『霊<リョン>』、観ました。
過去の記憶をなくした女子大生ジウォンの周りで起こる連続溺死事件。被害者は
すべて彼女の高校時代の友人。しかも、それらはすべて“水のない場所”で
起きていた。自らの失われた過去を探るジウォンは衝撃の事実を知ることになる…。
反則ギリギリ、審議のランプも点灯しそうではあるけれど(笑)、それでも
やっぱり最後の大逆転には驚いた。ただ、裏を返せば、“ネタが命”のこの映画、
驚愕のラストシーンから逆算して作ってあるがため、分かってしまえば、
繰り返し観直すほど“味のある映画”ではないのかな。ぶっちゃけ、オイラは
今回、ヒロインのキム・ハヌル嬢を目当ての鑑賞だったので、先日の『氷雨』より
遥かに出番の多い彼女に大満足(笑)。今作を観る限り、難しい役どころを
そつなくこなして、美しいお顔立ちだけじゃなく、演技の方もなかなかのものと
お見受け致す(笑)。今後の活躍次第では、ここ日本でも一気に知名度アップ……
なんてこともあるかもね。
さてさて、上にも書いたように“ネタバレ厳禁”、決して内容については
多くを語るなかれ。あえて“真相の核”となる部分は伏せておいて、その外堀から
徐々に埋めていく手法は、いわば『シックス・センス』以降の“ホラー映画の
定番”だ。で、タネをバラさない程度にお話すれば‥‥、記憶喪失による
“自分探し”と子供の頃に遊んだ“かくれんぼ”をダブらせてあるのは、非常に
練りこまれたアイデアではあるんだけど、もう一歩のところで、その2つが
絡み合ってこないのが、何とも残念。それと“過剰な音響”による驚かせ方は、
少々あこぎに感じちゃう。でも、例えば、『仄暗い水の底から』がリメイクされて、
『ダーク・ウォーター』として生まれ変わったように、今作『霊<リョン>』も
作り方次第では‥‥と、そんな可能性を秘めた作品ではあると思う。
新年の挨拶が遅れました。
あけましておめでとうございます。
こちらこそ宜しくお願い致します。
今年もお邪魔させて頂きますね!