聖メリアドク司教
6世紀年ごろ
メリアドクは、イギリスのウェールズの裕福な家に生まれ、育った。自分の財産をすべて貧しい司祭たちに施し、土地は困っている人たちに与えた。彼の評判は高まったが、ますます世間から離れ、隠退したいと思い、自らは徹底した清貧の生活を送った。ヴァンヌの司教に選出された後も、厳しい生活を続けた。
メリアドクは、「貧しさは気苦労を取り除き、聖性の母となる」という言葉を生涯、身をもって実践したのだった。彼は、イギリスのコーンウォールと北フランスで尊敬されている。特にコーンウォールでは、彼の偉大な業を伝えた奇跡劇が現在も残っている。またブリタニーのある所には、彼が使ったとされるベルがあり、口の不自由な人や、頭痛で悩む人の上に置くと治る、といわれている。