昆布が美味い

羅臼の昆布漁を見た時にスタートしたblogです。昆布のダシのように、人生の旅にも味付けをしたい。旅を中心に纏めています。

紀州の王家の谷(長保寺)

2009-08-01 | 歴史・文化遺産
 和歌山県海南市下津に、紀州家の歴代藩主のご廟が、山の斜面に広がっている。エジプトの王家の谷のように、歴代藩主と奥方の廟が散在しています。

 近くを通っていた国道のバイパス道路が出来てからは、訪れる人も少しは減ってきたと思います。

 知る人ぞ知る古刹である。此処には国宝の伽藍が三つもあるという由緒ある寺です。


紀の国は蜜柑どころ、周囲の山全体が蜜柑畑である。





 今は木に成っている蜜柑は青くて固くて、石の様に固い。車を停めて、蜜柑の木に近づくと、鈴なり状態である。
さて写真では何個の蜜柑が見えますか。







長保寺への道路は、立派に整備され、蜜柑畑を両目で見ながら進みます。寺まで1kmくらいから、灯篭が並び、粒の揃った緑の庭石が並んでいます。





国宝の大門が見えてきました。室町時代の遺構を残した美しい屋根の曲線を持つ山門である。30年位前は、両側はすべて蜜柑畑でした。




 当山は、性空上人の創建といわれています。彼は書写山園教寺や、先日、当blogでアップした山口県光市普賢禅寺を創建していた。


この仁王様のいる大門は、当山の国宝3伽藍の一つである。両サイドには大きな草鞋が釣ってあります。
 




中で頑張っている阿吽の仁王は、大門よりも歴史が古く、かの湛慶作と伝える。奈良東大寺の仁王様と似ていないこともない。
 





 境内の俯瞰図で見ると、歴代紀州公の廟が斜面に散在しています。8代将軍吉宗公は紀州藩主だったが、江戸に出たので、彼の廟だけは、東京にあります。

此処の御廟の石碑は、字が書いてありません。のっぺらぼうの石碑だけが立っています。その訳は諸説紛々、推測の域を出ないので、一度考えてみてください。





祭祀のとき名は賑わうのでしょうが、普段は、話相手になってくれて、気持ちが癒される女性が世話をしている茶店が一軒。