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熊被害の問題 その2

2023年10月25日 | インポート
 前回、10月19日に「熊被害の問題」を書いてから、わずか5日間なのに八幡平で女性が襲われて殺され、負傷者は数十名に上る。
 https://www.sakigake.jp/news/article/20231020AK0001/

 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231024/k10014235331000.html

 これは、これまでもっとも熊被害の多かった2004年を超えてしまい、戦後最悪になっている。

 富山市では、市街地のなかの自宅の庭で熊に女性が殺され、北秋田市では、中心部に近い市街地の主要道路で、次々と五名が襲われ重傷を負った。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/83b72accec4441daa94d8bcc41039d8e246a1852

 熊は成功体験の学習能力によって、一度人を襲って成功すると、次々と同じように人を襲うようになるといわれる。
 富山市江本で女性を殺した熊が、近所の安養寺でも男性を襲って一ヶ月の重傷を負わせ、駆除された。両方の足跡が一致したことから同一個体と判断されている。
 https://webun.jp/articles/-/489321

 動物保護に熱心な人から、駆除に対して強い抗議が殺到しているといわれるが、熊が一度でも人を襲って味をしめると、同じことを繰り返すようになるので、駆除以外に問題を解決する方法はない。
 例えば、有名なOSO18は66頭の乳牛を襲ってから駆除された。また70頭の馬ばかりを襲って食べたヒグマも記録されている。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/1b803ebf8d575b8bc45f42403124c9eba067908a

 人間を襲って食べれば、同じように人間を襲い続けるので、人殺しを学習してしまった熊は駆除するしかないのである。
 仙北市では、2018年頃、根曲がり笹を採取していた地元民が次々に熊に襲われ、4名が殺害され食べられた。これはツキノワグマが人食い熊と化した例だ。たぶん1988年に起きた、朝日連峰での連続人食い熊事件以来だろう。
 https://bunshun.jp/articles/-/58306

 https://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/20180511-OYT8T50002/3/

 実は、人を襲って成功体験を得て、人に対して襲撃するクセをつける動物は、熊だけではない。犬でも猫でも、アライグマでもハクビシンでも、人間でさえも同じである。それほど成功体験は、危険な学習をもたらす。
 ツキノワグマは基本的に肉食ではないが、一度でも人を襲って食べて味をしめると、上のリンクのように殺人鬼と化すのである。

 成功体験は失敗体験になるまで止まることはない。失敗とは駆除されることだ。
 狛江市で老女を殺したルフィーたちも、成功体験が続くうちは逮捕されるまで絶対に犯行が止まらない。まあ、三人とも死刑執行で駆除される運命だが。
 
 野生動物を駆除することに抵抗を持つ人は多いだろう。この場合、判断、評価の基準になるのは、人間社会の安全と野生の自然保護とのバランス問題である。
 両者のバランスが取れていて、熊が山の自然界の一部として溶け込んでくれているなら駆除する必要などまったくなく、駆除に反対する自然保護派の人々も心配する理由はない。

 ところが、熊やイノシシに関しては、明らかに人間界と自然界のバランスが崩れて、人間界に強烈な被害が及ぶようになってきた。
 いったい、なぜ熊が自然界を飛び出して人間界に迷い込んでしまったのか?
 今回は、それを主題にしたい。

 私は、若い頃から山歩きが趣味で、肺線維症を患ってからも、近郊の山々をのろのろ歩き回っている。私は、何十年にもわたって、自分の目と足で山を観察してきた。
 私の若い頃は、全国津々浦々に原生林とはいわなくとも自然林が大規模に残っていた。
 自然林の主役は広葉樹である。日本は、ヒマラヤ・長江・台湾・日本列島を結ぶ東亜三角弧の「照葉樹林帯文化圏」なのである。

 照葉樹林帯は、山の動物たちにとって餌の宝庫だ。とりわけブナ科の森には豊富などんぐりが生産されて、熊やイノシシや、さまざまな動物たちを養ってきた。
 ところが、1970年代、林野庁は、日本中の原生林を伐採して、建築用材になる針葉樹林に変える方針を示した。

 動物たちの餌の木が皆伐され、ことごとく杉や檜に変わり、動物たちが飢えるようになってしまった。
 この人間側の金儲けへの強欲、自然保護思想の欠落が、自然界のバランスを破壊する最大の要因となった。戦後自民党政権は、金儲けしか頭にない強欲を代表する政党であり、自然保護という発想が存在しなかった。
 だから、あの尾瀬の人類の宝でさえ、東京電力のダムの底に沈めようとしたのだ。

 元々、大自然のなかで主役だったはずの熊の縄張りに人間が侵入して、自分勝手に自然を破壊し、餌場の照葉樹林帯を勝手に伐採し、テリトリーを破壊すれば、熊が山で生きて行くことができなくなり、里に下り餌を探し、人と危険な遭遇をすることになることは必然である。
 だから、一連の熊被害は、駆除を言う前に、原因を作ったのは人間側の強欲であることを、きちんと理解する必要があるのだ。

 私が1970年頃から山歩きをはじめて、2023年に至るまで50年以上、日本の山を観察してきて、半世紀前に、夢のように美しかった全国の紅葉が、今ではごく一部の自然保護区でしか見られなくなったことに大きな憂いを感じている。
 みんな紅葉のない針葉樹林に変わってしまった。

 しかも、この数年、建築用材の暴騰傾向があって、もの凄い勢いで伐採が行われるようになった。
 私のよく歩く、美濃笠置山や、高峰山、二ツ森山など、登山道を長期間閉鎖して登山者を締め出して伐採が続いている。伐採が終わった後は、無残に山肌が破壊され、至る所に木材搬出道路が作られ、景観が一変してしまった。
 「あの自然はどこにいった!」と叫ぶほど無残に変貌しているのだ。

 この伐採は何のために行われているのか? もちろん高価になった建築用材として流れているのだが、その行く先の多くが中国であり、伐採の主体も中国の企業が関与していることが多い。
 例えば、習近平の実弟が経営する上海電力などが伐採事業主体なのだ。
 それは、安倍晋三と自民党が強引に強行採決した森林法=国有林野管理経営法の改悪によるものが大きい。

 竹中平蔵・安倍晋三が外資への規制を撤廃し、自由に儲けさせるようになった結果、中国資本が日本に一斉進出! 2022年04月10日
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5913587.html

 水道法に次いで、とんでもない悪法が衆院を通った 国有林野管理経営法 改悪 2019年05月17日
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827934.html

林野法改悪が、どのようなものか、具体的に見ておこう。
 まず、戦後、林野庁によって大切に管理されてきた国有林の伐採権を、実に50年間もの間、民営企業に売り渡すと言っている。これまでは最大1年間であった。

 そして、伐採権を購入した、民営企業は、山の保全、水源地の保全に義務を負わず、さらに伐採後の植林に対してさえ義務を負わないのである。
 これは驚異的なルーズさで、かつての民間企業に多重の規制をかけて徹底的な管理主義を貫いてきた日本の林野行政の姿を思うなら、「ありえない」姿である。
 
 完全に、伐採権を取得した民営企業の「デタラメ経営、やりたい放題」で、大切な国有林の管理など完全無視して、金儲けだけに邁進できる、こんな杜撰な法律は見たことがない。
 これは、つまり、この法律改悪が、どこの利権によって推進されたのかを端的に証明している問題であり、安倍政権を背後で支配している勢力が何を求めているのかを示す問題である。

 「50年もの伐採権」だけもらって、植林義務も、土砂崩壊保全対策も、林道開発も、すべて国がやり、もしも過伐採によって、山林山野が崩壊しても犯罪に問われない可能性がある。
 下流まで土石流が押し寄せて、大規模な人的被害が出ても、それを賠償するのは国なのであり、伐採権を得た業者ではない。
 おまけに、その業者は、日本企業でない可能性が強く、ボリビアのコチャバンバ水紛争の当事者、トゥナリ社のような卑劣な企業ばかり我が世の春を謳歌することになる。
 http://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/sizen_kankyo/pdf/sanko3.pdf
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 木材輸出業者の多くが中国企業だ。これは親中国派として知られた二階俊博や竹中平蔵の画策ではないかと私は考えている。諸悪の根源は安倍晋三である。

  国有林を伐採する権利が民間企業に。土砂災害が多発しないか 橋本淳司
 https://news.yahoo.co.jp/byline/hashimotojunji/20190515-00126067/

 今、熊が山を追われて里に現れて人を襲っている事情の根本に、安倍晋三による森林法(国有林野管理経営法)の改悪があると私は考えている。これを背後で画策したのが竹中平蔵だ。
 私は、熊を駆除する前に、安倍(駆除済み)や竹中平蔵の駆除が必要だと思う。

 彼らのような自然保護に関心絶無の強欲政治家がいる限り、日本の残り少ない大自然は破壊され続け、居場所を失った熊やイノシシが次々に里に下りてきて人々を襲うと思う必要がある。
 何よりも、バランスのとれた大自然の回復が必要なのだ。もう建築用材の針葉樹はいらない。動物たちを養う広葉樹、照葉樹林帯を復活させよというのが、私の意見だ。

 日本に中国共産党直営企業といわれる上海電力の存在を許しているのは、自民党であり、二階俊博や林芳正である。また鳩山由紀夫も、「一帯一路構想に日本が参加しろ」と信じがたい愚劣な発言をしている。彼らは、日本国民の資産を中国共産党の腐敗官僚たちに売り飛ばしているのだ。

 維新も竹中平蔵が作った政党なので、親中国姿勢は変わらず、中国共産党に利権を売り飛ばし続けるだろう。上海電力を日本に迎え入れたのは、橋下徹である。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6065769.html
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6065770.html

 全国の熊駆除反対派は、熊駆除に反対する前に、日本の自然を破壊する連中を駆除せよ!