前に紹介した有馬哲夫の「原発、正力、CIA」。
(昨年12月のブログ)
米国国立公文書館の外交文書から読売創業者正力がCIAにリクルートされた
エージェントだという事実を発掘した。
この人がスポンサーになって保守大合同が行われ首相になったのが岸信介。
福田、森、小泉、安部、福田JRと続く自民党清和会の源流だ。
岸さん、先日書いたT教会の勝共連合の設立に右翼のフィクサー児玉誉士夫や
笹川良一と共に尽力した。
<だいじょうぶか?宗教とこの議員>
今日はその岸さんと児玉さんの話。
この人たちも正力さんと同様、死刑を免れたA級戦犯でどうやらCIAにリクルート
されたエージェントだったというお話。
また「陰謀論」かという声がきこえてきそうだ。
しかし「陰謀論」こそ陰謀を隠す道具ではないかな。
今回も全て出処の記載された公文書からの事実なのだよ、残念ながら。
アメリカ国立公文書館の入り口には「ここから民主主義が始まる」と書かれているそうだ。
記者クラブメディアが軽々に口にする薄っぺらい偽装民主主義の話ではない。
書いたのがNYタイムズのティム・ワイナー記者。
「Legacy of Ashes. The History of the CIA」という2007年の本だ。
有能な諜報機関と思われていたCIAの間抜けな失敗の歴史だ。
「CIA秘録」という和訳が文藝春秋から出されたが、さすが文春、日本に係る
微妙なところは訳に手心を加えてぼかしてあるらしい。
その辺を研究したのが雁谷哲。
東大、電通出身の漫画原作者で「美味しんぼ」が代表作だ。
一般には優れた諜報機関と思われているCIAが如何に無能で、情報機関としても
陰謀機関としても、大きな失敗ばかり重ねてきたかが暴かれている。
あのジュニア・ブッシュ大統領に、CIAのしていることは「just guessing」だと言われた。
あんただけには言われたくなかったろうが。
まあしかしアフマド・チャラビだっけ?
あの反サダムの人にガセネタをつかまされてイラク開戦へと国をミスリードした。
2005年に中央情報長官の職が廃止されたことでCIAがアメリカの政治の中心で
果たしてきて役割は終わった。
しかし有名な話だがCIAが一番誇る成功例が日本統治だ。
輝かしき成功事例。
それが今に至る日米関係に多大な影響を与えているの。
1948年の末2人の戦争犯罪人が、他の戦争犯罪人たちが絞首台に連れて行かれた
前日に、巣鴨刑務所から釈放された。
その2人が岸信介と、児玉誉士夫だ。
岸信介は、東条内閣の対米宣戦時の商工大臣で、敗戦後A級戦犯に指定されたが、
釈放され、その後総理大臣になって対米安全保障条約・新条約の締結を行った。
児玉誉士夫は、戦前右翼の活動家で、戦中は海軍の庇護の元に中国で
「児玉機関」と言う組織を動かし、強奪的にタングステン、モリブデン、
などの貴金属、宝石類を大量に集め、それを海軍の力を利用して日本に送り届ける。
敗戦後、A級戦犯とされるが釈放された後、中国から持ち帰った巨額の資産を元に
政界に影響を及ぼし、やくざ・暴力団・右翼のまとめ役、フィクサーとして力を振るった。
「かつてアメリカがリクルートした二人の一番影響力のあるエイジェントが
CIAの日本政府を支配する任務を遂行するのを助けた」
で、其の二人の男とは、岸信介と児玉誉士夫である。
そうこの人たちCIAに雇われた人達だった。
つまり彼らの雇い主は日本国ではなくアメリカ政府なんだね。
これが残念ながら自民党の原型だし、そこから枝分かれした経世会の民主党の
原点でもあるわけだ。
岸さん(安倍さんのおじいさん)の時代我々日本人はアメリカのエージェントを
首相として崇めていた間抜けということになる。
まあ、よくある傀儡政権というやつだ。
そしてその流れが今でも脈々と清和会或いはその傍流として続いている。
「対米従属」「日本属国論」というのは戦後史を辿れば十分アリのシナリオだ。
日本の政治家は世襲が多いからね、そういうレガシーも引き継がれる。
ワイナー記者によれば、
1.岸信介と児玉誉士夫は、CIAのエイジェントとなった。
2.CIAの助けによって、岸信介は自民党の党首となり、首相となった。
3.児玉誉士夫は暴力団のナンバーワンとなり、CIAに協力した。
4.岸信介と、児玉誉士夫が、戦後の日本の政治の形を作った。
5.岸信介は、児玉誉士夫の金を使って選挙に勝った。
代議士になると、岸信介はその後50年に渡って日本を支配する自民党を作り上げた。
6.岸信介の作った「自由民主党」は自由主義的でもなければ民主主義的でもなく、
戦争で亡びたはずの日本帝国の灰の中から起き上がってきた右翼的で
封建的な指導者たちのクラブだった。
7.CIAと自民党との相互の間で一番重要だったのは、金と情報の交換だった。
その金で党を支援し、内部情報提供者をリクルートした。
8.アメリカは、一世代後に、代議士になったり、大臣になったり、
党の長老になったりすることが見込める若い人間たちとの間に金銭による関係を
作り上げた。
9.岸信介は党の指導者として、CIAが自分の配下の議員たち1人1人を
リクルートして支配するのを許した。
戦後の指導者層(政官報)にその後CIAがずっと人脈を作っていたわけだ。
ワイナーは1994年10月9日付けのNew York Timesに
「CIA Spent Millions to Support Japanese Right in 50’s and 60’s. 」
(CIAは日本の右翼を助けるために1950年代から60年代に書けて何百万ドルもの
金を使った)
と言う記事を書いている。
その結果、一例を挙げれば農林省を抑え込み日米農産物貿易交渉では
日本の主張を事前に入手。
元警察庁長官で後の法務大臣後藤田正晴は、自分が諜報活動に深く関わってきた
1950年代60年代について「私はCIAと深いつながりを持っていた」と言っている。
警察・検察はやはりCIAと深い仲だ。
この人の甥も現職議員でT教会シンパだ。
アメリカ、政治家、官僚、財界、マスコミ、右翼、宗教、半島勢力の輪だ。
1958年に、当時の自民党の大蔵大臣だった佐藤栄作が選挙資金の援助を
CIAに要求して、その資金で自民党は選挙に勝った。
佐藤が田中、竹下、小渕、橋本、羽田、小沢と続く経世会の源流とすれば
今の民主党小沢派も対米従属だ。
尤もこちらは角栄さん以後アメリカに楯突き、殆どが潰されているがね。
角さんのトラウマ。
これが日本の政界を金縛りにしているな。
「人間というものは、恩義のきずなで結ばれている愛情などは、利害がからむとなれば
平然と断ち切ってしまうものである。
一方、恐怖でつながれている場合は、復讐が恐ろしく、容易には断ち切れないものだ」
(マキャベリ)
おっとそういえば鳩山一郎さん、あの人も岸さんと並び自民党清和会の源流だ。
由紀夫さんもアメリカの怖さは腹の底から知っているのだろう。
雁谷さんどうやらサヨクのようではある。
貴方はサヨクの戯言と無視する?
日本の支配層の一部は日本国益より米国政府の意向を優先してきた。
今でもその構図は残っていないか。
考えてみたほうがいい。
一向に進まない日米地位協定(不平等条約)の改正、思いやり予算。
年次改革要望書というアメリカのお達し。
こういう物は政官報により議論の対象から外され続けている。
日本の言論人は岸信介の時代よりマシなのだろうか。
(昨年12月のブログ)
米国国立公文書館の外交文書から読売創業者正力がCIAにリクルートされた
エージェントだという事実を発掘した。
この人がスポンサーになって保守大合同が行われ首相になったのが岸信介。
福田、森、小泉、安部、福田JRと続く自民党清和会の源流だ。
岸さん、先日書いたT教会の勝共連合の設立に右翼のフィクサー児玉誉士夫や
笹川良一と共に尽力した。
<だいじょうぶか?宗教とこの議員>
今日はその岸さんと児玉さんの話。
この人たちも正力さんと同様、死刑を免れたA級戦犯でどうやらCIAにリクルート
されたエージェントだったというお話。
また「陰謀論」かという声がきこえてきそうだ。
しかし「陰謀論」こそ陰謀を隠す道具ではないかな。
今回も全て出処の記載された公文書からの事実なのだよ、残念ながら。
アメリカ国立公文書館の入り口には「ここから民主主義が始まる」と書かれているそうだ。
記者クラブメディアが軽々に口にする薄っぺらい偽装民主主義の話ではない。
書いたのがNYタイムズのティム・ワイナー記者。
「Legacy of Ashes. The History of the CIA」という2007年の本だ。
有能な諜報機関と思われていたCIAの間抜けな失敗の歴史だ。
「CIA秘録」という和訳が文藝春秋から出されたが、さすが文春、日本に係る
微妙なところは訳に手心を加えてぼかしてあるらしい。
その辺を研究したのが雁谷哲。
東大、電通出身の漫画原作者で「美味しんぼ」が代表作だ。
一般には優れた諜報機関と思われているCIAが如何に無能で、情報機関としても
陰謀機関としても、大きな失敗ばかり重ねてきたかが暴かれている。
あのジュニア・ブッシュ大統領に、CIAのしていることは「just guessing」だと言われた。
あんただけには言われたくなかったろうが。
まあしかしアフマド・チャラビだっけ?
あの反サダムの人にガセネタをつかまされてイラク開戦へと国をミスリードした。
2005年に中央情報長官の職が廃止されたことでCIAがアメリカの政治の中心で
果たしてきて役割は終わった。
しかし有名な話だがCIAが一番誇る成功例が日本統治だ。
輝かしき成功事例。
それが今に至る日米関係に多大な影響を与えているの。
1948年の末2人の戦争犯罪人が、他の戦争犯罪人たちが絞首台に連れて行かれた
前日に、巣鴨刑務所から釈放された。
その2人が岸信介と、児玉誉士夫だ。
岸信介は、東条内閣の対米宣戦時の商工大臣で、敗戦後A級戦犯に指定されたが、
釈放され、その後総理大臣になって対米安全保障条約・新条約の締結を行った。
児玉誉士夫は、戦前右翼の活動家で、戦中は海軍の庇護の元に中国で
「児玉機関」と言う組織を動かし、強奪的にタングステン、モリブデン、
などの貴金属、宝石類を大量に集め、それを海軍の力を利用して日本に送り届ける。
敗戦後、A級戦犯とされるが釈放された後、中国から持ち帰った巨額の資産を元に
政界に影響を及ぼし、やくざ・暴力団・右翼のまとめ役、フィクサーとして力を振るった。
「かつてアメリカがリクルートした二人の一番影響力のあるエイジェントが
CIAの日本政府を支配する任務を遂行するのを助けた」
で、其の二人の男とは、岸信介と児玉誉士夫である。
そうこの人たちCIAに雇われた人達だった。
つまり彼らの雇い主は日本国ではなくアメリカ政府なんだね。
これが残念ながら自民党の原型だし、そこから枝分かれした経世会の民主党の
原点でもあるわけだ。
岸さん(安倍さんのおじいさん)の時代我々日本人はアメリカのエージェントを
首相として崇めていた間抜けということになる。
まあ、よくある傀儡政権というやつだ。
そしてその流れが今でも脈々と清和会或いはその傍流として続いている。
「対米従属」「日本属国論」というのは戦後史を辿れば十分アリのシナリオだ。
日本の政治家は世襲が多いからね、そういうレガシーも引き継がれる。
ワイナー記者によれば、
1.岸信介と児玉誉士夫は、CIAのエイジェントとなった。
2.CIAの助けによって、岸信介は自民党の党首となり、首相となった。
3.児玉誉士夫は暴力団のナンバーワンとなり、CIAに協力した。
4.岸信介と、児玉誉士夫が、戦後の日本の政治の形を作った。
5.岸信介は、児玉誉士夫の金を使って選挙に勝った。
代議士になると、岸信介はその後50年に渡って日本を支配する自民党を作り上げた。
6.岸信介の作った「自由民主党」は自由主義的でもなければ民主主義的でもなく、
戦争で亡びたはずの日本帝国の灰の中から起き上がってきた右翼的で
封建的な指導者たちのクラブだった。
7.CIAと自民党との相互の間で一番重要だったのは、金と情報の交換だった。
その金で党を支援し、内部情報提供者をリクルートした。
8.アメリカは、一世代後に、代議士になったり、大臣になったり、
党の長老になったりすることが見込める若い人間たちとの間に金銭による関係を
作り上げた。
9.岸信介は党の指導者として、CIAが自分の配下の議員たち1人1人を
リクルートして支配するのを許した。
戦後の指導者層(政官報)にその後CIAがずっと人脈を作っていたわけだ。
ワイナーは1994年10月9日付けのNew York Timesに
「CIA Spent Millions to Support Japanese Right in 50’s and 60’s. 」
(CIAは日本の右翼を助けるために1950年代から60年代に書けて何百万ドルもの
金を使った)
と言う記事を書いている。
その結果、一例を挙げれば農林省を抑え込み日米農産物貿易交渉では
日本の主張を事前に入手。
元警察庁長官で後の法務大臣後藤田正晴は、自分が諜報活動に深く関わってきた
1950年代60年代について「私はCIAと深いつながりを持っていた」と言っている。
警察・検察はやはりCIAと深い仲だ。
この人の甥も現職議員でT教会シンパだ。
アメリカ、政治家、官僚、財界、マスコミ、右翼、宗教、半島勢力の輪だ。
1958年に、当時の自民党の大蔵大臣だった佐藤栄作が選挙資金の援助を
CIAに要求して、その資金で自民党は選挙に勝った。
佐藤が田中、竹下、小渕、橋本、羽田、小沢と続く経世会の源流とすれば
今の民主党小沢派も対米従属だ。
尤もこちらは角栄さん以後アメリカに楯突き、殆どが潰されているがね。
角さんのトラウマ。
これが日本の政界を金縛りにしているな。
「人間というものは、恩義のきずなで結ばれている愛情などは、利害がからむとなれば
平然と断ち切ってしまうものである。
一方、恐怖でつながれている場合は、復讐が恐ろしく、容易には断ち切れないものだ」
(マキャベリ)
おっとそういえば鳩山一郎さん、あの人も岸さんと並び自民党清和会の源流だ。
由紀夫さんもアメリカの怖さは腹の底から知っているのだろう。
雁谷さんどうやらサヨクのようではある。
貴方はサヨクの戯言と無視する?
日本の支配層の一部は日本国益より米国政府の意向を優先してきた。
今でもその構図は残っていないか。
考えてみたほうがいい。
一向に進まない日米地位協定(不平等条約)の改正、思いやり予算。
年次改革要望書というアメリカのお達し。
こういう物は政官報により議論の対象から外され続けている。
日本の言論人は岸信介の時代よりマシなのだろうか。