ハワイにはかつてうどん店がいくつかあった。
トシは、ラーメンよりうどんが好きだったから、そのどの店にも行っていた。しかしハワイの人たちというか、アメリカの人たちの口に合わないのか、かろうじて日本からの観光客だけが訪れていて、そのうち、一つまた一つと店が消えて行ったのである。
一緒に行ったアメリカ人の友達にうどんの感想を聞いてみた。彼によると、麺にスープが入っているだけで、いかにも物足りない気がするということだったのである。その割に値段が高かった。
トシにすると、異国でうどんを食べられるだけで嬉しい気持だったが、当時の日本円で計算すると1,000円ぐらいにもなった。たしかに他の食べ物に比べても、高い気がしたのである。
余談だが、日本のトシ家にウイスコンシンのマディソンからホームステイに来た若い女性がいた。
この女性は、消防署で男性に交じって働きながら、ウイスコンシン大学で学んでいた人である。
消防署は、24時間勤務で、一週間に3日勤務するようになっていて、朝勤めが終わると、そのまま大学に通っていた。勤務の日には、当番で夜食を作る人がいて、彼女の当番の日に、こともあろうに「うどん」を作ったのである。
日本にいたとき、彼女を連れてうどん屋に行ったことがあった。
その味を覚えていて、マディソンの Oriental Grocery Store (オリエンタル・グローサリー・ストア)でうどんの材料を見つけたとき、いつもきまりきった消防署の食事でなく、珍しいうどんが頭に浮かんだようなのだ。
早速、人数分の食材を買い消防署に運び込んだ。彼女にすれば、今夜の変わったメニューを同僚たちが喜んでくれると思ったようだ。
書かれた作り方の指示に従って何とか出来上がり、それをテーブルに並べた。
しかしはっきり言うと、同僚の反応は芳しくなかったのである。彼女にしては、初めて作ったうどんであり、出来栄えが素晴らしいというわけにはいかなかった。同僚達が食べ残して去って行った時には悲しくて涙が出た。
ワイキキで、うどん屋が次々閉店するのを見て、トシも、元々うどんはアメリカ人には合わないのかなあと思ってしまったのである。
ワイキキのど真ん中のクヒオ通りに最近 「Marukame Udon」(丸亀製麺)ができた。トシの予想を裏ぎってというか、" There is always a long line " (いつも長い行列)ができている。
" This restaurant is amazing. It was just across the street from our hotel and every day there was a long line. Since we were curious, we decided to try it. Udon dishes are prepared in front of you while you walk along the counter. Very fresh, delicious and inexpensive. We went back several times for lunch after the first day. "
( このレストランは素晴らしい。私たちのホテルから道を隔ててすぐのところにあって、いつも長い行列ができていた。興味が湧いたので、行ってみようと言うことになった。うどんは、カウンターに沿って歩いていると目の前で作ってくれる。大変新鮮で、おいしくて、安いのである。初めて行って以来、その後お昼時に数回も行ってしまったのである)
日本からの旅行者のみならず、おそらくアメリカから来た人たち、ヨーロッパから来た人たち、オーストラリアから来た人たちにも、人気があるようで、これらの人たちが、行列に並んでいるのである。
「うどんは、アメリカ人の口に合わない」と思い込んでいたトシの思惑も崩れるかもしれない。
寿司を始め日本食が徐々に彼らの「食域」に入り込んだように、そのうち健康食として受け入れられるのではと思うようになってきた。
最近のブームはすごいです。
私はよく飯塚で行きますが、決まって店外までの長い行列です。
イオンの中にもあるし、
「資さんうどん」の北九州にまで進出しましたね。
これまでのうどんやさんと違って
新しいスタイルもおもしろいのかも!
ハワイのホテルの近くで、
東京のおそばやさんに入りましたが
とてもいいお値段だったような気がします。
観光客用なのでしょうね。
関東の人は九州のうどんはこしがないといいますが、
小さな時からこのうどんに慣れているので
やはり私にとっては九州のうどんが一番です。
ハワイで食べる日本食 一味違うかも?
行った時は食べてみます。
丸亀製麺が出来てて、いつも行列ができています。
日本人の観光客だけでなく、一見して外人さんたちが並んでいます。 彼らにとってもおいしいのかなあと思ってしまします。
「うどん」が寿司と同じようにアメリカで定着してくれればいいなあと思っています。
確かに九州のうどんは柔らかくて、讃岐のうどんとは違いますね。
今では、東京に行っても、讃岐うどんはありますし、どこでも食べることができるようになりました。