広島カープの前田智徳が引退を表明した。
とうとうこの人も引退してしまったか・・。
あのイチローが「天才?それは前田さんの事」と言い、
落合が前田に会うたびに「おい、天才!」と呼ぶ男・・。
数多くのプロ野球選手に「天才」と讃えられながらも、
アキレス腱断裂で泣いた、まさに「ガラスの天才」だ。
天才特有の事だが、この人のコメントには、わからないところが多い。
きっと秘密にしていたい部分が多々あるのだろう、
俺にもわからないところがたくさんあって正直文章にしずらい・・(笑)。
無駄のまったくない美しい打撃フォームは完璧だ。
あんな理想的なフォームで打てる人は、たぶん1人もいない。
でも、ホームランを打っても首をかしげているし、
きっと、とほうもなく高い理想の姿があるんだろうと思う。
傑出した打撃センスを持つホームランバッターとしては、田渕幸一をあげたいが、
(田渕幸一:本塁打474本。本塁打率は12.41、王貞治に次いで歴代2位)
スラッガータイプでは、やはり前田をあげたい。
この2人に共通するのは、「脱力」した非常に美しいしなやかなフォームだということだ。
そして、田渕も、毎年のように死球などで怪我に見舞われて苦しんだ。
また、同じ「ガラスの天才」と言われる投手には、伊藤智仁がいる。
150キロのストレートと天下一品のスライダーを持ちながら、肘と肩を痛めた。
奇しくも、前田と同じ「智」の字がつくが、本当に惜しい選手だった。
前田と同じく、天才のセンスを持ちながら、ガラスの肉体と戦い続けた選手だった。
もし、前田という比類なき天才が、アキレス腱断裂という不遇に見舞われず、
健全な肉体のままでプレイしていたら、きっと大変な記録を打ち立てていたはずだ。
プロ野球という過酷な戦場は、こういった「諸刃の刃」的天才も生んでいく。
そして、その名前は、プロ野球ファンの心に深く刻まれ語り継がれていくのだ。
広島カープの輝ける星、前田智徳さん、長い間お疲れ様でした。
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