国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

自助自立(草の根の声を聞こうか)

2011-11-24 01:00:00 | 経済投資


最近、新型鬱病の話をよく聞くようになった。
会社に行くと欝になり休みの日には元気になるというアレだ。
それなら大多数の勤め人は昔から欝だったのか(笑)。
経営者にとって頭の痛い話だ。

この新型欝、従来型と違うのは気分の浮き沈みが激しく、又苛立ちの矛先を自分よりも他人に向けるという。
真面目で責任感の強い人は欝になりやすいと言われるが、どうやら真反対だ。
症状は従来の食欲不振、不眠よりも過食、過睡眠だと。
昔で言えば我儘な怠け者だ。
病気だと言うので気の毒だが、何やら人間或いは社会の劣化を感じる。

市場原理主義という非人間的な概念が社会全体を覆い、物事を極度に単純化している。
カネに換算出来ないものの価値は経済的には無いに等しい。
大量生産、大量消費で商品がスペック化し、同品質の商品間の選択は価格の高低。
成熟した社会には馴染まないつまらない話だ。

そこには人間的繋がりや社会の共生感が感じられない。
競争もいいが「進化は協力や共進によってより多くもたらされてきた」と建築家の鈴木エドワードさんもフェースブックで語っている。
新自由主主義のなんと底の浅いことか。

宗主国に媚び新自由主義のTPPを推し進め、国民の財産をかすめ取る官僚の尻馬に乗って増税を持ち出す政治家。
思想を失った官僚と無批判に権力に迎合するメディア。
現在進行中の金儲けを延命することしか考えず原発だ、TPPだと方向音痴で醜怪な経団連の年寄り達。
やはり我々は劣化してきているのかも知れない。

草の根の声を聞こうか。


仙台いちご再生支援プロジェクト



【経済が告げる】産經新聞朝刊

編集委員・田村秀男 「自助自立」を問うTPP

2011.11.22

 政府の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加表明をめぐって世間が騒然としている中、小さいが、東日本大震災被災地から力強いニュースが伝わってきた。

 津波で農地の95%以上が被害を受けた宮城県亘理町と山元町の「仙台いちご」の産地が今季初のイチゴ出荷にこぎ着けたという。農家が結束し、遊休農地を借り上げてゼロから再出発して、需要期のクリスマスに間に合わせた。8月に会ったJAみやぎ亘理の岩佐國男組合長は「以前の補助金漬けに戻るつもりはない」と言い、自力再建を掲げてきた。

 思い起こすのは、関東大震災(1923年9月1日)直後、ただちに「帝都」(東京)の大復興を設計した後藤新平内相兼帝都復興院総裁が盛んに説いた「自助自立」である。その精神は日本人に脈々と受け継がれ、大震災の東北で発現しているようで、「仙台いちご」の復活にいささか感動を覚える。

 当時、後藤が大原則の一つとしたのは、増税なき復興である。巨額の復興債を発行するが、「(復興の)方法が機宜(きぎ)よろしきを得れば、かえって最小の経費をもって最大の効果を挙げることができる」と力説し、綿密で大胆な復興計画を立案した。当時は第一次世界大戦後の反動不況で復興債の国内消化は困難で、多くは高金利で米英に引き受けてもらうしかなかった。だが、後藤にとって計画を推進する原動力は民の「自治精神」であり、民の力を損なう増税の拒絶は当然の帰結だった。

 翻って、今の政府や政治家に自らの手で日本を再生してゆく気概と見識があるのか、暗然とさせられる。野田佳彦内閣は家計の可処分所得を減らす増税一本やりだ。「日本はギリシャ、イタリアみたいになる」と騒いで消費税増税を国際公約する。後藤の時代と違って世界一の対外債権国である日本は民が蓄えた預貯金を国内投資に振り向ける自助自立型のビジネスモデルは十分可能なのに、国民に負担ばかり押し付ける。

 野田首相は「アジアの成長力を取り込む」とTPPの効用を説く。意味するところは、成長めざましいアジア市場への輸出や投資を増やせば国内経済がよくなるというのだろうが、外需頼みで日本再生が進むというのは、安直すぎる。国内総生産(GDP)に占める輸出の比率は15%程度であり、しかもアジアのライバルたちは日本の家電や自動車技術に追いつきつつある。輸出競争力を高めるなら超円高を是正するしかないのに、欧州危機のせいにしてその場しのぎだ。経済活性化のためにはGDPの6割近い民間消費を増やすのが本筋で、そのためには脱デフレ策が先決だ。円高是正と脱デフレを両立させるなら、増税をやめると同時に日銀が大胆な量的緩和(お札を継続的に増刷すること)に踏み切るべきなのに、政府は小出し緩和に徹する日銀に注文しようともしない。

 自立する国民が持ち合わせている潜在力を引き出さなければ日本再生は不可能だ。前出の亘理町の専業農業者たちからは、「われわれは世界の潮流から外れてよいとは思っていない。この機を逃さず、農地を集約化して大規模経営を実現する、高品質のいちごで世界に打って出る」と聞いた。反対派に多い「TPP=日本農業壊滅」という負け犬論ではないのだ。TPP参加を推し進めるなら、政府は内需拡大策と併せて、民の自助自立精神をせめて邪魔しないでもらいたい。

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2 コメント

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カメラ (ジュピーパパ)
2011-11-25 10:09:21
昨夜もお世話になりました。感謝しております。
ギターも久しくお聞きしご上達に関心、録画をしておいてよかったです。次回DVDを・・難しい話はおいて置き、このイチゴの写真、例のカメラ?即使いこなされています。とてもいい感じです。
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Unknown (taku)
2011-11-26 23:03:55
お薦めのカメラ、私の様など素人にもいいみたい。この写真は違いますが(笑)。
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