今日はまたツーリスト関係のトピックです。先週の水曜日にモルグンブラージズ紙に「ツーリストへの売り上げ、新記録」という記事が載りました。
商店関係のリサーチをする「商業店舗リサーチセンター」というところがあるのですが、そのセンターの調べによると、昨年2015年に外国からのツーリストが、アイスランドで衣料品の購入に使ったクレジットカードによる決済の総額は、46億クローネに上るというのです。
ちなみに2012年は27億クローネだったそうですから、いかに商売が繁盛しているか伺えますね。しかもこれは「カード決済」だけの話しで、キャッシュで買った場合の売り上げがこれに加算されます。
商業店舗リサーチセンターの所長のエミール·カルトゥスソンは、「いかにツーリズム産業がアイスランドの商業店舗にとって重要かということの例です」と言わずもがなのコメントをした後で、こういうことも言っています。
「売れ筋のメインはアウトドア用の衣料品です。外国人は、他の国でも手に入るような、伝統的なファッションの衣料品を買いにアイスランドに来ているわけではありません。ツーリストの増加は、衣料品店舗にとっては生き残りの絶好のチャンスです」
実は、以前書いたことがあるのですが、アイスランドの衣料品は高額な消費税のおかげで、国民からそっぽを向かれていたのです。最近ようやく日用衣料品は税額が下げられましたが。
衣料品店舗の窮状についてはこちらも
もっとも儲けているのはいわゆるツーリスト用の店舗が主なので、これが衣料品店舗全体にプラスなのかどうか、多少エミールさんのコメントには引っかかります。
アウトドア用の衣料品を扱っている五つのメジャーなチェーン店はいずれも店舗の増加を計画中だそうで、この夏には全部合わせて39店舗、従業員総数265人プラスアルファになる予定だとか。
さてその反面で次のようなニュースが金曜日に伝わってきました。
ラグンヘイズル·エリーン·アウルトゥナアドティールという産業大臣がシカゴを訪問しています。木曜日にシカゴのエマヌエル市長を訪問した際に、アイスランド名物のローパペイサ(よっていない毛糸で、アイスランド特有のデザインを編み込んだセーター)をお土産に贈呈しました。
ところが66˚ノルズルという名門メーカー(先のメジャーな五大衣料品店チェーンのひとつ)のマーケティング主任のファンナールさんが、「あのローパペイサは中国の我々の関連会社で生産されたものです」と告白?したのです。
中国製のIcelandicローパペイサに見入るエマヌエル·シカゴ市長
-Myndin er ur Visir.is-
そう言われてみると、デザインはなんとなくアイスランドの伝統的なものとは違っていて、「いい」と言う人もあれば「ダサイ」と言う人もあるようです。
手編み協会連盟は声明を発表し、「我々のところではすべてのローパペイサは手編みで作られており品質も高い。あんなローパペイサを持っていくとは心外だ」
ファンナールさんは「毛糸はすべてアイスランド産だし、デザインだって伝統のものからインスパイアされています。もともとのアイデアは『Of Monsters and Men』のアルトゥナが我々を訪問してくれた時に生まれたんです」これはデザインに関しての弁解。
なんか、Of Monsters and Men を引き合いに出せば避難をかわせるという感じのコメントですが... (^-^;
ところがさらにビックリの事実は66˚ノルズルは国外数カ所に「生産所」を有しており、ラトビアの工場で「Icelandic」ローパペイサの70〜80%が生産されているとのこと。
これは「中国で編まれたローパペイサを『アイスランドのローパペイサ』と言っていいのか?」という記者の問いに対する答えだったのですが、質問そのものに直接の答えはなかったようです。
アイスランドと言えばローパペイサですが、皆さん、こちらで買う機会がありましたら、ぜひ「生産国」を確かめてください。私としては、せっかくのアイスランド土産には、アイスランド生まれのローパペイサを選んでいただきたい気持ちです。
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
商店関係のリサーチをする「商業店舗リサーチセンター」というところがあるのですが、そのセンターの調べによると、昨年2015年に外国からのツーリストが、アイスランドで衣料品の購入に使ったクレジットカードによる決済の総額は、46億クローネに上るというのです。
ちなみに2012年は27億クローネだったそうですから、いかに商売が繁盛しているか伺えますね。しかもこれは「カード決済」だけの話しで、キャッシュで買った場合の売り上げがこれに加算されます。
商業店舗リサーチセンターの所長のエミール·カルトゥスソンは、「いかにツーリズム産業がアイスランドの商業店舗にとって重要かということの例です」と言わずもがなのコメントをした後で、こういうことも言っています。
「売れ筋のメインはアウトドア用の衣料品です。外国人は、他の国でも手に入るような、伝統的なファッションの衣料品を買いにアイスランドに来ているわけではありません。ツーリストの増加は、衣料品店舗にとっては生き残りの絶好のチャンスです」
実は、以前書いたことがあるのですが、アイスランドの衣料品は高額な消費税のおかげで、国民からそっぽを向かれていたのです。最近ようやく日用衣料品は税額が下げられましたが。
衣料品店舗の窮状についてはこちらも
もっとも儲けているのはいわゆるツーリスト用の店舗が主なので、これが衣料品店舗全体にプラスなのかどうか、多少エミールさんのコメントには引っかかります。
アウトドア用の衣料品を扱っている五つのメジャーなチェーン店はいずれも店舗の増加を計画中だそうで、この夏には全部合わせて39店舗、従業員総数265人プラスアルファになる予定だとか。
さてその反面で次のようなニュースが金曜日に伝わってきました。
ラグンヘイズル·エリーン·アウルトゥナアドティールという産業大臣がシカゴを訪問しています。木曜日にシカゴのエマヌエル市長を訪問した際に、アイスランド名物のローパペイサ(よっていない毛糸で、アイスランド特有のデザインを編み込んだセーター)をお土産に贈呈しました。
ところが66˚ノルズルという名門メーカー(先のメジャーな五大衣料品店チェーンのひとつ)のマーケティング主任のファンナールさんが、「あのローパペイサは中国の我々の関連会社で生産されたものです」と告白?したのです。
中国製のIcelandicローパペイサに見入るエマヌエル·シカゴ市長
-Myndin er ur Visir.is-
そう言われてみると、デザインはなんとなくアイスランドの伝統的なものとは違っていて、「いい」と言う人もあれば「ダサイ」と言う人もあるようです。
手編み協会連盟は声明を発表し、「我々のところではすべてのローパペイサは手編みで作られており品質も高い。あんなローパペイサを持っていくとは心外だ」
ファンナールさんは「毛糸はすべてアイスランド産だし、デザインだって伝統のものからインスパイアされています。もともとのアイデアは『Of Monsters and Men』のアルトゥナが我々を訪問してくれた時に生まれたんです」これはデザインに関しての弁解。
なんか、Of Monsters and Men を引き合いに出せば避難をかわせるという感じのコメントですが... (^-^;
ところがさらにビックリの事実は66˚ノルズルは国外数カ所に「生産所」を有しており、ラトビアの工場で「Icelandic」ローパペイサの70〜80%が生産されているとのこと。
これは「中国で編まれたローパペイサを『アイスランドのローパペイサ』と言っていいのか?」という記者の問いに対する答えだったのですが、質問そのものに直接の答えはなかったようです。
アイスランドと言えばローパペイサですが、皆さん、こちらで買う機会がありましたら、ぜひ「生産国」を確かめてください。私としては、せっかくのアイスランド土産には、アイスランド生まれのローパペイサを選んでいただきたい気持ちです。
応援します、若い力。Meet Iceland
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