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降って来るもの

写真と散文とぽえむ

雨宿り

2022-01-24 17:31:09 | 随想

     雨宿り

 

 六時を過ぎてようよう明るくなった空を見上げると、一面grayの濃淡で覆われている。けれど、夕べの天気予報では”午後から晴れて来るでしょう”だったので高を括って十時過ぎに何時もの散歩道へと繰り出す。

 何時もの距離のちょうど半分ばかり来たところで、その灰色の雲の中からぽつりぽつりと雨粒が落ち始める。それでも”合点承知の助”と覚悟を決め、常より足早で先を急いだのだが、少しずつ雨粒は数を増して羽織ったジャンバーにしっかりと沁み込んでゆく。

 さて、困ったぞ。あと半分の3000歩をこのまま歩き続けたら、流石に濡れ濡つに違いない。何処かに一時凌ぎの屋根下は無かったか?と頭の中で道順をイメージしてみる。

 そうだ!!この先に確か在所の集会所が有ったはずだ!と思い当り、其処から急遽gearを速歩にチェンジして漸う氷雨の襲撃から逃れ、庇に保護されて止むのを待ったのだ。

「雨宿り」何と懐かしい言葉の響きだろう。優しさと温もりが同居する「あまやどり」の語感。大人になってから久しく感じたことのない感覚。その新鮮さを書き留めておこうと、ポケットからmemo用紙を取り出し、2Bの鉛筆で書き始める。

 此処まで書き終える頃には雨が上がり、南の空の薄い雲の切れ目から一筋の陽光が漏れる。さあ、改めて残りの歩数を積み上げようと再び歩き始めたのだ。   1/24 05:30pm まんぼ   

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木偶の黙示~採取~

2022-01-24 06:45:40 | si 26

     木偶の黙示~採取~

 

暫く,明暗の端境を,うろつく

 

己の,落とし物の,欠片はないかと

己の,隙間を塞ぐ,拾い物はないかと

 

夢現のflashが,眩しくて

情感のfilmが,焼き付く

 

有無の軋みに,思わず,ペンを離す

 

採取するには,奇蹟の手助けが,要り様で・・

 

それは,意図の他で・・

泡沫うたかたの,もの思いで・・

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