国鉄フライヤーズ

目指せカネ、ヒマ、若さ

FT記者が占う2011年大予測

2011-01-14 01:00:00 | 社会、マスゴミ、教育
年末のFT特集は記者たちが占う2011年大予測だった。
これ恒例らしい。
翌日から始まる一年を占う署名入りの記事だ。
余興としてもシビレるなあ、記者だったら。

殆どが匿名記事で内容はどこも似たりよったりの我が国の談合メディアでは
とてもできない勇気に、先ずは敬意を表したい。

英国、いや世界を代表する高級誌のFT(ファイナンシャル・タイムズ)だが
同じく世界中でクウォリテイ誌の代表格となっているエコノミストと同じく
ロスチャイルドの影響下にある。
それを考えると益々興味津々だ(中国投資、株、資源推奨等はロスチャイルド家の
投資戦略と関係あるのか)。

それぞれのテーマごとに主要記者が単独で署名入りで予測している。
それぞれのテーマは大きくて重いし、日本のマスコミが無視する競争相手の
ウィキリークスにつても予測する。
雄々しいなあ。


ーユーロは生き残るか?

 参加国の結束でユーロ機能は維持されるが、長期的にはデフォルトは避けられない。
 何よりドイツがそれを望んでいる。

ー欧州は銀行の破綻を認めるか?

 はい、税金で救うのは銀行?
いえ国家財政の破綻のほうが大問題だ。

ー中国のバブルは崩壊するか?

 中国バブルなどというものは存在しないため、弾けようがない。
 融資の多くは過剰投資ではなく、生産的な用途に振り向けられた。

 (えっ、マジっすか?大前研一が言っていたがアメリカのサブプライム後遺症の
  売出物件が1千万軒。これを10年かけて処理しようとしている。
  これに対して中国の空き家は8千万軒とか。どうするの?) 

ー南北朝鮮は再統一するか?

 その可能性はゼロだ。
 中国政府は北朝鮮が崩壊するリスクや、統一された朝鮮が米軍のホスト国になる
 可能性を受け入れる気はない。
 南北再統一はいつの日か実現するかもしれないが、それは2011年ではない。

ーウィキリークスは権威を保てるか?

 答えはイエスだが、もはや市場を独占することはない。
 ウィキリークスを妨害しようとする試みが概ね失敗に終わる一方、
 五月雨式に公開される情報は人を当惑させつつ、興味を引きつけてきた。
 新年も、さらに多くの情報が明かされることになるだろう。
 しかし、ウィキリークスも2011年中に模倣サイトの1つに追い抜かれる。

ー米国とNATO軍はアフガニスタンでの戦争に勝ち始めるか?

 イエス。
 事態は北大西洋条約機構(NATO)に有利に展開し始めるだろう。
 米国と同盟国はタリバンを本拠地で追い詰めている。
 (そうは見えないが。ロスチャイルドも戦争屋か)。

ーエジプトではムバラク時代は終わるか?

 もし父親が本気で息子を大統領の座に据えたいのであれば、生きているうちに
 継承を実現させなければならない。
 父亡き後であれば、軍部と密な関係がある人物が大統領になる可能性が高い。
 (トルコに続き、親英米国家が中東からまたひとつ消えるのではないか?)

ースーダン内戦は起きるか?

 スーダンでは、いつの時代にも、どこかで紛争が起きている。
 2011年1月に実施される南スーダンの独立を巡る国民投票は緊張を高めるが、
 全面的な内戦には発展しないだろう。

ー欧州の社会不安は悪化するか?

 十中八九、答えはイエスだろう。
 欧州諸国は過去に、社会不安や抗議運動、混乱の空気が簡単に国境を越えて
広がり得ることをはっきり示してきた(1848年と1968年がすぐに思い浮かぶ)。
 (Gideon Rachmanらしいなあ)

ー投資家は債券から株式へ乗り換えるべきか?

 イエス。
 先に弾けるのは債券バブルだ。   
 しかし市場は2011年に当局はただ単に問題をため込み、2012年以降に先送りしている
 だけだという事実に気づく可能性もある。
(株高の演出だろう。)

ーボーナスは減るか?

 イエス。ただし、それは政治家と納税者が望む理由からではない。

ー通貨戦争は本格化するか?
 再び世界的な不況が起きない限りは、通貨戦争は本格化しない。

ー原油価格は2011年末にいくらになっているか?

 2011年は石油価格が1バレル=100ドルをつけた年として記憶されるだろう。
 年末も、その水準で終わる可能性が高い。

ー世界的な食糧危機は起きるか?

 起きる。
 世界の食糧輸入額は2008年に記録した1兆260億ドルを上回り、
 複数の農産物の価格が史上最高値を更新するだろう。

ー人は空港で裸を見られることになるか?

 運が良ければ、そうはならない。
 米国メーカーによれば、今ではコンピューターが怪しい物体を特定できるため、
 人間がスキャナーの画像をチェックする必要がないという。

ー英国の連立政権は崩壊するか?

 ノー。しかし、保守党と自由民主党の連立政権にとって、状況は非常に厳しくなる。
 過去の歴史は、保守党率いる政権に加わった場合、必ずと言っていいほど、
 少数政党が厳しい状況に陥ることを示唆している。
 歳出削減の痛みが出始めるにつれ、自民党は国民の怒りの矢面に立たされる
 可能性が高い。

ー英国の選挙制度は変わるか?

 連立政権は国民投票を約束したが、恐らく制度は変わらないだろう。

ーヒッグス粒子は見つかるか?

 ジュネーブ近郊の欧州原子核研究機構(CERN)にある大型ハドロン衝突型加速器と
 シカゴ郊外のフェルミ加速器研究所にあるテバトロンは、2011年に十分な衝突を行い、
 ヒッグスを発見するか、その存在の可能性を排除できるはずだ
 筆者自身は、発見される方に賭ける。
 (何だ、それ?)


FT記者が占う2011年大予測2011.01.04(Tue)
 Financial Times