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坊ちゃんが、元気のないうらなりを連れて、気分転換にと道後温泉にやってきました。
すると、驚いたことに、そこには、あのマドンナがいるではありませんか!!
2人は立ち止まり、なにげに見ていると、あの赤シャツがやってきて、
赤シャツとマドンナは、二人仲良く温泉宿にはいって行ってしまいました。
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「これは放ってはおけない!」と坊ちゃんは、うらなりを連れて尾行します。
うらなりは「こんな事いけませんよ、止めましょうよ」と言いましたが坊ちゃんは聞きません。
「だって、マドンナは、貴方の婚約者ですよ!!こんな事があっていいんですか!?」と言いました。
うらなりは「・・しかし、尾行なんて卑怯なことは私には・・帰りましょう?」
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マドンナは、一人で露天風呂にはいっていました。
すっかり寛いでいますが、まさか尾行されているとは知りません。
坊ちゃんとうらなりも、隣の部屋に潜入することが出来ました。
そして、こっそり赤シャツとマドンナの部屋をのぞいてみたら・・
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なんと、2人は豪勢な食事を前に、乾杯してるではないですか!!
赤シャツは、地元では一応名士だし、インテリで金もあるので、こうやっていつも女をくどいているのでした。
そして、あろうことか、今夜はあのマドンナを連れ出すことに成功したのです。
そんな二人を息をひそめて見ながら「なんてことだ!!あの野郎~~!!」と坊ちゃんはつぶやきました。
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赤シャツは、口説きのテクニシャンらしく、いつの間にかマドンナに膝枕をされています。
お酒が入って、マドンナも段々心を赦してきたのでしょう・・耳掃除までやっています。
坊ちゃんは拳を握りしめて「あのクソ野郎!!俺もマドンナに膝枕やってもらいて~~!!もう頭にきた!!」
うらなりは涙を流しながら「私は、手を握ったこともないのに・・ひどい・・」
ところが、坊ちゃんが怒りに我を忘れて、部屋に乗り込もうとした瞬間、とんでもない事が起こりました!!
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調子こいた赤シャツが、酔ったふりして、マドンナの浴衣の中に手を入れたのです。
まさか、お嬢様育ちのマドンナはそんなことをされるとは思っていなかったのでしょう。
「何をするんですか!!」と怒って、凄い形相になり、
耳掃除をしていた耳かきで、赤シャツの鼓膜の奥深くまで思い切り突き刺しました。
悲鳴を上げて転がる赤シャツを捨て置いて、マドンナは部屋から出ていきます。
そのあまりの悲惨な出来事に、坊ちゃんもうらなりも、一ミリも身動きできないでいました。
外に出て、マドンナは立ち止まりました・・・。
そして、冷静になって、一度深呼吸をしてから、また宿に戻りました。
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マドンナ「せっかく道後温泉に来たんだから、もう一回露天に入ってから帰ろう~っと!!
ああ~~、温泉って最高!!でも、あいつがあんなスケベな奴だとは思わなかったわ!!
うらなりも弱くて頼りないし、あの新米教師(坊ちゃん)もバカで短気だし、こんな田舎にはイイ男なんかいないんだわ!!
・・・私、やっぱり東京に行こうかしら!!」
露天風呂でそんな独り言をつぶやいてるマドンナにばれないように、坊ちゃんとうらなりは岩陰に隠れていました。
坊ちゃん「なあ、うらなりさん、今回は、これが見れただけでも良しとしようじゃないか?な?」
うらなり「これで、これだけで私はもう充分満足です。これこそ目の保養です。感謝します!坊ちゃん先生!!」
赤シャツは入院しますが、マドンナの両親にセクハラで訴えられており、教師の職を失いました。
うらなりはとっとと延岡へ・・坊ちゃんは生徒たちに惜しまれつつも松山を去ったのでした。
・・・・こうして、この物語は終わったのでした。
「坊ちゃん」には、いろんな男たちが出てきますが、一番凄いのはマドンナだったんですね(笑)
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この絵のタイトルは「漱石は猫である★猫目漱石先生」です。
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