教えて!TOSHIさん:ブログ版

ライブハウス<T☆ROCKS>のオーナーTOSHIによる、音楽や音楽以外・・のお話!

T☆ROCKS:TOSHI

小田急相模原ライブハウス <T☆ROCKS>のオーナー「TOSHI」です。 音楽の話、音楽以外の話・・などなど色々!HPの 「教えて!TOSHIさん」も更新中! t-rocks@jcom.home.ne.jp

平間重助の女

2012-09-30 | 日記

はい、すいません、新選組関連の話です(笑)

局長、芹沢鴨が土方らに暗殺された夜に、平間の横に寝ていたと言われる糸里と

言う女性のお話。実際には定かではない。

「輪違屋・糸里:浅田次郎」

当然小説として盛り上げるため、大分作られた話だけど、新選組に関しては非常に明るい

著者なんで、変なところもなく、楽しく読めました。物語としての評価とはまた別だけど。

沖田が永倉にタメ口を聞くのが新鮮だったな。大体どの小説も沖田、藤堂はタメ口で、

永倉、原田達には敬語を使うことが多かったから。「永倉のバカタレ」とか言っちゃうんだもん。

それにしても、これは芹沢が暗殺されるまでを詳細に書いてあるんで、芹沢派の新見錦、

平山五郎、平間重助などについても詳しく書かれていて、なかなか興味深い。

実際、水戸藩で数々の修羅場を潜り抜けてきた男たちで、その頃はまだ近藤、土方達も

芹沢たちに気おくれがあったのかもしれない。

基本は女性目線から描かれていたりするので、まあ、切ないお話です。

糸里って題名に入ってるけど、平山の女の吉栄の方が印象に残る気もする・・・。

斉藤もかっこよく描かれているんで斉藤一ファンも楽しめますよ(笑)。


モニターの秘密

2012-09-30 | 音楽的アドバイス

それほど大げさなものではないけど、モニターの仕組みってあまりわからないでしょ?

いや、別にわからなくても全然かまわないので、知りたい人だけ読んでね。

通常の100人以下くらいのライブハウスだと、メインのミキサーが30chくらい、小さいところだと

16chくらいでやってるところも多いと思うんだけど、その卓にはAUXってのがあるわけね。

これは全チャンネルに配置されているんだけど、そのチャンネルの信号をAUXアウトを

通じて外に出すことが出来る。(オグジョリーアウトとか言ったかな)。

で、そのくらいのチャンネル数の卓だと通常2つから6個くらいのAUXがついているのが普通。

たいていそのうちの2個はEF(リバーブなど)に使う場合が多いので、残りの4個を

モニター用に割り振ることになる。4系統ってことだね。

これだと、センター、レフト、ライト、ドラム、と4系統のモニタースピーカーにバラバラに

音を送ることが出来る。

卓の各チャンネルには、ゲイン、EQ、PANなどのツマミと一緒にAUXのツマミも6系統なら

6個ついている。うち2個をEFに使っている場合、4個は個別にモニターに自由に

信号を送れる。これが残り2系統しかないと、たとえステージに4個モニタースピーカが

あっても、4個個別ではなく、2個&2個とか3個&1個とかの一緒の音像になる。

で、単純にその各チャンネルについているEF以外のAUXツマミ(例えば4個)のうちひとつを

右回りに回せば、そのチャンネルの音がステージ上の任意のモニタースピーカーから

音が出ると言う仕組み。そして、卓とステージの間にはアンプと言うものがあって、

それで信号を増幅して送る。

これが通常のライブハウスなどのモニターの仕組み。

もっと大きな会場になると、もう一つモニターをまとめるミキサーがあって、それで、

別のオペレーターがモニター環境を管理することになる。ここまでくると、巨大なシステムに

なるので、かなり大きいところでないと不可能だ。

ちなみにT☆ROCKSは4系統個別に動かせる卓を使っているので、自由度は結構高い。

 

それからモニターの役目は当然、歌や演奏するにあたって必要な音を返すのが目的で、

素晴らしい音響を届けるためではない。ないのだが、もちろんいい音に越したことはないので、

極力努力はするが、それよりもいかに「聞こえるか」に重点をおかなくてはならない。

いい音でも聞こえなかったら何にもならないからね。

なので、ある程度のEQ処理はしてある。超低域は必要ないので切ってあるし、

高域でハウりやすいポイントも切ってある。よってあんまりここに関して要望を言うのも

実はオペレータ側は困ることが多い。「ローをもっと欲しい」とか「固めに返して」とかも

なるべく要望に沿うようにやるけど、「わざわざ切ってるんですよ」って場合も無きにしも非ず。

過去に「4キロ上げて」なんて言う人もいたけど、そこ上げるとハウるんだってば!(苦笑

耳がいいのは認めるけど、そうすると音量を稼げないのよ。音量も欲しいんでしょ?

なので、まあ、あまり自信のない人はモニターの音質に関しては言わない方がいいかもよ。

音量に関しては言った方がいいけどね。ただ、この辺の事情を分かったうえで、例えば

「モニターの音をもう少しシャリっとした音にしたいけど、ハウりますかね?」とか言えばいいかも。

ただ、混同してはいけないのは、例えば自分のアコースティックギターとかベースの音を

根本的に変えたい場合はこの限りではない。「このベースはあまりローが出ないので、

そっちでローを足してください」とかだと、モニターの音質を変えるわけではなく、ベースそのものの

信号に手を加えるだけなので、それはアリだ。