マディと愛犬ユーリ、親友のクリスティ、それにハワイのこと

ハワイに住んでいたころ、マディという女の子が近所に住んでいて、犬のユーリを連れて遊びに来ていた。

" House Blend Coffee " (ハウスブレンドコーヒー:2ドル50セント)

2015-05-22 19:20:15 | The Busで小さな旅

 

 (すみれさんも通ったというカイムキのベトナムレストランである。春巻きがおいしかったが、メニューに「夏巻き:summer roll」というのもある)

 ハワイには、いくつかお気に入りのコーヒーショップがあるが、この「コーヒートーク」(Coffee Talk)は、本当にお気に入りである。
 別に気取ったファンシーな店ではない。いかにもローカルな匂いがする。やってくる人たちは、さまざまで老人夫婦、気の置けない主婦たちのグループ、学生たち、一人でやってくる若い女性などで、朝からにぎわっている。
 
 "  This Kaimuki corner spot is one of my favorite places to do just what the name suggests, sip coffee and talk story with friends ・・・  "
 ( このカイムキノ角地は、まさにその名が示すように、コーヒーを飲み友達と語り合える私のお気に入りの場所の一つである…)
 
 ただ朝のコーヒーを楽しんでいる人たちもいれば、女性たちは口角泡を飛ばして会話に夢中だったり、学生たちはパソコンに向かって懸命に勉強をしていたりする。
 コーヒーを注文すると、スープボウルみたいな大きな器になみなみと注ぎ込まれたコーヒーを運んでくる。コーヒーにもいろいろ種類があって、行くたびに種類を変えて飲むのも面白い。
 モーニングスぺシヤルと言う朝食がおいしい。ここで初めて、「ベーグル」なるものを食べた経験がある。形はドーナツみたいだが、硬くてもちもちしていて、食べ応えがあるのだ。
  "  How does this cook?  "(これは、どのようにして作るの?)と尋ねると、
 小麦粉をこねて、ドーナツのように成形した後、いきなり油で揚げるのでなく、一度茹でて、そのあと油で揚げるということだった。
 味を覚えると、結構おいしくて、その後は、ベーグル・アンド・チーズにサラダ、コーヒーで食事をすることが多くなった。
 朝の時間、コーヒーをすすりながら、窓越しに人通りを眺めるのも好きだ。その日の新聞を読んだり、本をもって行って読みながら時間を過ごすのもいい。
 
 ワイキキから「コーヒートーク」に行く場合、以前は13番バスで行っていたが、バスが、動物園に行きあたったところで左折してカパフル通りに入る。途中「ジップス」と言うレストラン前で、下車して乗り換えないと、バスは、丘を登って別の方向に行ってしまっていた。
 最近バスルートが改正になり便利になった。13番バスがハワイ大学まで直行するようになり、H1ハイウエー下でカハラ方面行に乗り換えると、すぐにカイムキに着く。
 この辺りは、レストランが点在していて、土地の人たちが、夕暮れ時になるとどこからともなくやっていて、思い思いのレストランに入っていく。
 メキシカン、アメリカン、イタリアン、日本食、エスニックなどいろんなレストランがある。どれも気の置けない、飾らないレストランで、その分ワイキキにあるレストランに比べて幾分野暮ったく見えるが、高くはないのである。
 テレビを見ていたら、石田純一さんの娘すみれさんが友達とよく行っていた「ハレ・ベトナム」と言うレストランもある。
 ここで「フォー」や「春巻き」を食べていたということだったが、我々もこの店でよくフォーや春巻きを注文した。
 パンケーキの人気の店があって、朝はたくさんの人たちが並んでいる。
 最近、カイムキの町に「公文」ができて、放課後小学生たちが教室に入っていくのが見える。

         (ハウスブレンドコーヒー:2ドル50セント)


" A Japanese temple in Hawaii " ( ハワイの日本のお寺 )

2012-10-18 19:00:09 | The Busで小さな旅

 

 

        (妙法寺の境内を歩いているとせせらぎの音が聞こえた。見下ろすと小川が流れていた)

 初めて妙法寺に行ったとき、場所を教えてもらって4番バスに乗った。
 日本領事館近くのヌアヌというところだった。バスは、メトカーフからワイルダーを通りダンタウンに降りて行った。
 メイシーズ・デパートの裏手に着いた時、乗客がすべて降りてしまってトシ一人が残った。
 バスはすぐには動こうとしなかったのである。そのうち、ついにドライバーまで降りてしまった。「はて?、終点かなあ!」と思いながら、それでもじっとしていると、別のドライバーが乗って来た。
 一人座っているトシを見て、「はーい!」と声をかけた。そうこうしていると、一人また一人と客が乗って来た。

 " Excuse me !  I wanna go to Myohoji Temple.  Is this bound for that ?  " (スイマセン!妙法寺に行きたいので すが、このバスでいいですか?)
  " Is that a Japanese temple?" (それ日本のお寺のことですか?)

 いくつかお寺があるのは知っているが、そのどれが妙法寺なのか知らない、と言った。
  "  You stay there.   I'll take care, OK ?  " (そのまま乗っていて! 見つけてあげるから、OK?)

           (うっそうとした木々に囲まれた境内)

 バスが動き出した。乗客は10人くらい。
 突然、ドライバーが、大声で叫んだ。
  "  Anyone !  Who knows where the Myohoji Temple is ?  " (誰か妙法寺がどこにあるか知りませんか?)
  みんなが、「ノー」と言った。
 バスは走り続けた。

           (妙法寺の入り口)

 ドライバーが、急にバス停でないところにバスを止めた。運転席から立ち上がり、バスから降りて行った。
 近くの石油スタンドに入っていったのである。しばらくして戻って来た彼が、トシにというより乗客全員に向かって、"  I've got it.  "(わかったよ!)と言った。
 しばらく走って、またもやバス停でないところで停車したのである。
 "  This is it !  " (ここがそうだよ!)
 ドライバーに、そして後ろの乗客に向かっても、 "  Thank you !  " と言ってバスを降りた。何とも長閑なローカルなバスだった。

         (妙法寺の前の大通り、前方に日本領事館がある)

  妙法寺には、マスイさんが眠っている。奥さんは、アメリカ人だからキリスト教である。マスイさんは、仏教徒で、彼の家系は代々日蓮宗のようだった。したがって妙法寺は日蓮宗のお寺である。
 妙法寺の管長に会った。佐賀の出身とのことだが、アメリカ生活が長いようで、いきなり英語で話しかけてきた。
 「よかったですね。マスイ先生に会えて!」と言った。
 この世にいない人に「会えて!」はないものだが。
  


" Senior Buspass " ( バスの定期 )

2011-11-22 06:34:45 | The Busで小さな旅

 

 念願のハワイに行って来た。
 入院中、無事退院出来たら、そして体力を回復できたら、「ハワイに行きたいなあ!」と思っていた。
 退院してから、スポーツジムで水中ウオークに努めたり、歩行訓練に励んだりして、なんとか、かなりの距離も歩けそうだと確信できるようになった。
 いよいよ旅の準備である。
 航空券の手配などもあり、出発まで4カ月かかってしまった。
 
 福岡から成田に行き、成田で乗り換えハワイまで7時間、早朝にホノルル空港に着いた。
 飛行機から空港の建物に繋がる通路を出たところで、空港の係官が、「ハワイにようこそ!」と声をかけてくれた。
 9・11以降、セキュリティが厳しくなり、入国の手続を待つ人たちの長蛇の列ができて、その列も遅々として前にすすまないのに辟易したものである。
 この度は、係官も慣れてきたのか、指紋を照合したり、カメラを覗いて顔を確認したり、事前にESTAの作成を終えているためか、テキパキと手際よく、お陰で思ったよりスムーズに入国も税関の手続も終わった。

 ゲートを出たところで、早朝にかかわらずフラダンスが我々を迎えてくれた。JALの到着に合わせて、待っていてくれたのだろう。
 立ち止まり、しばらくダンスを見て楽しんだ。
 それにしても懐かしいハワイの空気の香りである。爽やかで、ハイビスカスとプリメリアの香りが混ざったような、南国の香りがほほをかすめた。

 日本からの飛行機は、どうしてか早朝にハワイに着く。
 問題なのは、ホテルのチェックインが午後3時である。シャトルバスでホテルに着く頃は9時か10時である。チェックインまでかなり時間がある。
 数年前までは、どのホテルやコンドも、早朝でもチェックインしてくれていたのに、ホテル業者間で申し合わせがあったのか、近年は、どこも、「3時まで待ってください」と言うようになった。
 この度も、とりあえずコンドに行って、荷物だけ預けて、身軽になったたところで、街に出るか、海岸べりで寝転がって時間を過すようにしようかと思っていた。
 断られてもともとという気持ちで、フロントに行くと、
 「チェックインですか?えらく早いですねえ」
 「飛行機がこんな時間に着いてしまって!」と言うと、パソコンの画面を見ていた係りの人が、「どうぞ」と言って、部屋の差し込みキーを渡してくれたのである。
 「助かった!」
 何より、シャワーを浴びて、ひげを剃り、下着を着替えて、少しの間ベッドに横たわることができるのだ。2,3時間後には、さっぱりした気分で街に出ていくことができるだろう。
 部屋は、最上階の17階だった。
 部屋は、スぺイシャスで、清潔で、キングスベッドで、申し分なし。ベランダからは、あくまで青いハワイの海が見えた。

 ハワイに着いて、先づすることがある。
 市役所に行って、「シニアバスパス」(Senior Buspass) にシールを貼って貰うことである。5ドル払ってシールを貼って貰うと、一か月有効の定期として使える。
 ところが、手持ちの4年間有効のバスの定期が、有効期限切れである。
 ミドルタウンにあるバスのターミナルまで行って更新する必要があるのだ。
 そこで、ベッドで数時間休んだ後で、バスに乗って出かけることにした。バスの運賃は、2ドル50セントだが、シニアは、1ドルである。
 2番バスのミドルタウン行きに乗ったが、各駅停車で、ロ-カルの人が、止まる度に乗ったり降りたりで、やたら時間が掛かる。
 1時間半ぐらいかけて、ようやくターミナルに着いた。
 オフィスに行ってみると、なんと、今日は、土曜日で休みだった。もっと早く気づくべきだったのである。何とも迂闊で、仕方なく、すごすご同じコースを時間をかけて戻ってきたのである。
 「月曜日にもう一度行こう!」
 定期を手に入れるまでは、バスに乗るたび、1ドルを払わなくてはならない。
 払うことより、そのたびに小銭を出すのが面倒なのである。

 部屋に帰ってみると、電話のボイスメールがピカピカ点滅していた。
 早速受話器を取りメッセージを聞いてみると、
 「洗濯物を全部持っていらっしゃい!一緒に洗うから」というのが入っていた。
 着いたばかりで、洗濯物などない。あっても、風呂に入ったときに、洗うことにしているし、泊まっているコンドには、ロンドリーもあるし、乾燥機で干すこともできるのである。
 しかし、折角の好意がうれしかった。