続「とのむら通信」ブログ版

前島本町議会議員・外村敏一(平成29年4月29日付けで引退)
日々の思いや議会傍聴の感想など引き続きお伝えします。

昨日の島本町都市計画審議会を傍聴して

2016年01月19日 | 議員活動

今年もやって来ました水無瀬淀川河畔のコミミズク(友人N氏撮影)

昨18日開催された都市計画審議会のテーマは大阪府が決定する「都市計画区域マスタープラン」の中で北部大阪
都市計画区域の整備、開発保全の方針変更についての審議であった。(委員18人中1人欠席)
今回の方針変更の大きな理由は市街化区域への編入が可能となる保留区域が目標年次である平成27年を迎えたこと
から変更が必要となるため。

本町においては「JR島本駅西周辺地域」がその対象で島本町都市計画審議会の意見を求めるもの。当地区は
平成22年に市街化区域への保留区域と設定されたが期限内である5年間で市街化への編入は困難とされ、再協議
するもの。
議論の中心はこの5年間の進捗状況や社会情勢の変化を考慮に入れ、今一度区域の範囲や開発の進め方など精査する
必要があるのではないか。特に文教ゾーンに想定していた地区はどうするのか。昨年10月には学校法人浪商学園が
サントリー研究所跡地(若山台1丁目)に大阪青凌高校・中学校を移転して来ると表明されたこともどう考えるのか。
他にも昨年6月に開催された大阪府都市計画公聴会での公述人の意見も重要な視点に触れていて参考にすべきところ
も多い。公述人は防災面で豪雨の際の水田の保水機能の重要性や、JRをはさんで山側と国道側との移動可能道路の
必要性と莫大なコスト負担の問題などを指摘すると共にマスタープランにおけるパブリックコメントにおいて、農地
保全を求める声が多かったこと、駅西側地区の開発については反対意見も多かったがマスタープランには反映されていない。
更には町の都市計画審議会では住民の意見を取り入れるよう付帯意見が付いていたが地権者以外の意見が取り入れられて
いるとは思えない。と公述されていることも参考資料として提出された。

私も本開発に関してはこれまで一貫して住民説明会を開催するべきだと議会や委員会でも主張してきたが町は一切聞く
耳を持たなかった。一方で地権者のご意見尊重姿勢は変わらない。これでは大事業も上手く進む筈もない。

そもそも島本駅は誰のおかげで出来たのか。地権者が金を出して作ったものでは断じてない。平成20年3月完成の
島本駅は総工費42億円、その内最大の17億円(他に国と府が16億円、JRが9億円出資)を皆さんの血税から町が
出したのである。そうした経緯を考えればこの開発は町の姿を大きく変える町全体のビッグプロジェクトとして
広く住民の思いや意見が反映されなければならない。事業協力者も白紙にして再スタートするのだからこれまでの
進め方を反省し、是非住民説明会の実施から始めて貰いたい。これは町の責務である。

尚今回の審議会は住民の皆さんの関心も高く傍聴席は満員(15人を超していた)だったが会議の中身は低調だったと
言わざるを得ない。17人の委員が出席していながら2時間の会議中発言したのははたったの6人、会長を除く10人は
いったい何のために委員となったのか。最後の採決には沢山意見を述べた1人除いて全員が案に賛成の挙手をした。
町の重要な都市計画を審議する会の委員がこんな状況でいいのか心配というより情けない思いで後にした。

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