が成功していた。
日本軍にも断片的な情報は入っていたが軍は無視した。
軍事官僚達は現実を直視できなかった。
見ようとしないものは見えない。
無かったことにしたかったわけだ。

そして8月6日、ついに特殊任務機エノラ・ゲイはテニアンを飛び立った。
その前に豊後水道から飛来し広島上空で短い電波を出した気象偵察機とみられるB29。
特殊情報部は「これはただ事で無い」と色めき立った。

しかし参謀本部上層部はこれを無視。
警戒態勢は解除され、広島は無防備で多くの市民が犠牲になった。
爆心地からわずか700メートルでも半地下壕に有った司令部は無事だった。
空襲警報さえ出ていれば助かった多くの命。

人災だ。

原爆投下の翌日、あれは原爆ではないかと迫る政府に対し陸軍官僚は
「なーに、アメリカでは原爆と吹聴しているが単なる強力な通常爆弾だ」と答えた。
姑息な自己弁護。
勿論参謀本部内部では原爆という認識だ。
原爆搭載機のコールサインを読み取った情報部員が内部で表彰されていた、と言うエピソードには唖然とさせられる。

そして8月9日。
再びテニアンから同じコールサインが傍受された。
長崎投下の5時間前。

参謀本部幹部は特殊情報部から即時に報告を受けていた。
しかし原爆投下機に対する警戒態勢はしかれず、空襲警報も発令されぬまま今度は長崎市民が犠牲になった。

この頃、御前会議で参謀総長梅津大将は広島に投下されたのが原爆だとしても、
継続的な原爆攻撃はありえないと根拠のない自信を表明。
この期に及んでも自分たちの誤った発言に拘泥した。

その結果、大村飛行場に配備されB29迎撃能力を持つ紫電改に出撃命令は出なかった。
紫電改がB29の迎撃に成功していたら。
少なくとも空襲警報さえ出ていたら。

その裏で特殊情報部が掴んだ情報の廃棄を命じていたのだと。
官僚エリートのやり口を学べるお薦め動画だ。









続・自然再生エネルギーも怪しい?

2011-09-01 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育

(ネバダ砂漠。日本にこんな立地あるの?)

先日の続きだ。
大きなカネの絡むエネルギー政策。
カネといっても政府が支出する国民の財産だ。
国家戦略とかいう話になりがちだ。

中部大学の武田邦彦教授も太陽光発電に対し疑問を呈している。
自然再生エネルギーの馬鹿騒ぎは国民を馬鹿にした「愚民政策」だと。
国民の無知をいいことに、官僚や政治家によるペテンというわけだ。

彼によると”エネルギーや電気というのは「再生可能」などというものはなく、すべて「再生は不可能」”

ネーミングからしてインチキだというわけか。
つまり自然界から我々が自然にもらうエネルギーと異なり、太陽光発電はそれ自体エネルギーを消費する。

電気を作るには発電所など火力の場合「設備を作り維持するエネルギー」と「燃料を掘り出し運び燃やすエネルギー」
が消費される。ザクっと言って設備2と燃料8。
原発では設備8と燃料2。
原発には事故の補償などの水面下のコストがこれに加わるので設備はもっと大きいかもしれない。

で太陽電池の場合は設備30で燃料0。
設備さえ作ればあとは無尽蔵に自然のエネルギーを取り込んで電力を作れる。

ここまでは結構な話ではないですか。
問題は設備に投入したエネルギー量と生み出される電力量が商業的に見合うものかということ。
設備には耐用期間がある。
それを過ぎれば廃棄、再建設という新しいエネルギーの投入が必要になる。
その間にどれだけ効率的に発電できるか。

太陽光発電の低い稼働率から見ると今は見合わない。
だから産出電力の高値買い取り制度という補助金政策が必要になる。
原資は一般の電力ユーザーが払う。
電気を使わない人はいないだろうから税金と変わらない。
(電気)消費税だ。

太陽光パネルに2-3百万円投資できる人は富裕層に多いはずだ。
その人たちを援助するのが他の人たち。
貧困層は殆どが割り勘負け。

一義的に負担するのは電力会社。
しかし無競争の彼らは費用の全てを消費者に転嫁できる。
総括原価方式で社員や役員の給料、退職金、テレビや新聞を買収する広告費。
学会を都合よく利用する研究費等々。
これらを含めた総コストに一定率の利益を上乗せできる。

ここ重要。

即ち電力会社はコストが高いほど利益が大きくなる。
コスト×何々パーセントが利益だ。
ここが一般の営利企業との大きな違いだ。
すごいですねえ。
普通はギリギリまで原価を下げることで利益が生み出される。
電力会社はコストを増やすほど儲かる。

10社に満たない電力間で料金が突出するのもまずいので、その企業間の競争がないわけでもない。
しかし談合ミエミエの疑似競争。
企業努力とは無関係で、官僚体質のイエスマンしか育たないのは必然だ。

おっと、太陽電池の話だ。

成長分野として政府が重点的に資源を振り向けることにより経済的に離陸するのか。
厭な予感だ。
金銭感覚と先見性のない官僚が進むべき進路を予見できるの?
進路が合っていたとしてもやり方は間違いなくザルだ。

石油資源の確保という名目で旧通産省は油田開発に多額の投資をした。
成果は惨憺たるものだ。
公団は石油メジャーらにいいように騙された。

太陽電池に戻らねば(笑)。

先日書いたドイツの例、即ち補助金政策で後押ししたが年月をかけてもちっとも主要エネルギーにならない。
普通の電力の9倍で買い取ってもシェアは伸びていない。
物にならない新規エネルギーに国民の税金を投入するのは裏切り行為だ。
太陽光発電の稼働率はわずか12%、どう改良しようと絶対に実用性が出てくるはずがないという意見は前回紹介した。

武田先生再登場。

”世界ではドイツが太陽電池を使うことに熱心でしたが、これまで12兆円をかけて、国民が使う電気の400分の1(0.25%)を得たに過ぎません(ニューズウィーク報道)。
これに対して普通の発電所は100万キロワットでも3000億円ぐらいですから、日本全体で200兆円以下ですから、12兆円も使えば4%程度の電気をえることができます。
つまり、太陽電池は10倍以上のお金(エネルギー)を使うことを意味しています(海外の情報はほとんど流しません。ヒットラーの時と同じです。)”

” 国会で「再生可能エネルギー」というのを「国家の買い取り」にするというのは、「法律を決めた政治家が高い太陽電池のお金を払う」のではなく、
「国民がその分だけ高い電気代か、税金を払う」ということを意味しています。
でも、反対が起こらないように「原発がなければ電気が足りない」、「石炭や天然ガスを使うと温暖化する」と根拠もないことを理由にしているだけです
(国民を脅せば、「環境派」がお先棒を担いでくれると思っています)。”

儲かるのは太陽電池のメーカー、電力会社、新産業振興で官僚の天下り先が増えるだけ。
アメリカのネバダ砂漠に置くなら効果的かもしれない。
それを土地代の高い日本で?

何やら地震国に原発を林立させたと同じような進軍ラッパ。
立ち止まってよく考えたほうがいい。
何度も騙されるとしたら、それは自分が悪いということでししょ。